世界で初めて虹彩認証を搭載した富士通製のスマートフォン「ARROWS NX F-05G」がNTTドコモの2015年夏モデルとして発表されました。発表会では実機が展示されたほか、虹彩認証を体験できるアプリケーションも利用できたので早速、虹彩認証を体験してみました。
世界初の虹彩認証を搭載したスマートフォン「ARROWS NX F-04G」をフォトレビュー
これが世界で初めて虹彩認証を搭載した「ARROWS NX F-05G」。ボディカラーはアイリスグリーン、ホワイト、ブラックの3色展開です。
ディスプレイは1440×2560ピクセル/WQHDという高精細の液晶を引き続き採用します。画面の大きさは約5.2インチと、持った印象は大きく、重さも約155gと、2015年夏モデルとしては最も重いためズッシリ感があります。
ズッシリしたボディは防水・防塵に対応。オクタコア(2.0GHz×4、1.5GHz×4)のCPU、3GBのRAM、スマホとしては今夏モデル最大容量となる3120mAhのバッテリーを搭載するなど、ハイスペックモデルとなっています。
OSには富士通製のスマートフォンとして初めてAndroid 5.0 Lollipopを搭載しており、ホームボタンや戻るキー、タスクキーがLollipopのデザインに変更されています。iPhoneよりも早く導入した画面が下に落ちてくる「スライドディスプレイ」も引き続き採用。
左側面にはクレードル用の充電端子を備えます。クレードルの上方にあるのはmicroSDとmicroUSBを保護するキャップとなっており、前モデルの「F-02G」で廃止したキャップレス防水が復活することはありませんでした。
上面にはアルミ素材が採用され、イヤホンジャックとワンセグ/フルセグ用のアンテナを備えます。イヤホンジャックはキャップレス防水を実現。イヤホンを挿入すると音楽や動画関係のアプリを起動できる「イヤホンランチャー」にも対応しています。
右側面には電源キーとボリュームキー、ストラップホールを備えます。薄さは8.8mm。
底面にはマイクを配置。ストラップホールも確認できます。
フロント部には、カメラを2つ搭載。メタル素材のリングで覆われているのは虹彩認証用のカメラ。
目立たないもう1つのカメラは自撮り用のカメラです。
ホーム画面には虹彩認証を体験できるアプリがインストールされています。
虹彩認証の体験アプリを起動してみました。
正確に目の虹彩を登録するには室内で利用し、メガネを外す必要があるとのこと。一度登録すればメガネをかけていても問題ないようです。ただ、カラーコンタクトなど瞳の色が変わってしまうものや瞳を大きくするサークルレンズは登録も認証もできないとのこと。女性は要注意でしょうか。
虹彩を登録するためのチュートリアルが表示されます。
虹彩の登録時には赤外線の照明を用いられるとのことで、ライトが赤く光ります。
この2つの円に目を合わせて虹彩を登録します。
虹彩の登録は指紋よりもスムーズに進みます。濃い青色が登録の進行状況を表現しています。
無事、虹彩の登録が完了。
虹彩の認証を試みます。
映画などで登場する虹彩認証は結構時間がかかりますが、「ARROWS NX F-04G」の虹彩認証は一瞬で認証に成功しました。認証の待ち時間がないため、写真も撮れないぐらいです。
会場では双子の姉妹が虹彩認証のデモを行っていました。姉が虹彩を登録した後、妹が虹彩認証を試みても失敗に終わっていました。
虹彩認証は、画面ロックの解除にはもちろん、端末に保存したショッピングサイトや会員サイトのログイン情報を引き出すことができるほか、docomo IDを虹彩認証で引き出してドコモのコンテンツを購入したり、アプリや写真やテキストなど大事なデータを隠すことができるプライバシーモードを虹彩認証で素早くオン、オフすることが可能です。
ということで、「ARROWS NX F-04G」に搭載された虹彩認証を体験したわけですが、正確さと認証スピードには素直に驚いてしまいました。また、虹彩認証に対応するスマートフォンをただ単に出したわけではなく、きちんと作りこみもされているのが嬉しいところ。
指紋認証を携帯電話とスマートフォンにいち早く持ち込んだ富士通ですが、供給元だったAuthentic社がアップルに買収されて以降、精度が落ちてしまった印象があり、これからどういった方向に進むのか気になっていましたが、第2の矢として放たれた虹彩認証は十分に満足できる精度とスピードを誇っていました。
虹彩認証の体験アプリは発表会の展示スペースだけでなく、ドコモショップで展示される「ARROWS NX F-04G」でも利用することが可能です。店頭で見かけた際は試してみるといいですよ。
「ARROWS NX F-04G」の発売日は5月下旬となっています。価格は未定。予約受付は既にスタートしています。