Nintendo Switch 2のCPU・GPUの詳細スペックが判明。大幅な性能向上に
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
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任天堂は「Nintendo Switch 2」のスペックを公開していますが、最も重要なプロセッサについては「NVIDIA社製 カスタムプロセッサー」としか明らかにしていません。
また、NVIDIAの発表により、初代Switchと比較して最大10倍のグラフィックス性能になることも明らかになっています。さらに、AIによるビジュアル強化や電力効率の改善、リアルタイムレイトレーシングによる自然な光表現に加え、携帯モードでは可変リフレッシュレートに対応し、ティアリングのないスムーズな描画が可能であることも発表されています。
そして今回、Digital Foundryによってカスタムプロセッサの詳細が判明しました。
CPU:コア数が2倍に
CPUは、ARM Cortex A78Cの8コア構成。このうち2コアはOS用に割り当てられているとのこと。初代Switchの4コア構成に比べて、ゲーム用に割り当てられるコア数も2倍に増えています。
動作クロックは、ドック接続時は998MHz、ドックから取り外すと1101MHzにクロックアップします。
ドック接続時にクロックが下がる理由は不明ですが、ドックから取り外すとメモリ帯域が制限されるため、クロックアップで処理性能を補っている可能性があります。
また、最大クロック数は1.7GHzとされており、特定の場面でクロックアップする可能性もあります。例えば、初代Switchではロード時間短縮のために、ロード中はGPUのクロックを下げて、その分CPUを最大1.785GHzまで引き上げるといった動作が行われています。
Switch 2 | Switch | |
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型番 | Nvidia T239 | Nvidia Tegra X1 |
コア | 8x ARM Cortex A78C | 4x ARM Cortex-A57 |
ゲーム用の割り当てコア | 6コア | 3コア |
クロック周波数 |
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GPU:CUDAコアが6倍に
GPUは、初代SwitchのMaxwellアーキテクチャから大きく進化し、RTX30シリーズと同じAmpereアーキテクチャを採用。1536個のCUDAコアを搭載しており、初代Switchの256個から約6倍に増え、グラフィックス性能が大幅に向上しています。
クロック周波数は、ドック接続時で1007MHz、モバイル時で561MHz。最大クロックは1.4GHzで、初代Switchから大きく進化しています。
Switch 2 | Switch | |
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アーキテクチャ | Ampere | Maxwell |
CUDAコア | 1536 | 256 |
クロック周波数 |
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性能 |
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メモリ:ゲーム用割り当ては約3倍に
メモリは128bitのLPDDR5で、容量は12GBです。そのうち3GBはシステムで使用され、ゲームには9GBが割り当てられます。初代Switchと比べてゲームに使える容量は約3倍になっています。
帯域幅はドック接続時で102GB/s、ドックから取り外すと68GB/sで、初代の約4倍にあたる性能です。
Switch 2 | Switch | |
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メモリ | 128bit / LPDDR5 | 64bit / LPDDR4 |
容量 | 12GB (ゲーム用9GB) | 4GB (ゲーム用3.2GB) |
帯域幅 |
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ストレージは256GB、microSD Expressカードを使用することで最大2TBまで拡張可能です。
また、Switch 2には、任天堂用に設計されたカスタムコンポーネント「FDE」(File Decompression Engine)が搭載されていて、ゲームデータやダウンロードコンテンツの圧縮ファイルを高速展開できるとのこと。
通常はCPUが行う処理を専用のコンポーネントで処理することで、高速かつ省電力なロードが可能になります。
このほかにも、ディスプレイが10点マルチタッチに対応(初代Switchと同じ)するほか、画面がなめらかに表示される可変リフレッシュレートは本体ディスプレイのみ対応で、ドック接続時は非対応です。これはドック側の変換チップが可変リフレッシュレートに対応していないことが要因と見られています。
スペックが大幅に強化されるNintendo Switch 2では、「ELDEN RING Tarnished Edition」や「FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE」、「サイバーパンク2077 アルティメットエディション」など、リッチなタイトルもラインナップされており、初代Switchではプレイできなかった作品が今後も続々登場するかもしれません。

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