1月15日、Samsungの最新フラグシップスマートフォンGalaxy S21シリーズが発表された。
今年の最新モデルは金属フレームとカメラユニットが融合する特徴的な新デザインを採用。Galaxy Sシリーズの象徴的だったカーブエッジディスプレイを一部廃止してフルフラット化するなど大幅なアップデートが行われた6.2インチの「Galaxy S21」、6.7インチの「Galaxy S21+」、6.9インチの「Galaxy S21 Ultra」の3機種が登場。
この記事ではGalaxy S21シリーズの発売日や特徴、新機能、販売価格などをまとめ、各モデルの違いも比較している。
目次
- 1分でわかるGalaxy S21の噂まとめ
- デザインを比較
- ディスプレイを比較
- 待望のSペンに対応
- カメラを比較
- バッテリー・電池持ち・パフォーマンスを比較
- microSDには非対応
- Galaxy S21のスペックを比較
- 販売価格・発売日
1分でわかるGalaxy S21シリーズ
- 全3機種ラインナップ
- Galaxy S21 5G
- Galaxy S21+ 5G
- Galaxy S21 Ultra 5G
- オールフラットディスプレイ(Ultraはカーブエッジ継続)
- サムスン史上最も明るいディスプレイ(Ultraのみ)
- リフレッシュレート10/48Hz〜120H対応。Ultraは最高解像度のWQHD+で可能
- 5nmプロセス製造の最新プロセッサ
- 光学10倍のペリスコープカメラ(Ultraのみ)
- microSD非対応
- 価格は799.99ドル〜で値下げ
- 発売日は1月29日(グローバル版)。日本版は5月ごろ?
デザイン
Galaxy S21シリーズでリニューアルされた新デザインの大きな特徴は融合しているように見える金属フレームとカメラユニット。これまでのモデルはカメラのレンズがボディから大きく飛び出ていたが、新しくなったデザインによって段差が緩和されている。
ディスプレイはGalaxy S21 Ultraを除いて左右のエッジが湾曲するデュアルエッジカーブが廃止された。画面サイズは変わらないものの、ディスプレイを囲うフチ(ベゼル)が極薄化されたことで、よりスタリッシュな見た目になっている。
カラーバリエーションは、ファントムホワイト/ファントムグレー/ファントムピンク/ファントムバイオレット/ファントムシルバー/ファントムブラックなど豊富なラインナップで展開されるが、日本で発売される際はいつもどおり数色に限定される可能性がある。なお、Samsungの公式サイトではカスタムカラーも注文できる。
デザインの違いを比較
- フラットディスプレイ
- パンチホール
- カラー
- ファントムバイオレット
- ファントムグレー/ブラック
- ファントムホワイト/シルバー
- ファントムピンク(S21+のみ)
- カスタムカラー(S21+のみ)
- ファントムゴールド
- ファントムレッド
- エッジディスプレイ
- パンチホール
- カラー
- ファントムブラック
- ファントムシルバー
- カスタムカラー
- ファントムチタニウム
- ファントムネイビー
- ファントムブラウン
ディスプレイ
画面サイズは「Galaxy S21」が6.2インチ、「Galaxy S21+」が6.7インチ、「Galaxy S21 Ultra」が6.9インチで前モデルから変更なし。
すべてのモデルに映像がなめらかに動作するリフレッシュレート120HzとAIブルーライトカット対応のAMOLED 2Xディスプレイが搭載される。
高リフレッシュレートは電池持ちに大きな影響を与えるが、Galaxy S21シリーズはコンテンツに合わせてレートが変化する可変式を採用。例えば、ゲームプレイ時は最大120Hz、TwitterやInstagramなどSNSのタイムラインやフィードをスクロールする時は10Hz等に変更されることで電池消費量が抑えられる。
高リフレッシュレート設定時に画面解像度がフルHD+に制限される仕様は廃止された。「Galaxy S21 Ultra」の場合はWQHD+のままリフレッシュレートを120Hzに設定可能。なお、Galaxy S21/S21+の画面解像度はフルHD+にダウングレードした。
なお、Galaxy S21 UltraのディスプレイはGalaxyスマートフォン史上最も鮮やかで明るいディスプレイとなった。コントラスト比は3,000,000:1で濃淡の鮮やかな映像が楽しめる。
ディスプレイには画面に指を乗せるだけで超音波で指紋を認識して画面ロックを解除できる指紋認証センサーを内蔵。1.7倍の大きさになった大型センサーや賢くなったAI、5nmプロセス製造のプロセッサによって認証速度も高速化している。
カバーガラスにはGorilla Glass Victusを採用することで、これまでよりも落下による割れに強く、キズも付きにくくGalaxy史上最も頑丈になった。
ディスプレイの違いを比較
- 6.2インチ
- リフレッシュレート48Hz〜120Hz
- フルHD+
- コントラスト比2,000,000:1
- 明るさ1,300nits
- 6.7インチ
- リフレッシュレート48Hz〜120Hz
- フルHD+
- コントラスト比2,000,000:1
- 明るさ1,300nits
- 6.9インチ
- リフレッシュレート10Hz〜120Hz
- WQHD+
- コントラスト比3,000,000:1
- 明るさ1,500nits
待望のSペンに対応
Galaxy S21 Ultraは、Galaxy Noteシリーズ最大の特徴であるSペンに対応する。Galaxy SシリーズがSペンに対応するのは今回が初めて。
Galaxy Noteシリーズでは、Sペンをサッと取り出してロックの解除すら不要でメモを取ることが可能。手書き文字をコピペが可能なテキストに変換したり、ボイスメモと手書き文字を連動して記録・再生したり、斜めに書いた文字をまっすぐに補正するなど便利な機能を備えるなどデジタルノートとして非常に高い評価を得ている。
また、Sペンを画面に近づけることでテキストや画像をプレビュー表示したり、ジェスチャを描くことで特定の操作、機能が動作する(例えばスクリーンショットを撮ってそのまま注釈を入れるなど)エアコマンドも利用可能。
なお、Sペンはパッケージに同梱されないため別途購入が必要。本体にSペンを収納するポケットはなく、Sペンを持ち歩く場合は収納ポケット付きの純正ケースを購入する必要がある。
Sペンの価格は39.99ドル、純正ケースとSペンをセットで購入する場合はシンプルなシリコーンカバーが69.99ドル、手帳型のSビューカバーが89.99ドルが必要。
カメラ
Galaxy S21/Galaxy S21+に搭載されるカメラは前モデルと同じ広角レンズ+超広角レンズ+望遠レンズのトリプル仕様。画素数や絞り値などレンズのハードウェア性能は変わらない。
最上位モデルのGalaxy S21 Ultraは、ズーム撮影を強化する新レンズが追加されたクアッド仕様。光学3倍ズームが可能な望遠レンズに加えて、新たに光学10倍ズームが可能なペリスコープレンズを追加することで、より遠くの被写体をクリアに撮影できる。
ほかにも108MPの高精細レンズで64倍もの色情報と3倍以上も広いダイナミックレンジを持つ12ビットHDR写真の撮影や、すべてのレンズで4K/60fpsの動画撮影に対応。
大きく進化したのはカメラのソフトウェアだ。特に動画が大きく進化している。
8K動画の撮影後に高解像度の写真や撮影前後を短い動画に切り出すことが可能に。
複数のカメラレンズを使って動画を同時撮影し、プレビューで確認しながらカメラをスイッチしたり、被写体を動画撮影しながら自撮りも撮影できる新機能にも対応。予約特典として付いてくるGalaxy Buds Proをピンマイク代わりに使うことも可能。YouTuberに重宝されそうな機能が揃っている。
ワンタップで複数のレンズで同時撮影してAIがベストショットをセレクトするシングルテイクは最も動きの激しい被写体を自動でスローモーション再生する新機能が追加された。
写真撮影では、AIの3D解析によって被写体と背景をより正確に認識して背景をぼかせるなどポートレート撮影が強化。手ブレが起きやすいズーム撮影時は、20倍以上ズームした際に手ブレを静止するような動作(2〜3秒間大きな動きがないこと)を感知すると新機能ズームロックが起動して手ブレを最小限に抑えて手持ちでもクリアな写真を撮影可能。
また、写真を共有する前に写真に含まれる現在地情報を安全に削除できるほか、送信する写真などコンテンツにアクセスできる人物を限定したり、アクセス可能な期間を指定して安全に共有できる。
Galaxy S21 Ultraでは、改良されたBright Nightセンサーによって暗所撮影がこれまでで最も大きく進化し、薄暗い屋内や夜景撮影時にノイズの少ない明るい写真を高速に記録できる。
カメラの違いを比較
- トリプルカメラ
- 12MP広角レンズ, f/1.8
- 12MP超広角レンズ, f/2.2, 視野角120°
- 64MP望遠レンズ, f/2.0, 光学3倍
- ハイブリッド30倍ズーム
- クアッドカメラ
- 108MP広角レンズ, f/1.8
- 12MP超広角レンズ, f/2.2, 視野角120°
- 10MP望遠レンズ, f/2.0, 光学3倍ズーム
- 10MPペリスコープレンズ, f/4.9, 光学10倍ズーム
- ハイブリッド100倍ズーム
- 改良されたBright Nightセンサー
- 12ビットHDR写真
- RAW撮影
- すべてのレンズで4K/60fps動画撮影
microSDには非対応
Galaxy S21シリーズはカメラが大幅に進化して4K/60fpsなどの大容量動画が撮影できるにも関わらずmicroSDカード非対応になった。
既存のGalaxyユーザーはもちろん、microSDカード対応のスマートフォンを利用しているユーザーにとっても買い替えが難しくなった。ただ、Samsungは日本で販売するGalaxyスマートフォンからメーカーロゴを消すなど細かなローカライズをかけるので継続採用を期待したい。
バッテリー・電池持ち・パフォーマンス
チップセットには5nmプロセスのExnos2100またはSnapdragon 888 5Gが搭載される。いつもどおり販売される地域によって搭載されるチップセットが異なる。例年どおりであれば日本で販売されるモデルにはSnapdragon 888 5Gが搭載されそうだ。
Snapdragon 888 5Gの処理性能は前モデルから最大20%も向上。GPUの描画性能も最大35%高速化された。また、フラグシップ向けのチップセットとして初めて5Gモデムを統合したことで消費電力と電池持ちの改善が期待できる。Googleなどはモデム非統合型の高い消費電力を敬遠してミドルレンジのチップセットを採用していた。
上位2機種はUWB対応でスマートフォンを車の鍵代わりに利用することも可能。対応車種は後日発表される。Galaxy S21 Ultraはスマートフォンとして世界で初めて6GHz帯の電波を使用する「Wi-Fi 6E」に対応した。
メモリ容量とストレージ容量は、Galaxy S21/S21+が8GB・128GB/256GB、Galaxy S21 Ultraは12GB/16GB・128GB/256GB/512GBから選べる。
バッテリーの容量は4,000mAh、4,800mAh、5,000mAhで、増量されたのはGalaxy S21+のみとなった。
バッテリー・パフォーマンスの違いを比較
- メモリ(RAM)
- 8GB
- ストレージ
- 128GB
- 256GB
- バッテリー容量
- S21: 4,000mAh
- S21+: 4,800mAh
- UWBによるスマホ車の施錠・解錠(S21+のみ)
- メモリ(RAM)
- 12GB
- 16GB
- ストレージ
- 128GB
- 256GB
- 512GB
- バッテリー容量
- 5,000mAh
- Wi-Fi 6E
- UWBによるスマホ車の施錠・解錠
Galaxy S21のスペック
Galaxy S21 | Galaxy S21+ | Galaxy S21Ultra | |
---|---|---|---|
ディスプレイ | フラット 6.2インチ フルHD+(2,400 x 1,080ピクセル) 421ppi リフレッシュレート48~120Hz 明るさ:1,300nits Gorilla Glass Victus |
フラット 6.7インチ フルHD+(2,400 x 1,080ピクセル) 394ppi リフレッシュレート48~120Hz 明るさ:1,300nits Gorilla Glass Victus |
エッジ 6.8インチ WQHD+(3,200 x 1,440ピクセル) 515ppi リフレッシュレート10~120Hz 明るさ:1,500nits Gorilla Glass Victus |
サイズ | 151.7 x 71.2 x 7.9mm | 161.4 x 75.6 x 7.8mm | 165.1 x 75.6 x 8.9mm |
重さ | 171g | 202g | 228g |
メインカメラ | トリプルカメラ 広角:12MP, f/1.8 望遠:64MP, f/2.0, 光学3倍/ハイブリッド30倍ズーム 超広角:12MP, f/2.2, 視野角120° |
トリプルカメラ 広角:12MP, f/1.8 望遠:64MP, f/2.0, 光学3倍/ハイブリッド30倍ズーム 超広角:12MP, f/2.2, 視野角120° |
クアッドカメラ 広角:108MP, f/1.8 望遠:10MP, f/2.4, 光学3倍ズーム ペリスコープ:10MP, f/4.9, 光学10倍/ハイブリッド100倍ズーム 超広角:12MP, f/2.2, 視野角120° |
フロントカメラ | 10MP f/2.2 視野角80° | ||
ビデオ撮影 | 8K/30fps, 4K/30,60fps | ||
バッテリー | 4,000mAh 25W急速充電 15W急速ワイヤレス充電 ワイヤレスパワーシェア |
4,800mAh 25W急速充電 15W急速ワイヤレス充電 ワイヤレスパワーシェア |
5,000mAh 25W急速充電 15W急速ワイヤレス充電 ワイヤレスパワーシェア |
チップセット | Snapdragon 888 5G or Exynos 2100 | ||
メモリ | 8GB | 8GB | 12GB/16GB |
ストレージ | 128GB/256GB | 128GB/256GB | 128GB/256GB/512GB |
Wi-Fi | 2.4GHz/5GHz | 2.4GHz/5GHz | 2.4GHz/5GHz/6GHz |
サウンド | ステレオスピーカー Dolby Atmos | ||
Sペン | ー | ー | ◯ (別売り) |
生体認証 | ディスプレイ指紋認証 | ||
カラー | ファントムホワイト ファントムグレー ファントムピンク ファントムバイオレット |
ファントムバイオレット ファントムシルバー ファントムブラック |
ファントムシルバー ファントムブラック |
販売価格・発売日
Galaxy S21シリーズの発売日は1月29日。日本での発売日は4月22日、すでに予約受付がスタートしている。
ドコモがGalaxy S21 5GとGalaxy S21 Ultra 5Gを、auがGalaxy S21 5GとGalaxy S21+ 5Gを販売する。
Galaxy S21 5GとGalaxy S21+ 5Gはメモリ8GB、ストレージ256GB。Galaxy S21 Ultra 5Gはメモリ12GB、ストレージ256GBでmicroSDカードは利用できない。
Galaxy S21 5Gシリーズの販売価格
docomo | au | |||
---|---|---|---|---|
Galaxy S21 5G | Galaxy S21 Ultra 5G | Galaxy S21 5G | Galaxy S21+ 5G | |
端末価格 | 2,772円 x 36回 (99,792円) | 4,202円 x 36回 151,272円 |
2,900円 x 23回 (118,540円) | 3,470円 x 23回 (138,730円) |
負担金 | 2,772円 x 24回 (66,528円) | 4,202円 x 24回 100,848円 |
2,900円 x 23回 (66,700円) | 3,470円 x 23回 (79,810円) |
コメントを残す