楽天モバイルが2021年内に提供予定と案内されていたキャリアメールサービスの提供を再延期しました。
当初、楽天は2021年夏ごろに提供すると案内していましたが、万全を期すためとの理由で2021年内に提供予定と延期を発表。現在は「提供に向けて準備中」に再延期されています。再延期した理由については前回の延期と同じく万全を期すためとのこと。
キャリアメール持ち運びとの同時期提供を狙っている?
キャリアが提供するメールサービスーーいわゆるキャリアメールは、GmailやYahoo!メールといったフリーメールサービスに加えて、LINEなどのメッセージサービス、TwitterやInstagramといったSNSの普及によって利用者が減少しています。
一方、総務省はキャリアメールの持ち運びができないことで、携帯電話事業者の乗り換えをためらうユーザーが一定程度存在していると説明し、公正な競争の阻害要因になっていることから、年内にキャリアメールアドレスの持ち運び制度を実現する方針を打ち出していました。
ところが年内実現の方針を打ち出していた武田元総務大臣と菅政権が退陣に追い込まれたこともあって年内提供が難しい状況です。
楽天モバイルは前回の延期時にキャリアメールの持ち運びの提供時期との関係を否定していますが、キャリアメールの持ち運び開始と同時期にキャリアメールを提供することで、大手3社からのユーザー獲得に繋げたい狙いがあり、2度の延期に影響しているものと思われます。
総務省は楽天モバイルの料金プランと競合にあたるahamo、povo、LINEMOといったキャリアメールを提供していないオンライン専用ブランドにおいてもキャリアメールの持ち運びを可能にすべきとしていることもあって提供の時期を見計らっているのかもしれません。
なお、キャリアメールの持ち運びについては運営に一定のコストが想定されることから、合理的な範囲内での有料化が認められています。
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