ahamo値上げで楽天モバイルに追い風?LINEMOはどう動く

Googleで見つけやすく検索で見つけやすく

Y.Sakakura

ドコモが「ahamo」を12月1日にリニューアルし、月額料金を3,135円〜に値上げします。

ahamoはこれまで料金を据え置いたまま、データ容量を20GBから30GB、40GBへと増量するなど、実質的な値下げを続けてきましたが、ここで値上げに転じることになります。

単純な値上げではなく、現在の定額制から40GB・60GB・120GBの3段階制に変更され、データ使用量に応じて料金が変わる仕組みになります。

ahamoの大きな変化で気になるのが、料金を据え置いている楽天モバイルとLINEMOの動きです。

楽天モバイルは値下げする必要がなくなった?

リニューアル後のahamoと料金体系が近いのが、楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」です。

Rakuten最強プランは、3GBまで/20GBまで/20GB超は無制限、という3段階制。ahamoも12月から40GB/60GB/120GBの3段階制になります。

今年8月、ahamoが月額2,970円のまま40GBに増量したときは、40GBまでなら楽天モバイルより308円安く、楽天モバイルも対抗する必要があるように感じました。

楽天モバイルとリニューアル後のahamoの料金をデータ使用量ごとに比較したグラフ

リニューアル後のahamoと、Rakuten最強プランの料金を比べてみると、20GBまでは楽天モバイルが最大2,057円安くなります。

20GB超〜40GBではahamoが安いものの、その差はわずか143円。40GBを超えると再び楽天モバイルが安くなります。

楽天モバイルは何もしていないのに、ahamoが値上げしたことで相対的な料金競争力が高まることになります。

値下げ対抗の必要性が薄れただけでなく、以前より値上げできる余白まで生まれたように見えます。

値上げよりも通信品質の不安解消が先

ただ、今の楽天モバイルが値上げするには、まず通信品質を改善しなければ、ユーザーの理解を得るのは難しそうです。

楽天モバイルはこれまで、自社の楽天回線に加えて、KDDIのローミングによるパートナー回線でエリアや通信を補完してきましたが、今年6月からローミングの縮小が進んでいます。

ローミングが縮小すれば、楽天回線だけで通信を支える場所が増え、混雑時でも十分に通信できるネットワークの「厚み」を自前で確保する必要があります。

ローミング縮小後、実際に使っていても通信品質が落ちたと感じる場面があります。先日も新宿から満員の電車に乗ったところ、アンテナ表示こそあるものの、データがほとんど流れない状態になりました。

こうした状況を考えると、通信品質を改善しないまま値上げに踏み切るのは難しそうです。

通信品質に不安のなか、1,100万契約突破

一方で、ローミング縮小が進むなかでも、契約数そのものは伸びています。

楽天モバイルは9月24日時点で1100万回線を突破。MNO単体でも1018万回線に達しています。

昨年末の914万回線から約104万回線増えたことになり、通信品質に不安を感じる場面があるなかでも契約数は伸びています。

さらに楽天モバイルは、8月に実施された調査で継続意向、乗り換え検討先ともに携帯キャリア1位だったと発表しています。

契約数を増やすという点では、順調に見えます。

一方で課題になるのが、ARPU(1契約あたりの平均収入)の引き上げです。

セキュリティや補償などのオプションを増やしてきましたが、2026年第2四半期のARPUは2,921円で、前年同期からの伸びは60円にとどまります。

基本料金そのものを値上げすれば、ARPUをもっと直接的に引き上げることができます。

まずは通信品質の改善が先になりそうですが、その先で月額3,278円を維持するのか。それともahamoの値上げで生まれた余白を使って、楽天モバイルも値上げに動くのかは注目です。

ahamoと横並びだったLINEMOはどうする?

30GB・月額2,970円で、5分以内の国内通話無料付きなど、ahamoとかなり似たプランを提供しているLINEMOの動きも気になるところです。

ahamoが料金据え置きで40GBへ増量したことで、同じ料金でもLINEMOはデータ使用量が10GB少なくなりました。

12月からはLINEMOの方が165円安くなりますが、165円追加すればahamoは40GB、さらに使用量に応じて60GB、120GBまで利用できます。JALモバイルも同じ料金体系にリニューアルされ、国内線往復航空券が当たる特典もあります。

料金差が小さいだけに、LINEMOからahamoへの乗り換えを考えるユーザーもいそうです。

LINEMOとリニューアル後のahamoの料金をデータ使用量ごとに比較したグラフ

では、LINEMOも対抗するのでしょうか。

ソフトバンクの宮川潤一社長は今年2月、人件費や外注費などの上昇を理由に「どこかで値上げを実施せざるを得ない」と説明。その後、ソフトバンクとワイモバイルの料金は実際に値上げされました。

一方、LINEMOは料金を据え置いています。

宮川氏は5月、LINEMOについて「もう少し辛抱する」として、その理由を「1社でなかなか頑張ってみえるところがある」と説明しました。名指しはしていませんが、料金を維持している楽天モバイルを指したものと考えられます。

その楽天モバイルは、ahamoの値上げによって料金を下げて対抗する必要性が薄れました。月額3,278円を維持するのであれば、LINEMOもすぐには動かない可能性があります。

ただ、ahamoとの料金差はわずか165円。LINEMOが30GB・月額2,970円を維持するのか。それともデータ容量の増量や付加価値の追加とあわせて料金を見直すのか、今後の動きに注目です。

Googleで見つけやすく
  • Googleで優先するソースに追加すると、携帯総合研究所の新しい記事を見つけやすくなります。
  • 最新ニュース、独自の解説、レビューを見逃さないために、ぜひ追加してください。
Googleで優先するソースとして追加する

コメントを残す

(任意)