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どっちを買う?「iPhone X」と「iPhone 8」の違いを解説

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Yusuke Sakakura更新日:2021/06/23 1:06
どっちを買う?「iPhone X」と「iPhone 8」の違いを解説

今年登場した新型iPhoneは、iPhone 8/iPhone 8 Plus/iPhone X(レビュー記事)の3機種。昨年よりも1機種増えたことでどっちを購入しようか迷っている人は多いかもしれない。

そこでこの記事では「iPhone X」「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」の3機種にどういった違いがあるのかを解説する。

新しいオールスクリーン

オールスクリーン

iPhone 8シリーズが画面のフチが太いこれまでのiPhoneと同じデザインに対し、「iPhone X」はホームボタンを廃止するなどフチを極限まで削ったベゼルレスのオールスクリーンを採用している。

画面のフチを極限まで削った“ベゼルレス”は今後スマートフォンのトレンドになることは間違いない。他のスマートフォンと一線を画す革新的なデザインは他のスマートフォンだけでなく、同じiPhoneとも一線を画す革新的なデザインとなるに違いない。

オールスクリーンが影響を与えるのはデザインだけではない。動画視聴やゲームアプリのプレイ時には圧倒的な没入感に浸ることができる。手のひらで映像に触れているようなこれまでにはない感覚だ。また、画面上部の切り欠きと呼ばれる「センサーハウジング」は「iPhone X」をまだ触ってなかったり、Apple Storeで少しの時間だけ触ったのなら気になるかもしれないが、手に取って数時間もすればスグに気にならなくなる。

異なる質感と高級感を演出する2つのメタルフレーム

異なる質感と高級感を演出する2つのメタルフレーム

新型iPhoneは3機種ともメタルフレームを採用するが「iPhone X」はステンレススチール、「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」はアルミニウムと異なる素材を採用している。この素材の違いは下位モデルアルミニウムケースを、上位モデルにステンレススチールケースを採用するApple Watchの流れを汲むものだ。

「iPhone X」のステンレススチールは、史上最高のデザインと評されているiPhone 4/iPhone 4sと同じ素材だが、Appleが“研磨を尽くした”と表現するとおり強烈な光沢を放つ。プレミアムなiPhone Xにふさわしい素材だ。なお、スペースグレイは黒光りすることでフロントやバックパネルとの一体感が強く、シルバーは白光りすることで周りの目を引くデザインだ。

一方、iPhone 8/iPhone 8 Plusは光沢のないマット仕様で落ち着いた雰囲気のアルミニウムフレームを採用している。スペースグレイ、シルバー、そして新色ゴールドに合わせて深みのある着色が施してあるため、どのカラーを選択しても一体感のあるカラー・デザインが楽しめる。

iPhone 8/iPhone 8PlusiPhone X
iPhone 8/iPhone 8 PlusiPhone 8/iPhone 8 Plus
アルミニウムステンレススチール
スペースグレイ、シルバー、ゴールドスペースグレイ、シルバー

ガラスを採用したコンパクトボディ

「iPhone X」と「iPhone 8」の違いを解説

画面のサイズは「iPhone X」が5.8インチで最大だ。ただし、無駄を極限まで削いだエッジまで伸びるオールスクリーンと、これまでのiPhoneと異なる画面の縦横比で縦長の画面によって横幅はiPhone 8 Plusに比べて8mmも小さい。実際に手にとってみると「iPhone 8」に近い印象だ。

サイズ・重さを比較すると「iPhone 8」が最小・最軽量。サイズ、重さともに中間に位置する「iPhone X」も大きさを感じさせないサイズ感になっている。なお、バックパネルにガラスを採用したことで高級感がアップしているが、これまでよりも重くなっている。

iPhone XiPhone 8iPhone 8 Plus
143.6mm138.4mm158.4mm
70mm67.3mm78.1mm
厚さ7.7mm7.3mm7.5mm
重さ174g148g202g

まったく新しい映像体験が楽しめるスーパーディスプレイ

「iPhone X」と「iPhone 8」の違いを解説

「iPhone X」は、iPhone史上初となる有機ELを採用した。他のスマートフォンが採用する有機ELではなく、「Super Retina HDディスプレイ」を新たに開発。発色の良さ・高精細・薄さ・省電力といった強みに加え、明るさ・広色域・色の再現性といった弱点も克服した。

これまでのiPhoneと「iPhone X」に同じ写真または動画を表示して見比べると歴然な違いがある。高いコントラストによって朝日はより赤く、空はより青く、影はより暗く表現されるため、色に深みを持った圧倒的な表現力を持つ。HDR動画もサポートしているため、対応コンテンツの再生時はさらなる違いが生まれる。

これまでのiPhoneとはディスプレイの形状も違う。縦長の画面によってボディをホールドしやすく、文字入力など片手操作も快適だ。「簡易アクセス」を利用すれば画面を下にスライドすることで画面上部に表示されるボタンにもカンタンに指が届く。ホーム画面に配置できるアプリの数は24から28個に増えている。

iPhone 8iPhone 8 PlusiPhone X
4.7インチ5.5インチ5.8インチ
Retina HDディスプレイRetina HDディスプレイSuper Retina HDディスプレイ
1,334 x 750ピクセル1,920 x 1,080ピクセル2,436 x 1,125ピクセル
1,400:1コントラスト比1,300:1コントラスト比1,000,000:1コントラスト比
326ppi401ppi458ppi

思い出を最高品質で残せるカメラ

思い出を最高品質で残せるカメラ

iPhone 8はシングルカメラ、iPhone 8 PlusとiPhone Xはポートレート撮影が可能なデュアルカメラを搭載する。

デュアルカメラが生み出すのは一眼レフのような背景ぼかしを適用した写真が撮影できる「ポートレートモード」だ。この撮影モードがあるのとないのではカメラのクオリティに大きな違いが生まれる。

思い出を最高品質で残せるカメラ 思い出を最高品質で残せるカメラ
「iPhone X」のポートレートで撮影

さらに、「iPhone X」のデュアルカメラは広角・望遠レンズともに光学式手ブレ補正をサポートする。手ブレ補正のないiPhone 8 Plusの望遠レンズに対して「iPhone X」では、ポートレートやズーム機能を使ってもブレを抑えた写真と動画が記録できる。

望遠レンズの差はこれだけに留まらない。ƒ/2.4のレンズによってより明るい写真・動画が撮影可能になったことで夜景やイルミネーションの撮影時に違いが生まれ、焦点距離が短くなったことでポートレートモード時に被写体により近づいて撮影できるようになった。

フロントカメラは従来の「FaceTime HDカメラ」を搭載するiPhone 8シリーズに対して「iPhone X」は、ユーザーの表情を認識できる「TrueDepthカメラ」を搭載した。

劇的に進化したTrueDepthカメラによってフロントカメラでも背景ぼかしを適用したポートレート撮影ができるほか、3Dセンサーによって自分の表情を認識させ、絵文字に登場するおなじみのキャラクターに適用して声を吹き込むことができるまったく新しいコミュニケーションツール「アニ文字」が利用できる。

iPhone 8iPhone 8 PlusiPhone X
シングルカメラデュアルカメラデュアルカメラ
光学式手ブレ補正光学式手ブレ補正(広角のみ)デュアル光学式手ブレ補正
FaceTimeHDカメラFaceTimeHDカメラTrueDepthカメラ
ポートレート撮影
アニ文字

顔認証で画面ロックを秒で解除「Face ID」

顔認証で画面ロックを秒で解除「Face ID」

「iPhone X」では指紋認証「Touch ID」を廃止し、新たに顔を認識して画面ロックの解除やApple Payで支払いができる「Face ID」が追加された。ディスプレイ上部のセンサーハウジングに搭載された顔認証システムによってユーザーの顔を正確に識別する。

認証に顔を利用するため、指紋認証が苦手とする雨などで濡れた指、料理などで汚れた指、手袋を付けた時でもスムーズに認証できる。難しそうなメガネやサングラス、マフラーといったアクセサリを付けても正しく認識する。機械学習によって表情の変化を記憶するため、髪の毛の長さヒゲが伸びても認証できないこともない。

他人の顔や指紋などで認証してしまう誤認識率はTouch IDの5万分の1よりも圧倒的に安全性の高い100万部の1を実現した。人の表情を3Dで認識するため自分が写った写真はもちろん、自分に似せた特殊マスク、双子でも認証できない。また、注視機能によってユーザーがiPhoneを見ているかどうかを認識できるため、寝顔で認証を突破することもできない。寝ている間に指紋を読み取られて画面ロックを解除されてしまうこともなくなる。

iPhone 8iPhone 8 PlusiPhone X
Touch IDTouch IDFace ID
5万分の1の誤認識率5万分の1の誤認識率100万分の1の誤認識率

ホームボタン廃止による新しい操作方法

ホームボタン廃止による新しい操作方法

「オールスクリーン」によってホームボタンが廃止された「iPhone X」は操作方法はこれまでと大きく異なる。

ホームボタンの変わりとなるのが「サイドキー」と「ホームインジケーター」だ。画面下部に表示される細長いバーをジェスチャー操作することでホーム画面に戻ったり、アプリの切り替え・終了ができるAppスイッチャーにアクセスできる。機能を置き換えただけではない。左右にスワイプすることでアプリをページのようにめくれる新しい機能も追加されている。

新しい操作、インターフェース 新しい操作、インターフェース
左:ホームに戻る、右:アプリを切り替える
新しい操作、インターフェース 新しい操作、インターフェース
左:Apple Pay、右:コントロールセンター

長時間の電池持ち

長時間の電池持ち

新型iPhoneのバッテリー容量は「iPhone X」が2,716mAhで最大。「iPhone 8」が1,821mAh、「iPhone 8 Plus」が2,691mAhとなる。Appleが公表しているバッテリーの持ち時間によれば最も電池が持つのは「iPhone 8 Plus」だ。次に「iPhone X」、最後に「iPhone 8」だ。

低消費電力の有機ELを採用した「iPhone X」だが、実際に利用してみたところ電池持ちが劇的に良いというわけでもない。それでも「iPhone 8」に比べればよく持つ。

iPhone 8iPhone 8 PlusiPhone X
連続通話時間(ワイヤレス)14時間21時間21時間
インターネット利用12時間13時間12時間
ビデオ再生(ワイヤレス)13時間14時間13時間
オーディオ再生(ワイヤレス)40時間60時間60時間

大きく進化した充電機能

大きく進化した充電機能

すべての新型iPhoneがバックパネルにガラスを採用したことで待望のワイヤレス充電に対応した。パッドにiPhoneを置くだけで充電がスタートする。

現在は5Wの低速充電のみ対応しているためフル充電までに時間がかかるが、年内には7.5Wの高速充電にも対応する。2018年にはiPhone・Apple Watch・AirPodsの3台同時充電できるApple純正の「AirPower」が登場する予定だ。

さらに、30分で最大50%の急速充電が可能な「高速充電」にも全モデルが対応する。最大容量の「iPhone X」でも2時間足らずでフル充電可能だ。ワイヤレス充電はパッドに置いている間しか充電できないため利用シーンが限られてしまうため実際に利用して便利と感じるのは高速充電だ。

iPhone史上最高価格

「iPhone X」はすべてのモデルが10万円以上、キャリアで購入する場合は一括価格が15万円になるモデルもある。非常に高額だが、各キャリアは実質支払額が半額なる新プログラムを提供しているため実際の支払額はそこまで高額に感じることはないかもしれない。

実際の支払額を確認したい場合は、3キャリアの料金を比較できるシミュレーターを開発したのでぜひ利用して欲しい。下取りやキャンペーン、オプション、割引などをすべて考慮してシミュレーションできる。

SIMフリー版の価格

iPhone 8iPhone 8 PlusiPhone X
64GB78,800円89,800円112,800円
256GB95,800円106,800円129,800円

アンケート:iPhone X/iPhone 8/iPhone 8 Plusどれを買う?

「iPhone X」と「iPhone 8」シリーズの違いを確認してどちらを購入するか決まっただろうか。発表直後にアンケートを取ったところ「iPhone X」は6割、iPhone 8/iPhone 8 Plusは3割となった。

また、「iPhone X」はシルバーよりもスペースグレイ、64GBよりも256GBモデルが人気を集めている。

Apple公式サイト

ドコモオンラインショップで確認

au Online Shopで確認

ソフトバンクオンラインショップで確認

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