モバイルバッテリーの発火事故は夏に急増。所有リスクのないCHARGESPOTも賢い選択肢に

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Y.Sakakura

音楽フェスや花火大会、旅行、アウトドアなど、外で長時間過ごす機会が増える夏。写真や動画を撮ったり、地図を確認したりする場面も多く、モバイルバッテリーが手放せない季節です。

ただ、夏こそモバイルバッテリーの扱いには注意が必要です。

NITEによると、リチウムイオン電池を搭載した製品による事故は、2025年までの5年間で2,140件以上発生。モバイルバッテリーの事故件数は2021年と比べて3倍以上に増えており、月別では気温が上がる6月から増え始め、8月にピークを迎えます。

そうした中で開催されたCHARGESPOTの記者発表会では、関西大学の石川正司教授が登壇。なぜ夏に事故が増えるのか、モバイルバッテリーをどう扱えば安全なのかを解説しました。

発火事故の原因はメーカーだけではない

モバイルバッテリーやスマートフォン、ハンディファンなどには、リチウムイオン電池が搭載されています。

小型ながら多くの電力を蓄えられるため、いまや身の回りのさまざまな製品に使われていますが、発火や爆発につながるリスクも抱えています。

電車で使用中に発火したなど、モバイルバッテリーの事故が起きると、どのメーカーの製品だったのか、に注目が集まりがちです。

ただ、携帯総合研究所でも以前からお伝えしているとおり、事故の原因は製品の品質だけではありません。石川教授も「いろいろな原因がある」と話します。

壇上では、リチウムイオン電池の構造を示しながら、発火の仕組みが説明されました。

関西大学 化学生命工学部の石川正司教授
関西大学 化学生命工学部の石川正司教授

モバイルバッテリーが発火・爆発する仕組み

バッテリー内部には正極と負極があり、その間をセパレーターが隔てています。通常は両者が直接触れることはありませんが、何らかの原因で接触すると、電池内部でショートする「内部短絡」が発生します。

内部短絡によって急激に温度が上がると発火し、最悪の場合は爆発につながります。

ショートの原因として挙げられたのが、製造時に生じた内部のずれや不具合です。

もう1つが経年劣化です。長年使ったバッテリーでは内部にガスが発生し、その圧力によって構造が変形することがあります。正極と負極を隔てる状態が崩れれば、内部短絡につながります。

さらに、落下などの強い衝撃も原因になります。

つまり、新品だから絶対に安全、信頼できるメーカーだから扱い方は気にしなくていい、ということではありません。購入後にどう使うかも事故を防ぐうえで重要になります。

モバイルバッテリーを安全に使えるのは50°Cまで?

事故件数と気温の関係も紹介されました。

リチウムイオン電池搭載製品の事故は6月から増え始め、7月、8月と増加。8月が年間で最も多くなっています。

夏に事故が増えるのは、周囲の気温が高いぶん、バッテリーが危険な温度に近づきやすいためです。

冬であれば、使用中にバッテリーが発熱しても危険な温度まで余裕があります。一方、夏は最初から温度が高く、同じように発熱しても危険な温度域に入りやすくなります。

事故発生件数は気温の上昇とともに増加。8月にピークを迎える

石川教授は、モバイルバッテリーは45°C程度、どれだけ高くても50°C以内で使用すべきと説明しました。

通常の環境で周囲の温度が50°Cを超えることは多くありません。ただし、直射日光にさらしたり、炎天下の車内に放置したりすれば、モバイルバッテリーの温度が60°Cを超えることもあります。

60°Cを超えたからといって、ただちに発火するわけではないものの、何らかの異常をきっかけに熱暴走が始まれば、発火や爆発につながる可能性があります。

夏にやりがちな危険行為

発表会では、モバイルバッテリーの保有状況と安全性に関する実態調査も紹介されました。

危険な使い方として挙げられたのは「高温」「衝撃」「水濡れ」です。

例えば、夏の車内や直射日光の当たる場所に放置すること。炎天下でカバンやポケットに入れたまま使用すること。スマートフォンとモバイルバッテリーを重ねた状態で充電することです。

どれも一見すると分かりやすい注意点です。

それでも調査結果を見ると、「少しの間なら大丈夫」「普段からやっているから問題ない」と見過ごされがちな行動ほど、実際には多くの人が経験しています。

事故を防ぐために大切な「賢く選ぶ」「丁寧に使う」「正しく捨てる」

石川教授は消防庁による、リチウムイオン電池搭載製品の事故を防ぐための「3つのC」も非常に重要とします。

「賢く選ぶ」「丁寧に使う」「正しく捨てる」
「賢く選ぶ」「丁寧に使う」「正しく捨てる」

賢く選ぶ:PSEマークは最低限

モバイルバッテリーを選ぶ際に目安となるのがPSEマークです。

ただ、PSEマークが付いていれば絶対に安全というわけではないとのこと。それでも、製造・輸入事業者が国の定めた安全基準への適合を確認したことを示すため、製品を選ぶ際の最低限の目安になります。

石川教授がもう1つ確認すべきとしたのが、製造・販売事業者の情報です。

PSEマークが付いていても、どの事業者が販売しているのか、問い合わせ先がどこなのか分からない製品については「ちょっと怪しい」と指摘しました。

結局のところは有名・大手・実績のあるメーカーを選ぶことになると思います。

正しく捨てる:CHARGESPOTの回収ボックスをビックカメラに試験設置

モバイルバッテリーは正しく捨てることも重要です。

モバイルバッテリーは繰り返し使えますが、永久に使えるわけではありません。使用期間や充電回数が増えれば劣化し、落下などの衝撃によって内部が損傷することもあります。

膨張や変形、異常な発熱などが見られた場合は、使用を中止する必要があります。

モバイルバッテリーは、使うのをやめた後も注意が必要です。

近年問題になっているのが、一般ごみに混ぜて捨てる行為です。

回収後にごみ収集車の中で圧縮された際に発火し、車両が炎上するおそれがあります。実際に、捨てられたリチウムイオン電池が原因とみられる、ごみ収集車やごみ処理施設での火災も増えています。

不要になったモバイルバッテリーは、そのままごみ箱に入れず、自治体やメーカー、家電量販店などが案内する回収方法に従って処分する必要があります。

CHARGESPOTでは、8月8日と9日に歌舞伎町タワーにて回収イベントを開催。また、ビックカメラで試験的に回収ボックスを設置する予定と明かしました。

なお、CHARGESPOTのモバイルバッテリーや膨張、破損したバッテリーは回収できません。

CHARGESPOTのモバイルバッテリー回収ボックス
CHARGESPOTのモバイルバッテリー回収ボックス

自分で管理するか、必要なときだけ借りるか

モバイルバッテリーには発火や爆発につながるリスクがありますが、便利だからといって、すぐに手放せるものでもありません。

自分で所有する場合は、正しい方法で使用・保管しながら、膨張や異常な発熱などの変化を確認し、リコール情報にも注意する必要があります。

これらを面倒に感じるなら、CHARGESPOTのようなレンタルサービスを中心に利用するのもアリです。

レンタルだからといって、すべてのリスクから解放されるわけではありません。ただ、CHARGESPOTでは貸し出しているバッテリーを24時間365日リアルタイムで監視し、異常の兆候を検知したものをロックして回収する仕組みを採用しています。

劣化状態を管理しなければならない、所有ならではのリスクを回避できます。

石川教授も、こうした監視システムが働くCHARGESPOTについて「賢い選択肢の1つ」と表現していました。

これまで「おすすめのモバイルバッテリーは?」と聞かれたら、購入できる製品から答えていました。しかし、安全管理まで含めて考えると、「CHARGESPOTで借りたらどう?」という答えも意外に悪くない気がします。

@sakakuray CHARGESPOTの安全大使に就任したドンデコルテ 渡辺銀次・安全大使「バッテリーは持てば持つほど我々の責任になりますよ!しかし、借りれば他人の責任!」🤣 ℹ️CHARGESPOTはモバイルバッテリーを24時間365日リアルタイムで監視。劣化したバッテリーは借りれないように自動ロックされ、回収されるため、いつでも安全 #CHARGESPOT #ドンデコルテ #渡辺銀次 ♬ Sleeping And Listening On The Beach – Chihei Hatakeyama

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