Nothingがスマートグラスを2027年に、AI搭載のイヤホンを今年発売か
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

Nothingが2027年にAIスマートグラス、2026年後半にAIイヤホンの発売を計画しているとBloombergが報じました。
AIスマートグラスに搭載されるのはマイク・スピーカー・カメラで、ディスプレイに関する情報は現時点でありません。AIの処理はスマートフォンとクラウドに依存する設計が見込まれており、スマートフォンありきのデバイスになりそうです。
アイウェアとガジェットの相性は、良いようで良くない
これまでのウェアラブルは、手首から先の取り合いでした。ここ数年は頭の取り合いです。スマートグラスも期待のデバイスとして話題に上がりますが、街で見かけることはほとんどありません。その理由は、デバイスの構造的な矛盾にあります。
メガネに求められる条件はシンプルです。軽くて、目立たなくて、一日中かけていられること。
ところがスマートグラスには、バッテリー・カメラ・マイク・スピーカー・センサーを詰め込まなければなりません。これらは全部、重さとサイズの敵です。
スマートフォンやスマートウォッチであれば、ある程度の重さやサイズがあっても問題になりません。手首や手のひらに収まるデバイスは、少し重くても誰も気にしないからです。
ただ、顔は違います。腕と違って、顔は重たいものを支えるようにはできていません。センサーが増え、バッテリーが大きくなるほど、鼻や耳に食い込む不快感が生まれます。スマートグラスが直面しているのは、人間の顔という制約との戦いです。
ゴーグル型が先行、短時間利用に特化
Google Glassに夢を見た人も多いでしょう。あれから14年。今先行しているのは、Apple Vision Proに代表されるゴーグル型デバイスです。
日常利用は一旦横に置き、短時間利用に特化する——その割り切りで手に入れたのは、優れた映像体験です。視界いっぱいに広がる仮想空間で映画やスポーツを観戦する体験は、スマートグラスのディスプレイでは再現できません。
広大な作業スペースもゴーグルならではです。PCのように複数のウィンドウを並べて作業ができ、AI用のサブディスプレイを求める声が多い今、相性の良い選択肢と言えます。
とはいえ、重さゆえに数時間で外さなければならない。常時装着の理想からは遠く、日常品というよりシーンを選ぶ専用機に近い存在です。誰もが一日中身につけるには、やはりメガネ型が求められます。
スマートグラスに求められるデザイン
Nothingといえばデザイン。背面が光るスマートフォンは世界中で注目を集め、独自の存在感でブランドを確立しました。スマートグラスのデザインにも注目が集まるでしょう。
ただ最近は、そのデザイン哲学に変化も見えます。どこかレトロな雰囲気を持つ最近のプロダクトは賛否を呼んでいます。昨年発売したヘッドフォンも、Nothingらしさはありますが、日本の街中で着けるにはなかなか勇気がいる見た目です。

スマートフォンのように手で大部分を覆うデバイスと違い、顔まわりに身につけるものは「見られる」ことが前提になります。そこに強烈な個性は必ずしも必要ありません。
今でこそ当たり前に使っていますが、Apple Watchも登場時は「四角い時計」として否定的な声がありました。AirPodsもそうです。Nothingのスマートグラスに求められるのも、らしさよりも溶け込みやすさではないでしょうか。
これまで、らしいデザインで勝負してきたNothingが、あえて目立たないものを作れるでしょうか。


















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