2026/09/04 9:38

OpenAI「GPT-6 Astra」発表。PCでできることは何でも任せられるAIに

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Y.Sakakura

OpenAIが新モデル「GPT-6 Astra」を発表しました。

コンピューター操作やソフトウェア開発、科学研究などを強化した新たなフラッグシップモデルです。

特に大きく進化したのが、複数の工程を含む仕事を長時間にわたって進める能力。ウェブで情報を調べる、アプリを操作する、コードを書くといった作業を組み合わせ、人間が細かく指示し続けなくても目的に向かって作業を進められるようになっています。

一方で、能力の向上によって悪用のリスクも高まっています。

GPT-6 Astraは、適切なツールやアクセス権が与えられると、人間が細かく指示しなくても未知の脆弱性を発見し、その脆弱性を利用した攻撃方法まで開発できるとOpenAIは評価しています。

このため、まずは「Trusted Access Program」に参加する企業から提供を開始。その後、ChatGPT Plus、Pro、Business、Enterprise、APIへ数日かけて展開されます。

現時点で無料版ChatGPTへの提供予定は明らかにされていません。

作業をまとめて任せられるAIに

これまでのAIでも、ウェブで情報を調べたり、コードを書いたり、フォームに入力したりすることはできました。

ただ、作業が長くなるほど途中で操作を誤ったり、目的から外れたりすることがあり、人間が途中で確認して指示を出し直す必要がありました。

Astraでは、ブラウザやアプリを操作しながら情報を集め、必要なファイルを確認し、コードを書いて実行するといった一連の作業を続けて処理する能力が強化されています。

たとえば、仕事探しや住宅探しのように、複数のウェブサイトを確認しながら条件に合うものを探したり、必要な情報を入力して予約したりするといった作業を任せることが想定されています。

PC操作を評価するテストでは、1タスクあたりの平均所要時間がGPT-5.6 Solの約75分から約40分まで短縮されたと報告されています。

単純に回答を生成する速度が上がったのではなく、これまで短いやり取りを繰り返しながら進めていた仕事を、複数の工程を含めてまとめて任せられるようになったことがAstraの大きな変化です。

3D制作からゲーム開発まで。完成までの作業を任せる

OpenAIは、GPT-6 Astraを先行利用した開発者による制作例も公開しています。

3D空間で体験できるロンドンの歴史やウェブサイトの制作、複数のAIエージェントを使ったDEF CONのパズル攻略など、使われ方はさまざまです。

なかでもAstraの特徴がわかりやすいのがゲーム開発です。

Playcoは、UnityやGodotを操作できるAI開発環境「Playbot」でAstraを活用しています。

ゲーム開発を手がけるPlaycoが、UnityやGodotを操作できるAI開発環境「Playbot」でAstraを活用している様子。

Astraはコードを書くだけでなく、ゲーム内のシーンを編集し、実際にゲームを動かして問題を確認。見つけた不具合を修正して、再びテストするところまで繰り返します。

コードの生成だけで終わらず、実際の動作を確認しながら完成に近づけていくところまで任せられます。

Playcoによれば、以前のモデルを利用した場合に比べて、人間による手直しを50%減らせたとしています。

長時間の作業でも、過去の情報を探し直せる

長時間の開発作業を支える仕組みも強化されています。

Astraを利用するCodexでは、過去の会話やツールの実行結果をあとから検索できる機能を実験的に導入。作業が長くなっても、過去に伝えた仕様やテスト結果を必要になったときに探し直せます。

大量のコードや資料を扱うだけでなく、それまでの作業を引き継ぎながら長時間仕事を続けられることもAstraの特徴です。

未知の脆弱性まで発見。まずは限定提供

一方、Astraの能力向上は悪用リスクも高めています。

OpenAIの安全性評価では、Astraは人間が細かく指示し続けなくても未知の脆弱性を発見し、その脆弱性を利用する攻撃方法まで開発できる水準に達したとされています。

実際のテストでも、ブラウザやOSから未知の脆弱性を発見し、攻撃方法を組み立てることに成功しています。

OpenAIはこうしたサイバー能力を理由に、初期アクセスをTrusted Access Programに制限しています。

APIは入力100万トークン10ドル、出力50ドル

開発者向けAPIの標準料金は、入力100万トークンあたり10ドル、出力100万トークンあたり50ドルです。

GPT-5.6 Solよりトークン単価は高く設定されていますが、OpenAIはAstraについて、同じ仕事をこなすために必要な出力トークンが少なく、一部のテストではひとつの仕事にかかる推定APIコストが以前のモデルより低くなったと説明しています。

OpenAI「AGIの時代に入った」

OpenAIのGreg Brockman社長はGPT-6 Astraについて、数年後に振り返ったとき、この時期、あるいはAstraがAGI誕生のタイミングだったと考えられる可能性があるとの見方を示しています。

AGIは「汎用人工知能」と呼ばれ、文章生成や画像認識といった特定の用途だけでなく、人間のように幅広い知的作業をこなせるAIのこと。

ただし、何ができればAGIなのかについて世界共通の明確な基準があるわけではなく、OpenAIがAstraを正式にAGIと認定したわけでもありません。

これまでのように質問や依頼にただ答えるだけでなく、やりたいことを伝えれば、PCやツールを操作しながら必要な作業を進め、長時間にわたって仕事を続けることができます。

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情報元:OpenAI(1,2)

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