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楽天モバイル、NBAの放映権失った影響は?U-NEXTプラン好調 三木谷会長「非常に評判が良い」

Yusuke Sakakura

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2025/08/09 16:40
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楽天モバイル、NBAの放映権失った影響は?U-NEXTプラン好調 三木谷会長「非常に評判が良い」

楽天モバイルが2025年通期のEBITDA黒字化に向けて順調に進捗していることを明かしました。

楽天モバイルはサービス開始以来赤字が続いていましたが、2024年12月にEBITDAベースで単月黒字化を達成しました。EBITDAは利息・税金・減価償却を差し引く前の利益で、基地局などの巨額投資は減価償却として計上されます。そのため純利益は赤字でも、通信事業単体では黒字化していることを示します。

2025年第2四半期のEBITDAは、前年同期比で+191億円の56億円の黒字を記録。初の四半期黒字化を達成した前四半期と比較して黒字幅が拡大しました。

また、MVNOも含めた全契約回線数は2025年7月7日に900万回線を突破。同年7月末で908万回線に到達しており、早期1,000万達成に向け純増を加速させていくとしました。

純増数が上昇、解約率が改善

2025年第2四半期の業績ハイライト
2025年第2四半期の業績ハイライト

2025年第2四半期の売上収益は前年同期比で18.1%増の1,121億円を記録。営業利益は370億円の赤字ながらも、前年比で169億円の改善となっています。

EBITDAは前年同期比で216億円の改善となり、96億円の黒字を記録しています。

エコシステムARPUが上昇

黒字化を達成する上で重要なARPU(エコシステムARPU)は、前年同期比40円増の2,861円まで上昇。これに伴い、MNOサービス売上も26.9%増となっています。

純増数は前年同期比に比べて下がっているものの、前四半期比では上昇しています。また、春に上昇していた解約率も春商戦の終了や一部キャリアの料金改定によって、第2四半期では1.4%、6月には1.26%まで改善したことを報告しています。

MNO純増数
調整後解約率
純増数と解約率

NBA Rakuten終了による影響はこれから

純増数と解約率は順調なようですが、今回の業績発表に含まれない7-8月には「NBA Rakuten」のサービス終了に伴う影響が見込まれます。

楽天モバイルは、2023年4月にNBA Rakutenの初回3ヶ月無料特典を一部試合が見放題になる特典に変更。同年9月には全試合に拡大しました。

同時に楽天モバイルに加入せず、NBA Rakuten単体で契約した場合の月額費用を2,970円から4,500円に大幅値上げし、1シーズン21,780円のプランを廃止に。

これにより、日本国内でNBAを見る方法は以下の3択になりました。

  • 楽天モバイルに加入:月額最低1,078円で全試合視聴
  • NBA Rakutenに単体加入:月額4,500円で全試合視聴
  • WOWOW:月額2,530円で一部試合を視聴

楽天モバイルに加入すれば、全試合を視聴しながら月額約3,000円もの節約になることから、多くの加入を得たことは想像に固くありません。ちなみに、新たにNBAの放映権を獲得したドコモは日本のNBAファンを約50万人と見込んでいます。

キャリアごと楽天モバイルに乗り換えたユーザーは、NBA Rakuten終了後も楽天モバイルを使い続けると予想されます。その一方で、NBAを見るために楽天モバイルを新規契約したユーザーは、サービス終了後に高い確率で解約するものと思われます。

筆者は放映権の再取得に動いたのか、見送る方針だったのか、解約への影響といった質問を用意していましたが、決算発表の質疑応答は3人しか当てられず機会がなかったため、次回の業績発表で聞いてみたいところです。

NBAからU-NEXTへ

NBAからU-NEXTへ

楽天モバイルはNBA Rakutenの終了と同時期に、データ使い放題プランとU-NEXTがセットになった「Rakuten最強U-NEXT」を発表しました。

莫大な放映権ながら日本ではまだまだニッチなNBAよりも、映画やドラマ、バラエティなど、より多くの人に訴求できるメディアコンテンツに乗り換えた印象です。

これまで楽天モバイルは、黒字化達成に必要なARPUを上昇させるために、さまざまなオプションを提供したり、純増数を増やすために、NBAの無料視聴を含む付加価値を高めてきたものの、大きな改善はなく苦戦していた印象です。

実際、黒字化達成に必要なARPUを2,500円から3,000円としていましたが、2025年第2四半期の正味ARPUは2,474円に留まっています。

楽天市場などグループ売上への貢献分を加味した「エコシステムARPU」という独自の指標を用いるようになったこともARPUの上昇に苦戦している様子がうかがえます。

過去に示された単月黒字化に向けた目標設定
過去に示された単月黒字化に向けた目標設定

使った分を支払う段階制ではなく、データ使い放題で定額制のRakuten最強U-NEXTであれば、正味ARPUの大きな改善が見込めます。

U-NEXTをお得に利用できることから新たな契約獲得も見込めるため、NBA Rakuten終了に伴う解約や他社への流出もカバー、それ以上の効果も期待できるかもしれません。

三木谷会長はRakuten最強U-NEXTについて「非常に評判が良く、事前登録も好調」と述べ、「加入いただいた方はARPUが大幅にアップする」としています。

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