次世代アシスタント「Alexa+」登場、Amazon商品の値下げ監視→お得に注文も。プライムなら無料

Yusuke Sakakura公開日：2025/02/27 16:21

Amazonが新しいスマートアシスタント「Alexa+」を発表しました。生成AIを活用することで、これまでのAlexaから大幅に進化するAIアシスタントです。

今後数週間のうちにアメリカで提供がスタートし、数ヶ月かけて段階的に提供を拡大します。

料金は月額19.99ドル。Amazonプライム会員なら追加料金なしで利用できる破格の価格設定となっています。

Alexa+で何が変わる？生成AIが生み出す新体験

これまでのAlexaは、音楽再生や簡単な質問の応答など、シンプルな音声アシスタントという印象でした。しかし、生成AIが導入されたAlexa+は多彩なAIエージェント機能を備えた、個人秘書のような存在へと進化しています。

例えば、Alexa+にスケジュールを管理させると、誕生日パーティとおばあちゃんを空港に迎えに行く予定が重なっていることに気づいて、Uberの手配を提案。さらに、お気に入りのアーティストが地元に来ると通知し、チケットの発売や値下げもお知らせします。

Alexa+は、Amazonで販売されている商品を監視し、値下げされたときに通知する機能も搭載。さらに、シームレスに購入手続きも完了することもできます。

「遠くないところ」「ビーチがあるところ」「天気がいいところ」といった要望をAlexaに伝えるだけで、最適な旅行先を提案してくれます。例えば、サンタバーバラが条件に会うなら、それを提案。

そこで終わらないAlexa+は、事前に伝えていた食べ物の好みから気に入るであろうレストランまで提案します。

声のやり取りで旅行の計画が可能に

レストランの予約内容を変更したいときは「予約を19時に変更してほしい」と話しかけるだけで簡単に変更できます。

さらに、音声でのやり取りだけでなく、ウェブやアプリ上でテキストで会話しながら、サンタバーバラについて調べ物をして、旅行の計画を進めることができます。

alexa+はウェブでも利用可能

Alexa+は、Ringカメラと連携することで「今日誰かゴミ出しした？」「今日誰かペットを散歩した？」といった質問にも答えてくれます。

スマートホームカメラや照明などスマートホームデバイスとの連係機能も強化されており、「毎朝7時にコーヒーポットの電源を入れ、寝室の照明をゆっくり点灯し、落ち着く音楽を再生して」と話すだけでルーティンを作成したり、朝暗いうちに起きるのが辛いと伝えるだけで、最適なルーティンを提案します。

ペットの散歩忘れもAlexa+が解決

さらに、Alexa+は手書きのメモ、レシピ、メール、取扱説明書、写真などの文書を要約・分析し、後から質問できるメモリー機能も備えます。

このほかにも、自然言語の理解能力が向上することで流暢な会話が可能に。曖昧な説明で楽曲を検索したり、プライムビデオで視聴中の映画の特定のシーンにスキップすることもできます。AIを活用した音楽や物語、アートの生成にも対応します。

Alexa+は、米国限定で数週間の早期アクセス期間中に展開を開始します。

早期アクセス期間では、Echo Show 8/10/15/21ユーザーが優先されます。Alexa+自体は、これまでに発売されたほぼすべてのデバイスで動作します。

Alexa+は、多彩なAIエージェント機能を搭載し、単なる音声アシスタントの域を超えた存在へ進化しました。

Alexa+が定着するためには、それを活用するためのハードウェアの存在が重要です。Amazonは、AppleやGoogleのようにスマートフォンは販売していませんが、Fireタブレット、Fire TV、Echo、Ringといった多彩なデバイスを展開し、AIとの接点を広げています。

さらに、ECサイト、プライムビデオ、Amazon Musicなどの魅力的なサービスを持ち、これらすべてを連携させることで、より自然にAIと接する環境を作り、日常生活の一部として定着させることを目指しているのでしょう。

単なる音声アシスタントから生活全般を支えるパートナー的な存在に進化したAlexa+がどのようにAI市場をリードしていくのか、その進化に注目です。