今年は折りたたみスマートフォンが熱い夏です。
特にスマートフォンを半分に折りたたんでポケットにスッと収まるFlipフォンは、本体を開かずにPayPayの支払い画面を表示したり、キーボードで文字入力してLINEなどでメッセージを返信できるなど、カバーディスプレイが巨大化したことで次の段階に進みました。
そのFlipフォンにおいて最も優れた選択肢が日本で9月1日に発売される「Galaxy Z Flip5」と、8月下旬以降に発売予定の「motorola razr 40 ultra」の2機種です。
この記事では、Galaxy Z Flip5とmotorola razr 40 ultraの違いを比較して、どちらの機種を選ぶべきかをまとめています。
目次
Galaxy Z Flip5とrazr 40 ultraの違いを比較
Galaxy Z Flip5 | razr 40 ultra | |
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デザイン | ||
カラー | ミントグラファイトクリームラベンダー | Infinite BlackGlacier BlueViva Magenta |
素材 |
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防水・防じん | IPX8 | IP52 |
価格と容量 |
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ストレージ | UFS 4.0 | UFS 3.1 |
大きさ |
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重さ | 187 g | 188 g |
カバーディスプレイ |
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メインディスプレイ |
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メインカメラ |
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フロントカメラ |
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写真機能 |
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動画機能 |
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チップ | Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy | Snapdragon 8+ Gen 1 |
メモリ | 8GB |
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バッテリー |
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ワイヤレス充電 |
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Wi-Fi |
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Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
おサイフケータイ | ◯ | X |
USB | Type-C 2.0 | Type-C 2.0 |
セキュリティ |
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センサー |
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価格を比較
機種代金はどちらも大きく変わりませんが、キャリアから購入できるGalaxy Z Flip5は端末の返却を条件に負担を大幅に下げられる端末購入プログラムを利用できます。
Galaxy Z Flip5の価格
Galaxy Z Flip5をauで購入する場合、機種代金は256GBがー円、512GBが179,900円です。
5G機種変更おトク割で5,500円の割引。auオンラインショップで購入する場合は、新規契約で11,000円の割引、のりかえで22,000円の割引が適用されます。
購入後13カ月目~25カ月目までに返却して「スマホトクするプログラム」の特典を利用した時の負担金は、256GBがー円〜、512GBが101,200円〜です。
ドコモで購入する場合、機種代金は256GBが138,820円。
23か月目に機種を返却して「いつでもカエドキプログラム」の特典を利用した時の負担金は256GBが83,380円です。
また、Samsung公式サイトからSIMフリーモデルを購入することもできます。SIMフリーモデルは限定カラーのグレー1色。FeliCaにも対応していますが、背面にFeliCaマークのない特別なデザインです。価格は179,899円です。
docomo | ||
容量 | 256GB | 512GB |
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機種代金 | 138,820円 | 販売なし |
負担金 | ▼23ヶ月目に返却83,380円▼12ヶ月目に返却67,045円毎月の支払額3,625円/月 | 販売なし |
au | ||
容量 | 256GB | 512GB |
機種代金 | 販売なし | 179,900円 |
新規契約 | ||
負担金 | 販売なし | 端末返却で90,200円毎月の支払額3,921円/月 |
機種変更 | ||
負担金 | 販売なし | 端末返却で73,700円毎月の支払額3,204円/月 |
のりかえ | ||
負担金 | 販売なし | 端末返却で79,200円毎月の支払額3,443円/月 |
Samsung | ||
容量 | 256GB | 512GB |
機種代金 | 販売なし | 179,899円 |
motorola razr 40 ultraの価格
motorola razr 40 ultraの販売価格はモトローラ公式ストア価格が155,800円、IIJmioの価格は139,800円です。
デザインを比較
どちらも正方形でコンパクトに折りたたむことができますが、フラットエッジのフレームを採用する見た目がスリムなGalaxy Z Flip5に対して、丸みのあるフレームを採用することで手にフィットするmotorola razr 40 ultraと、見た目に違いがあります。
ヒンジはどちらも閉じた時に隙間のできない設計を採用。Galaxy Z Flip5はIPX8の防水設計、motorola razr 40 ultraはIP52等級の耐水性能を備えます。
大きさと重さを比較
どちらも厚みは同じですが、縦横はmotorola razr 40 ultraがひと回り大きいです。
幅74mmの本体は片手で快適に使うには少し大きいので、メインディスプレイの操作性を重要視する人はGalaxy Z Flip5の方が良い選択肢になります。
重さはわずか1gの違いのため、手に持って比べてもわかりません。
ディスプレイを比較
両モデルともに折りたたみできるボディの外側と内側に1枚ずつ合計2枚のディスプレイが搭載されています。
カバーディスプレイ
Galaxy Z Flip5のカバーディスプレイでは、直接電話をかけられたり、着信履歴を確認して電話をかけ直したり、月表示のカレンダーを確認したり、天気予報を確認できるなど12以上のウィジェットと、LINEを含む10種類のサードパーティアプリを表示できるほか、motorola razr 40 ultraよりも優れたカスタマイズ機能を持つ文字盤が用意されています。
さらに、メッセージを受信した場合は本体を開くことなくカバーディスプレイにフリック対応のキーボードを表示して返信も可能です。
対するmotorola razr 40 ultraの大きなメリットは、カバーディスプレイでほぼ制約なくアプリを起動できることです。
PayPayや楽天ペイの決済コードを表示したり、Twitterのタイムライン、Threadsのフィードなど、あらゆるアプリを起動できるほか、フリック入力に対応したキーボードを使ってメッセージを返信したり、Googleマップでスポットを検索してルートを検索することも可能。
カバーディスプレイの自由度は明らかにmotorola razr 40 ultraが優れています。
なお、Galaxy Z Flip5のカバーディスプレイでもラボ機能を利用することで、LINE、Googleメッセージ、Samsungメッセージ、カカオトーク、WeChat、WhatsApp、YouTube、Netflix、Googleマップ、Naverマップを起動できます。
アプリを制限なく起動するには、日本からは入手できないGood Lockアプリが必要になります。
メインディスプレイ
メインディスプレイは、motorola razr 40 ultraの方がわずかに大きいです。リフレッシュレートに違いはあるもののレートは120Hzもあれば十分でしょう。
画面の明るさはGalaxy Z Flip5が上回っていますが、実際の使用感としてはmotorola razr 40 ultraの1,400ニトでも明るさの問題はなし。よく晴れた日の屋外でも快適に利用できます。
大きな違いはシワです。Galaxy Z Flip5の方がシワが深く目立ちます。
カメラを比較
カメラはどちらも広角レンズと超広角レンズで構成されるデュアルカメラを搭載しています。
広角レンズは、より大型のセンサーを搭載しているGalaxy Z Flip5が上回っていますが、motorola razr 40 ultraのカメラもそれほど悪くありません。超広角レンズは、Galaxy Z Flip5の方がより広範囲に撮影できます。
結局のところソフトウェアの処理で評価は決まりそうです。Galaxy Z Flip5もmotorola razr 40 ultraも利用する機会が多分あると思うので、その際に作例を用いて比較して追記します。
性能を比較
チップセットには、Galaxy S23シリーズと同じ特別な最適化を施したSnapdragon 8 Gen2 for Galaxyが搭載されています。
Snapdragon 8 Gen2は、ここ数年でもっとも優れたチップセットでパフォーマンスや消費電力ともにかなり優秀です。
4世代のOSアップデートと5年間のセキュリティアップデートを保証し、長期間の利用を想定したGalaxyスマートフォンに最適なチップセットと言えるでしょう。
対するmotorola razr 40 ultraには、Snapdragon 8+ Gen1が搭載されています。
Samsungによると、Galaxy Z Flip5は、Snapdragon 8+ Gen1が搭載されたGalaxy Z Flip4に比べてゲームをプレイする時などグラフィックを処理するGPUのパフォーマンスが25%アップ、NPUは20%アップ、CPUは17%アップしているとのこと。
Snapdragon 8 Gen2 for Galaxyと、motorola razr 40 ultraに搭載されたSnapdragon 8+ Gen1のベンチマークのスコアは以下のとおり。特にGPUの性能は明らかにGalaxy Z Flip5が優れています。
8 Gen2 for Galaxy | 8+ Gen1 | |
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Geekbench 5 |
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Geekbench 6 |
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Wild Life Extreme | 3,620 | 1,714 |
Wild Life Extreme Stress Test |
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電池持ち・バッテリーを比較
バッテリーの容量はわずか100mAhだけmotorola razr 40 ultraが上回っています。
一方で、チップセットの消費電力はGalaxy Z Flip5の方が優れていて、電池持ちにどれほどの差があるかは実機に触れるまでわかりません。
充電においてはワイヤレス充電に大きな差があります。
Galaxy Z Flip5のワイヤレス充電の出力は15Wで、motorola razr 40 ultraよりも3倍高い出力による急速充電が可能です。また、ワイヤレスイヤホンを外出先で充電する時に便利なリバース充電にも対応しています。
まとめ:razr 40 ultraが2.0ならGalaxy Z Flip5は1.5
どちらも隙間ができない新しいヒンジを採用した折りたたみのボディに、巨大化したカバーディスプレイを備えたことで、半分に折りたためることが最大の魅力であったFlipフォンのステージを次の段階に押し上げています。
より高いステージにいるのは、ほぼ制約なくすべてのアプリを起動できる「motorola razr 40 ultra」でしょう。PayPayの決済コードをカバーディスプレイで表示したり、Twitterのタイムラインを確認したり、Googleマップの地図も本体を開くことなくカバーパネルから表示できます。
一方で、「Galaxy Z Flip5」は、YouTubeやGoogleマップなど限られたアプリしかカバーディスプレイで起動できないものの、全4色のカラフルなIPX8防水対応のボディに、より高性能かつ消費電力に優れたチップセットを搭載するなど、完成度はより高いところにあります。さらに、キャリアから販売されることで端末購入サポートによって少ない負担金で購入できる大きなメリットもあります。
本体を開くことなくカバーディスプレイで、すべてのことをこなしたいのであれば「motorola razr 40 ultra」を選びましょう。カバーディスプレイは補助的なものではなく、1台に2つの画面を備えているようなもので、コンパクトスマホ愛用者にもおすすめできます。
motorola razr 40 ultraがFlipフォン2.0ならGalaxy Z Flip5はFlipフォン1.5のようなものです。
2.0と1.5の違いはカバーディスプレイの自由度にありますが、そこまで高い自由度を求めない人も多いかもしれません。また、今後のアップデートで対応アプリが拡充した場合は、1.5が2.0に近づいていくことになります。
カバーディスプレイの自由度よりもデザイン性や完成度を重視したいのであれば、ケースなどのアクセサリも充実している「Galaxy Z Flip5」を選ぶことをオススメします。
- いつでもカエドキプログラム+の負担金は、24回払いで購入後、特典利用の申し込みと機種返却が条件です。smartあんしん補償および早期利用料の支払いも必要です。
- スマホトクするプログラムの負担金は、24回払いで購入後、13カ月目~25カ月目までの特典利用の申し込みと機種返却が条件です。
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