Galaxy Z Fold8、電池持ちは大幅改善もバッテリー寿命は4割減。シリコンカーボンバッテリーの代償か

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Y.Sakakura

ここ数日のスマホ業界は、Samsungの最新折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold8」の話題で持ちきりです。

一方で、ワイドタイプの折りたたみスマホが登場した興奮も少しずつ落ち着き、現在は製品を冷静に評価する段階に入っています。筆者の手元にもレビュー端末が届き、世界中のレビュー担当者からSNSを中心に断片的な評価が上がり始めました。

Galaxy Z Fold8の電池持ち評価は高い

なかでも、Galaxy Z Fold8の電池持ちは高く評価されています。

一般的に、折りたたみスマホは電池持ちが弱点です。開けばコンパクトタブレットに迫る、消費電力の高い大画面を備え、さらに本体を薄く仕上げる必要があるため、搭載できるバッテリー容量は通常のスマートフォンと同程度か、それ以下に制限されるからです。

Galaxy Z Fold8は、その弱点を大きく改善したようです。

ただし、現在の電池持ちがそのまま続くわけではありません。バッテリーは充放電を繰り返すたびに劣化し、徐々に最大容量が低下します。

Galaxy Z Fold8シリーズは、前世代に比べてバッテリーの劣化が早い可能性があります。

バッテリーの寿命は2,000回から1,200回に

薄型化が求められる折りたたみスマホでは、限られたスペースでも容量を増やせるシリコンカーボンバッテリー(Si-Cバッテリー)の採用が広がっています。

OPPOが今年発売した「Find N6」も、6,000mAhのSi-Cバッテリーを搭載しており、ヘビーに使っても1日余裕で持つなど電池持ちは優秀でした。

一方、リチウムイオンバッテリーは充放電を繰り返すことで劣化します。劣化が進むと充電できる最大容量が低下し、購入当初は100%まで蓄えられていた電力が、実質的には90%、80%と減っていきます。

EUが公開している製品情報によれば、Galaxy Z Fold8、Galaxy Z Fold8 Ultra、Galaxy Z Flip8のバッテリーは、容量が80%に低下するまでの充電サイクル数が約1,200回とされています。

昨年発売されたGalaxy Z Fold7は約2,000回だったため、バッテリー寿命を示す数値は40%も減少しました。

Galaxy Z Fold8
Galaxy Z Fold8 Ultra
Galaxy Z Flip8
Galaxy Z Fold7
左からGalaxy Z Fold8、Fold8 Ultra、Flip8、Fold7

Si-Cバッテリー採用との関連は?

Samsungは、Galaxy Z Fold8シリーズでバッテリー寿命が短くなった理由を明らかにしていません。

ただ、Galaxy Z Fold7からの大きな変更点がSi-Cバッテリーの採用であることを踏まえると、充電サイクル数の減少と関連している可能性があります。

Si-Cバッテリーは、限られたスペースでも容量を増やせる一方、充電時にシリコンが膨張するという課題があります。

Silicon’s high energy density changed the game, but it came with a challenge: expansion during charging, which could strain the device’s slim structure.シリコンの高いエネルギー密度は大きな進化をもたらしましたが、充電時に膨張し、薄型端末の構造に負荷をかけるという課題がありました。

SamsungもGalaxy Z Fold8シリーズへの採用にあたって、安全性や信頼性を重視してSi-Cバッテリーを設計したと強調しています。

それでも、Galaxy Z Fold8 Ultraのバッテリー容量は5,000mAhです。Galaxy Z Fold7の4,400mAhから600mAh増えたものの、Si-Cバッテリーを搭載する競合製品のような劇的な大容量化には踏み切っていません。

これはシリコンの膨張や発熱、耐久性を考慮し、安全性を優先した結果なのかもしれません。

過去にGalaxy Note7のバッテリー発火事故を経験したSamsungなりのセーフティガードとも考えられます。

競合製品よりは依然として長寿命

約2,000回から約1,200回への減少は気になるものの、競合製品と比較するとGalaxy Z Fold8シリーズのバッテリー寿命は決して短くありません。

Google Pixel 10 Pro FoldやiPhone 17 Pro Maxは、容量が80%に低下するまでの充電サイクル数を約1,000回としています。

Galaxy Z Fold8シリーズは両機種より200回多く、1日1サイクルを消費する場合でも約6カ月半、使い方によっては1年近い差になります。

電池持ちそのものも改善されています。

EUの統一試験では、Galaxy Z Fold8が49時間10分、Galaxy Z Fold8 Ultraが51時間を記録し、いずれもGalaxy Z Fold7の40時間28分を大きく上回っています。EPRELのエネルギー効率クラスも、Fold7の「B」から「A」に向上しました。

つまり、Galaxy Z Fold8シリーズは、電池持ちは改善された一方で、バッテリー寿命は短くなったことになります。

Galaxyユーザーにとって、約2,000回から約1,200回への低下は不安要素です。一方、PixelやiPhoneなどの他社製品からGalaxy Z Fold8へ買い替える場合は、バッテリー寿命が伸びることになります。

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