Google Pixel、最新アップデートでGPU性能が大幅に向上。Pixel 6aが発売直後のPixel 9 Proを上回る


Google Pixelには、かつて市販のチップセットが搭載されていましたが、Pixel 6シリーズで独自開発の「Google Tensor」シリーズへ移行しました。
その結果、トップクラスのパフォーマンスを手放すものの、写真から不要なものを消せるおなじみの「消しゴムマジック」や、取材時に多くの記者が利用するレコーダーアプリの「リアルタイムな文字起こし」など、魅力的なAI機能を獲得することに成功しています。
そんなGoogle Pixelシリーズに、GPU性能の劇的な改善という意外なアップデートがもたらされたようです。
旧機種でもGPUスコアが大幅改善
RedditのGoogle Pixelコミュニティにて、Geekbench 6のGPUスコアが大幅に改善されたと報告されています。
特にゲームなど高負荷なグラフィック処理で使用されるVulkan APIを用いたベンチマークスコアの向上が顕著(OpenCL APIでも向上している)で、Pixel 7aは62%、Pixel 8は31%、Pixel 9が32%と、いずれも大幅に向上しています。手元のPixel 9 Proでも平均値から20%の向上を確認しています。
GPUスコアの大幅な改善について、RedditではAndroid 16の変更が理由ではないかと推測されていますが、信頼できるテックジャーナリストのMishaal Rahmanは、Android 15でもPixel 6aがPixel 9 Proを上回るスコアを叩き出したと報告しています。


GPUスコアの劇的な改善はドライバの最新が要因か
同氏は飛躍的なスコアの改善について、GPUドライバの最新化が要因と指摘しています。
以下はAndroid 15以降のOSバージョンとMali GPUドライバの関係性を表したもの。Pixel 9シリーズは、Android 14と共に発売されましたが、OSアップデート後のAndroid 15でも、ほかのGoogle Pixelよりも古いドライバを搭載していたことがわかります。
- Android 15
- Tensor G1-G3:r48p0
- Tensor G4:r47p0
- Android 15 QPR1:r49p0
- Android 15 QPR2:r51p0
- Android 16 ベータ3:r52p0
- r47p0:2023年12月14日
- r48p0:2024年02月19日
- r49p0:2024年04月18日
- r51p0:2024年08月14日
- r52p0:2024年10月03日
GPUスコアの性能向上は喜ばしいことですが、Geekbench 6で大幅な向上が確認されている一方で、3D MarkのWild Life Extremeのスコアはほとんど変わっていません。また、ベンチマークスコアはあくまでも数値による指標でしかなく、体感とは必ずしも一致しないことに注意が必要です。

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