Nothing Phone 3、Snapdragon 8s Gen 4を搭載。最高峰の8 Eliteチップを搭載しない理由は「バランス」のため
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

Nothingの次期スマートフォン「Nothing Phone (3)」に、Qualcommの新型チップセットSnapdragon 8s Gen 4を搭載すると発表しました。
Phone (3)は同社初の真のフラグシップスマートフォンとして、日本時間の7月2日午前2時に正式発表される予定です。
最新チップで飛躍的な性能向上を実現
カール・ペイCEOによると、Snapdragon 8 Plus Gen 1を搭載した前作と比べて、Phone (3)では、CPU性能が36%高速化、GPUが88%の性能向上、AI処理を担うNPUは60%強化されているとのことです。
また、実際の使用感についてしばらくメイン端末として使っているけど、かなり満足していると語っています。
「プロセッサは車のエンジンのようなもの」
NothingがSnapdragon 8s Gen 4を選んだことに対して、SNSでは否定的な声もあがっています。
というのもNothingは早い段階から真のフラグシップとアピールして期待を抱かせていたにも関わらず、最高峰のSnapdragon 8 Eliteではなく、8s Gen 4を選択したからです。
インタビュー動画では、より高価でプレミアムなオプションがあるのになぜそのチップを使わなかったのかといったコメントが必ず来ると声をかけられると、8s Gen 4を搭載した理由についてバランスの取れた体験を重視したからと答えています。
他社では、プロセッサやカメラなど一部の体験を強調するケースもあるのに対して、Nothingはスマートフォンが毎日何時間も使うデバイスであることを理由に、すべての要素が良い状態にあることが重要で、何かひとつだけが目立っていて他が犠牲になっているような製品にはしたくなかったと語っています。
また、プロセッサについて車のエンジンのようなものと例え、車の新型モデルが出たとき、加速性能を見ることはあっても「なぜあのエンジンじゃないんだ」とまでは言わないのに、なぜスマートフォンになると、やたらとプロセッサにこだわるのかと疑問を述べています。
8 Eliteシリーズと8s Genシリーズの違いは?
8 Eliteシリーズと8s Genシリーズの大きな違いとしてCPUに、より先進的なOryonが採用されていることと、ゲーミングなどに関わるGPUには業界初のスライス型Adrenoが採用されていることです。
機能面でも8K動画撮影や5Gミリ波の対応有無に違いがあります。
8s Gen 4 | 8 Elite | |
---|---|---|
CPU | Kryo | Oryon |
GPU |
|
|
Wi-Fi | 4/5/6/7 | 4/5/6/7 |
8K撮影 | 非対応 | 8K@30fps |
4K撮影 | 60fps | 60fps |
スローモーション撮影 | 1080p@480fps | 1080p@480fps |
5G | Sub6 | Sub6 / ミリ波 |
コメントを残す