- Galaxy S24シリーズの最大の目玉は「Galaxy AI」。
- 端末の耐久性と寿命を向上させる強い素材のチタニウムを採用。
- 助けが新型チップセット「Snapdragon 8 Gen 3」により、計算能力が向上。
Samsungが1月18日開催したビッグイベントGalaxy Unpackedで、2024年の最新スマートフォンGalaxy S24シリーズを発表しました。
画面の大きさ・バッテリー容量/電池持ちなどが異なる「Galaxy S24」と「Galaxy S24+」、新しいチタニウムボディに光学5倍ズームレンズを搭載した「Galaxy S24 Ultra」の3機種で登場します。
この記事では、発売日・新機能・価格などGalaxy S24シリーズの情報をまとめています。また前作のGalaxy S23シリーズとの比較も行っています。
Galaxy AIで新時代の道を切り開くAIスマホ
Galaxy S24とGalaxy S24+は、前作のデザインをほぼそのまま引き継いでいますが、One-massデザインを謳うボディでは、背面カバーとサイドフレームがシームレスにつながり、わずかに丸みを帯びたフォルムによってグリップ感が向上。
サイドフレームはフラットになり、マット仕様に変更されたことでスタイリッシュで落ち着いたデザインに変化しています。
Galaxy S24 Ultraは、最上位モデルにふさわしい高級感のあるチタンフレームを採用。チタニウムが採用されるのはGalaxyスマートフォンとしては初となりました。
また、軽量な割に強い素材のチタニウムを使用することで端末の耐久性と寿命が伸長。それでも前作に比べて本体は薄くなっています。
Galaxy AI
Galaxy S24シリーズ最大の目玉である「Galaxy AI」は、コミュニケーションの強化を最優先に開発されたAIです。
リアルタイム翻訳
例えば、通話アプリに追加されるリアルタイム翻訳では、相手/自分が話している言葉が自分/相手が理解できる言語(対応言語は日本語を含む13言語)にその場で音声とテキストで翻訳されるため、海外旅行や海外サービスのコールサポートなど海外通話のハードルが大幅に下がります。
音声通話の翻訳にはスピード感が重要ですが、筆者が見たデモでは相手の話が終わると、約3秒後に翻訳音声が流れ始めていました。
リアルタイムAIテキスト翻訳
Galaxy AIが組み込まれた新しいSamsungキーボードでは、入力した文字が瞬時に翻訳される「リアルタイムAIテキスト翻訳」に対応。翻訳アプリを利用する手間を省力してスムーズにメッセージのやり取りが可能になります。こちらも対応言語は日本語を含む13ヶ国語です。
なお、キーボードの翻訳機能はサードパーティアプリにも対応しているため、海外サービスのチャットサポートやInstagramなどSNSのDMをやり取りする時にも利用できます。
AIが最適な文章を提案
文章作成に時間がかかる場合は、会社の上司に送るビジネス敬語を使った文章やカジュアルな文章、SNSで人目を引きたいポストなど、AIが最適な表現を提案してくれる「シーンに最適化」も利用できます。
文字起こし・要約・翻訳に対応したボイスレコーダー
録音アプリのボイスレコーダーでは、AIと音声テキスト変換技術を駆使した「文字起こしアシスト」に対応。録音の文字起こし、議事録のテキスト要約、翻訳まで利用できます。また、Samsung Notesの「ノートアシスト」では、メモした内容をAIが綺麗に要約して、いつでもノートが見つけられるように自動でタイトルや表紙を作成してくれます。
強力な生成AIによる写真編集
AIを活用した強力な写真編集ツールも利用できます。
生成AIを活用した「ジェネレーティブ編集」では、傾いた写真を回転補正する際に、足りない画素を生成AIが自然に埋めたり、写真内の人間やペットを好きな場所に移動して元にいた場所の背景を生成AIが埋めてくれます。
また、AIを活用してワンランク上の写真に仕上げられる「編集サジェスト」では、飛行機の窓から景色を撮影したり、水族館で水槽を撮影する際に写真に映り込む反射をAIが認識して簡単に削除したり、撮影後に背景をぼかせるポートレートエフェクト、AIによって画質を向上するリマスター機能が利用できます。
ありそうでなかった生成AIによるスロモーション再生
ありそうでなかった機能として通常の動画をスローモーション動画で楽しめる新機能「インスタントスローモーション」が追加されます。
スローモーションモードで撮影していない動画をスローモーション再生してもコマ数が足りないため、“カクカク”になるだけですが、Galaxy S24シリーズでは、Galaxy AIが動きを予測して不足しているコマを作り出すことで、なめらかなスローモーション再生が可能になります。
Samsungいわくゴルフのスイング動画やダンスの動画を見るときもおすすめとのこと。
世界初搭載の「かこって検索」
これまでスマホで調べ物をするときは、キーボードや声を利用して検索バーに検索ワードを入力していましたが、Googleが提供する新たな検索方法“Circle to Search with Google”ーーかこって検索では、調べたいものがスマホの画面に表示されたらホームボタンを長押しして、調べたいものをSペンや指で囲むだけで検索できます。
テキストや画像はもちろん、動画にも対応しているため、例えば、Instagramのリール動画を再生していて欲しいものがあったら、ホームボタンを長押しして丸で囲むだけで検索できます。
AIカメラ
最上位モデルのGalaxy S24 Ultraは、スマホ離れしたズーム撮影が可能な“クアッドテレシステム”に対応しました。
クアッドテレシステムは、2億画素センサーと50MP/5倍望遠レンズ、そしてAIを活用することで光学同等2倍/光学3倍/光学5倍/光学同等10倍ズームを実現したもの。強化されたデジタルズームによって100倍ズームでも驚くほどクリアな写真撮影が可能になりました。
動画でも新たに5倍ズームによる8K撮影に対応。スポーツ観戦や子どもの運動会など、被写体が遠くにあるときでも高精細な撮影が可能です。
なお、Galaxy S24とGalaxy S24+は、前作から変わらない50MP広角 / 12MP超広角 / 10MP・3倍望遠レンズのトリプルカメラです。
夜景など暗所撮影の「ナイトグラフィ」では、明るくかつノイズの少ない撮影を可能にするために、どれだけ多くの光を集められるかが重要です。
Galaxy S24 Ultraでは、ピクセルサイズを前作比で60%も大きくすることで、より多くの光を集めることが可能に。さらに、ジャイロスコープによって撮影者の動きと被写体の動きを区別することで、より効果的なノイズ除去が可能に。フロントカメラにも適用される高度なノイズ低減アルゴリズムと合わせて、暗い場所でもざらつきの少ないクリアな撮影が可能になりました。
また、光学式手ぶれの角度が2倍に拡大したことで、暗所かつズーム時に発生しやすい手ぶれが抑えられます。
近年、カメラのソフトウェア処理が高度化したことで、シャッターを押す前後で仕上がりが異なることがあります。その1つに同じタイミングで撮影した画像データを合成するHDR処理がありますが、Galaxy S24シリーズでは、シャッターを押す前からスーパーHDRが適用されるため、実際に記録される写真とそっくりのものを確認しながら写真を撮影できます。
快適なゲーミング
Galaxy AIとわずかな時間で強力なカメラ機能を処理するために必要なのがパワフルなチップセットです。
Galaxy S24シリーズに搭載される特別に最適化されたチップセット「Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy」は、ベースとなったSnapdragon 8 Gen 3が前作のチップに比べてCPU性能が30%、GPU性能が25%、NPU性能が98%も向上。電力効率もそれぞれ20%、25%、40%改善されています。
Samsungによれば、高い負荷のかかるゲームや動画編集、旅行の計画を立てながら5つのアプリを行き来するマルチタスクでも素晴らしい体験を提供するとのこと。
画面分割で複数のアプリを同時に操作したり、マルチタスキングの快適性に関わるメモリの容量はGalaxy S24が8GB、Galaxy S24+とS24 Ultraが12GBです。
年々需要が高まるゲーミング。チップから発生した熱を拡散するベイパーチャンバーが最大1.9倍も大型化したことで、手に伝わる温度を抑え、高いパフォーマンスを最大限キープすることで長時間のゲームも快適です。
また、レイトレーシング対応ゲームでは影や反射をよりリアルに再現されます。
Galaxy史上最も明るいディスプレイ
Galaxy S24シリーズのディスプレイは画面周りの黒いフチ(ベゼル)をスリムにしたことでデザイン性が向上。画面サイズもわずかに大型化しています。
Galaxy S24シリーズのディスプレイは、Galaxy史上最も明るいピーク輝度2600ニトに到達。カラートーンを調整することで画面を見やすくする「ビジョンブースター」によって屋外での視認性が40%も向上しました。
最上位モデルのGalaxy S24 Ultraのディスプレイはついにフラット化したことで、保護シートが貼りやすく、意図せず曲面に触れてしまう誤操作問題が解消。画面の隅から隅までSペンでメモを取ることができます。
ディスプレイをダメージから守るカバーガラスには、最も耐久性の高い最新のゴリラアーマーが採用されたことで、競合他社のアルミノケイ酸ガラスと比較して耐久性は50%高く、傷や衝撃に対する耐性は4倍の性能に。さらに、さまざまな照明下で反射を最大75%まで劇的に軽減したことで画面の見やすさも向上しています。
7世代のOSアップデートと7年間のセキュリティアップデート保証
Galaxy S23シリーズ以前は4世代のOSアップデートと5年間のセキュリティアップデートが保証されていましたが、Galaxy S24シリーズはさらに長期間の7世代のOSアップデートと7年間のセキュリティアップデートを保証します。
Galaxy S24の発売日と価格
Galaxy S24シリーズの発売日は海外が1月31日、日本は4月11日です。
グローバル版の価格はGalaxy S24が$799.99〜、Galaxy S24+が$999.99〜、Galaxy S24 Ultraが$1,299.99〜に設定されています。
日本版の販売価格については、こちらの記事でまとめています。
Galaxy S24とS23を比較
Galaxy S24 | Galaxy S23 | |
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デザイン | ||
価格と容量 |
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素材 |
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サイズ |
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重さ | 168 g | 168 g |
ディスプレイ |
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カメラ |
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フロントカメラ |
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写真機能 |
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動画機能 |
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AI |
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ベンチマーク |
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チップセット | Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy | Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy |
メモリ | 8GB | 8GB |
バッテリー |
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ワイヤレス充電 |
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SIM |
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5G | Sub6・ミリ波 | Sub6・ミリ波 |
Wi-Fi |
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Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
FeliCa | ◯ | ◯ |
防水・防じん | IP68 | IP68 |
USB | 3.2 Gen 1 | 3.2 Gen 1 |
セキュリティ |
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センサー |
|
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位置情報 |
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アップデート保証 |
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同梱品 |
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Galaxy S24+とS23+を比較
Galaxy S24+ | Galaxy S23+ | |
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デザイン | ||
価格と容量 |
| ー |
素材 |
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サイズ |
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重さ | 196 g | 196 g |
ディスプレイ |
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|
カメラ |
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フロントカメラ |
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|
写真機能 |
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|
動画機能 |
|
|
AI |
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チップセット | Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy | Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy |
メモリ | 12GB | 8GB |
バッテリー |
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|
ワイヤレス充電 |
|
|
SIM |
|
|
5G | Sub6・ミリ波 | Sub6・ミリ波 |
Wi-Fi |
|
|
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
FeliCa | ◯ | ◯ |
防水・防じん | IP68 | IP68 |
USB | 3.2 Gen 1 | 3.2 Gen 1 |
セキュリティ |
|
|
センサー |
|
|
アップデート保証 |
|
|
同梱品 |
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Galaxy S24 UltraとS23 Ultraを比較
Galaxy S24 Ultra | Galaxy S23 Ultra | |
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デザイン | ||
価格と容量 |
|
|
素材 |
|
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サイズ |
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|
重さ | 233 g | 234 g |
ディスプレイ |
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カメラ |
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|
フロントカメラ |
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|
写真機能 |
|
|
動画機能 |
|
|
AI |
|
|
ベンチマーク |
| ー |
チップセット | Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy | Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy |
メモリ | 12GB |
|
バッテリー |
|
|
ワイヤレス充電 |
|
|
SIM |
|
|
5G | Sub6・ミリ波 | Sub6・ミリ波 |
Wi-Fi |
|
|
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
FeliCa | ◯ | ◯ |
防水・防じん | IP68 | IP68 |
USB | 3.2 Gen 1 | 3.2 Gen 1 |
セキュリティ |
|
|
センサー |
|
|
アップデート保証 |
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同梱品 |
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