楽天モバイルが東京都内で5G接続時の平均通信速度が約2倍に向上し、エリア拡大によって5Gのトラフィックとユーザー数が増加したと発表しました。
これらは衛星通信との干渉条件緩和に伴った5G Sub6基地局の出力引き上げと、ソフトウェア・アップグレードで実現したものです。
5G Sub6のエリア最大1.6倍に順次拡大中
衛星通信との干渉条件緩和に伴うエリア拡大はすでに発表されていましたが、基地局のソフトウェア・アップグレードについては今回初めて公開された情報です。
アップグレードの内容はMassive MIMOのビームフォーミング機能の拡張と案内されています。
Massive MIMOは、多数のアンテナを使うことで大量のデバイスを同時に高速通信させ、安定した通信を可能にする技術。仕組みとしてアンテナからの電波を特定の方向に集中させて、特定のユーザーに強い電波を届けるビームフォーミングが採用されていますが、このビームフォーミングが拡張されました。
これにより5Gの通信速度および安定性が大幅に向上して約2倍になったとのこと。
5G Sub6基地局の出力アップはエリア拡大に貢献。より多くの人が5Gを利用できるようになり、東京都内ではトラフィックが約2.3倍、ユニークユーザー数も約1.5倍に増えています。
また、三木谷会長が「共存が難しい」と語る4Gと5Gにおいては、基地局のパラメーター最適化によってスムーズな切り替えが可能になったとのこと。
基地局の出力アップによる5G Sub6のエリア拡大は関東地方だけではなく、東海地方と近畿地方でも進行中。
東海地方では、トラフィックが約1.3倍、ユーザー数が1.1倍に。近畿地方ではトラフィックが約1.7倍、ユーザー数が1.4倍、平均通信速度が約1.6倍に向上したとのこと。
楽天モバイルによると、2024年5月末時点で5G Sub6の屋外基地局は17,210局に到達しており、KDDIの約3.8万局、ドコモの約1.9万局についで国内3位となっています。
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