楽天モバイルが携帯キャリア事業を4月8日から本格開始することを発表した。
これまではドコモとauから回線を借りて格安スマホ/SIMサービスを提供していたが、ついに第4のキャリアとして楽天オリジナルの回線を使用した通信サービスが本格稼働する。
楽天回線エリアでデータ使い放題
正式サービス開始を前に料金プラン「RAKUTEN UN-LIMIT」も発表された。主要キャリアとして世界で初めて1つだけのプランを提供することで“わかりやすさ”を実現。将来的にプランを追加することも考えていないという。
「RAKUTEN UN-LIMIT」は、楽天回線エリア限定のデータ使い放題プラン。それ以外のパートナーエリアと海外では2GBまで高速通信が可能。2GBを超えると最大128kbpsの速度制限がかかり、1GB500円でデータ容量を追加購入できる。
料金は月額2,980円で300万人(増減あり)を対象に1年間無料で提供する。料金は他社の大容量プランに比べて半額以下で、SIMロックや最低利用期間、契約解除料はない。
国内の音声通話は30秒/20円。Rakuten Linkアプリを使用すると、かけ放題になることも発表された。国際通話も海外から国内あての通話はRakuten Linkアプリを使用するとかけ放題に、国内・海外からの海外通話は月額980円のオプション加入が必要となる。
楽天 | ドコモ | au | ソフトバンク | |
---|---|---|---|---|
プラン | RAKUTEN UN-LIMIT | ギガホ | auデータMAXプラン Pro | メリハリプラン |
データ容量 | 無制限 (楽天回線エリアのみ) | 60GB | 無制限 | 50GB |
料金 | 2,980円 (1年間無料) | 6,980円 | 7,480円 | 7,480円 |
事務手数料は3,300円。Rakuten Linkアプリを利用すると全額分がポイントで還元され、加えてウェブで6月30日までに申し込むと1回線までを対象に3,000ポイントが還元される。なお、楽天スーパーポイントアッププログラムによって無料期間も含めて契約期間中に楽天市場で買い物をすると+1倍のポイントが付く特典が利用できる。
楽天モバイルは昨年秋からサービスを開始する予定だったが、基地局の整備が遅れていることを理由に本格開始を延期。延期と同時に楽天のオリジナル回線を無料で先行的に利用できる「無料サポータープログラム」を開始した。
遅れていた基地局建設は今年2月時点で3,300以上の基地局が実稼働しており、今月には4,400件に到達する見込み。現在は遅れを大幅に巻き返して当初の計画をも上回る予定だ。
それでも日本全国で楽天のオリジナル回線が利用できるわけではない。楽天回線エリアは首都圏(東京都と千葉、神奈川、埼玉)と名古屋、京都、大阪、神戸の一部エリアのみ*。楽天回線が利用できないパートナーエリアではKDDI回線に自動で切り替わる。つまり、都市部においても楽天回線が利用できない場合はデータ使い放題にはならない。
楽天回線エリアは2021年3月に全国に拡大予定。
昨年秋から「無料サポータープログラム」を利用しているが、ウェブサイトで公開されているエリアマップの範囲内でも楽天回線に繋がらないことがあり、KDDI回線への切り替えもうまくいかず通信できないこともある(地下や高層ビルでは特に多い)。
また、楽天モバイルの対応機種は限定されていてiPhoneも対応機種ではないため、乗り換える際は慎重な検討が必要だ。
「RAKUTEN UN-LIMIT」の先行申し込みが今日16時からウェブでスタートしたが、つながりにくい状態になっている。店舗では3月4日の開店時から開始する。なお、他社からのりかえや無料サポータープログラムからのプラン変更*、MVNOサービスを利用している場合は4月8日から申し込み開始となる。
無料サポータープログラムユーザーはRAKUTEN UN-LIMITの新規申し込みもできないようだ。
なお、現在230万人のユーザーがいるMVNOサービスは当面継続するものの、新規受付は4月7日に終了する。5Gサービスは2020年6月に開始予定。5Gの料金プランはまったくの未定とのこと。
- | 楽天株式会社