Appleが「App Store審査ガイドライン」を最新版にアップデートし、ランダム性のある有料アイテム――日本では「ガチャ」とされているアプリ内課金の確率表示を義務化したことが明らかになった。審査ガイドラインに沿わないアプリは審査で却下され、App Storeから削除されることになる。
ガチャの確率表示が義務化。明示された確率の信憑性は?
デベロッパーが開発したアプリをApp Storeで公開する場合、事前にAppleのレビュー審査をクリアしなければならない。「App Store審査ガイドライン」は、App Storeでアプリを公開するために守らなければいけないことが書かれた文書だ。
Appleが12月21日にガイドラインを最新化し、ビジネス>支払い>App内課金の項目に以下の文を追加した。追加されたガイドラインは英語版のみだが、日本語に訳すと「“ルートボックス”またはランダム型の課金アイテムを提供する場合、ユーザーが購入する前にアイテムの種類ごとに配布確率を表記しなければいけない。」となる。
ランダム型の課金アイテムとは、アプリ内課金を購入すると多数ある中から無作為に選ばれたモノが配信されるもの――一般的に「ガチャ」と呼ばれているものがこれに該当する。つまり、今後ガチャをアプリ内で提供するのであれば種類別の配布確率を表記しなければApp Storeでアプリを配信できなくなるというわけだ。
ただし、“アイテムの種類ごと”に対する明確な基準の記載はないが、完全にクリアしていると言えるのは「みんゴル」だろう。ランクだけでなく、アイテムごとの出現割合も細かく明示されている。一方、確率表記がまったくないパズドラは完全にアウト。レア度によるグループごとの確率のみ明示されているファイアーエムブレム ヒーローズはグレー、判断はレビュー担当者に委ねられるのかもしれない。
いずれにしろ確率の表示が義務化されたことで、出現確率がわずか0.0000001%のアイテムをゲットするために大金をつぎ込んだり、極端に出現確率が低いアイテムを開発側が用意することもこれまでよりは難しくなるはずだが、明示されている確率がホントかウソかをユーザーはもちろんAppleも判断することができない。実際に明示されている確率と内部の確率に意図的な違いを持たせることはカンタンで今後は確率の信憑性も問題になるかもしれない。
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