iOS 9の新機能と変更点まとめ
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

アップルは、WWDC 2015でiOS 9を正式発表しました。メジャーアップデートということで新機能が盛りだくさんになっています。
そんなiOS 9の新機能と変更点をまとめてみました。
1.Siriの強化
iOS 9では、Siriがさらに強化されます。

昨年に比べて音声認識の精度が40%も高くになっているとのこと。イベントでは、デモが行われましたが、確かにかなり正確に認識されていました。

さらに、自然な言葉も理解できるようになったとのこと。例えば、「去年の8月にユタで撮った写真を見せてくれ」と話しかけると、

写真アプリが起動してユタで撮影した写真が表示されます。

SiriのインターフェースもApple Watchライクになっていてかなりカッコよく仕上がっています。
2.新機能「Proactive Assist」
そして、新たなアシスト機能として「Proactive Assist」が追加されます。

これは、様々な場面に応じてiOSがアシストしてくれる機能で、例えばいつもの時間帯にジムに行っていたり、ランニングして音楽を聴いていると、iOSはそれを学習してジムなどでiPhoneにイヤホンを挿しこむと、ミュージックアプリがロック画面に表示されてすぐに音楽を再生できるとのこと。

この他にもカレンダーアプリに予定が入っている場合は、予定に遅れそうな情報を表示してくれたり、

登録していない番号から着信が合った時は、それが誰かをEメールの情報から突き止めて「たぶんこの人」を表示してくれます。

ホーム画面を左にスワイプすると、よく連絡を取り合う友人やよく使うアプリ、よく見るサイトの最新情報などが確認できます。

3.検索機能の強化
iOS 9では、Spotlightの検索機能が大幅に強化されます。

wikiやウェブページ検索だけでなく、APIが公開されることによって、アプリが対応すればSpotlightからアプリ内のコンテンツを検索することができます。

それだけにとどまらず、ディープリンクに対応することによって、検索結果をタップするとアプリ内の奥深くまで直接アクセスすることができ、

さらにSpotlightに戻ってそのまま検索を続けることも可能。

つまり、イメージとしては、「映画に行く約束って誰とどのアプリでしたっけ?」って時にSpotlightで「映画」と検索すると、メールやメッセージアプリだけでなく、LINEのトークやFacebookのメッセージ内までを調べることができて、誰とどのアプリでやりとりをしたがかが一発でわかってしまうというわけ。
このほかにも単位変換をサポート。例えば、小さじ12杯を調べると、3/4カップという結果が返ってきます。Macでは既にできる機能がiPhoneでも可能になるということで、1ドルと調べれば、120円という為替も調べることができます。

4.プライバシーにも注力
iOS 9では、Siriで過去に撮影した写真を検索できたりするなど、プライバシーやセキュリティに不安な面も出てきますが、アップルは、iOS9は匿名でApple IDとの関連付けなし、Appleの他のサービスとリンクしない、などセキュリティ面もアピールしています。

5.PassbookはWalletに
PassbookがApple Payを統合して「Wallet」に生まれ変わります。

Passbookは、ANAの搭乗券などWalletとは全く関係ない機能を含んでいるので個人的には違和感がありますね・・・。特に日本ではApple Payを使えませんから・・・
6.メモが大幅機能拡充
iOS 9では、メモアプリが大幅に強化されます。

これまではただメモるだけでしたが、チェックリストを追加したり、

写真を追加したり、

手書きの絵を追加したり、

ウェブページや地図を追加することが可能になります。

7.地図アプリで乗換検索が可能に
地図アプリにようやく乗換検索機能が追加されます。

目的地を入力すると複数の経路が表示されます。

また、地図近くのスポットを検索できる「Near By」や

Apple Payでの決済に対応している店舗であれば、Apple Payのロゴ表示にも対応。

ただし、日本は対応エリアに含まれていませんでした・・・

8.Newsアプリの追加
iOS 9では、ニュースサイトをアプリで閲覧できる「News」アプリが提供されます。

日本で流行っているグノシーやSmartNewsみたいなものですが、おそらく差別化の要素となるのは見た目のキレイさでしょう。

9.iPadがマルチタスク、画面分割をサポート
iOS 9では、iPadも進化します。
iOSでは文字の選択が非常にしづらいわけですが、iOS 9のiPadではキーボード情報を2本の指でドラッグすると、文字を選択することができます。これは良いかも。

また、キーボードの上にはカット、コピー、ペーストのショートカットや装飾ボタンを備えるツールバーが配置されます。

そして、ついにiPadがマルチタスクをサポートします。

これまでもマルチタスクという名のアプリの切り替えには対応していましたが、画面に2つのアプリを表示することはできませんでしたが、iOS 9では右端にメッセージなどのアプリを表示することができます。もちろんメッセージの返信なども可能。

タスクメニューを表示して、

カレンダーに切り替えることもできます。

ただ、これはアプリの上にアプリを表示させているだけで、またこれも真のマルチタスクとは違いますが、iOS 9のマルチタスクは画面分割にも対応します。
こんな感じで上下ではなく、左右にアプリを表示することが可能です。

アプリの表示サイズもドラッグ操作で変更できます。

動画を再生しながら他のアプリを操作することもできます。

動画の表示サイズは自由に変更することができ、配置も自由に変更できます。

上下にアプリを表示するレイヤー式のマルチタスクに対応するのは、iPad Airと2世代以降のiPad mini。

iPad Air2は左右にアプリを表示できるフルマルチタスクに対応します。

10.省電力モードを搭載
新機能の追加で昔ほどバッテリーが持たなくなってきたiOSですが、iOS 9では処理が効率化されることでバッテリーの持ち時間が向上するとのこと。
さらに、省電力モードが搭載されます。省電力モードによって3時間も長くiPhoneやiPadが使えるようになるとのこと。

11.アップデートに必要な容量も大幅削減
iOS 8のアップデート率が高くならない理由としてアップデートファイルの容量が大きすぎることが1つあげられますが、iOS 9では大幅に削減され、なんと、4.6GBから1.3GBに。

12.iOS 9の提供時期と対応機種
iOS 9は、今秋リリース予定。7月にはパブリックベータ版が公開されます。iOS 9にアップデート可能な機種は、iPhone 4s以降のiPhone、第2世代以降のiPad、全てのiPad AirとiPad miniと発表されています。

▼iOS 9のベータ版はすでにリリースされています。こちらでインストール方法を詳しく紹介しています。

















