2月25日、楽天モバイルがプレスカンファレンスを開催し、代表取締役の異動および新執行体制(3月30日付)を発表しました。
現・代表取締役会長兼CEOの三木谷浩史氏は代表取締役会長に、現・取締役兼CTOのタレック・アミンが代表取締役CEOに、代表取締役社長には矢澤俊介が就任します。これまで代表取締役社長を務めていた山田義久氏は楽天グループ株式会社の相談役に就任予定とのこと。
新体制は黎明期から成長期へと新たなステージに入っていくためのもので、三木谷会長は「第2フェーズを戦うにあたってふさわしい体制」と説明しています。
顧客満足度向上が最大のミッション
来日当時、日本の携帯料金のコスト構造に驚いたと語る新CEOは、楽天モバイルの参入によって携帯料金が60%値下げされ、わずか2年強で96%のサービスエリア拡大を達成したと語り、5G展開を加速させてバリューリーダーとしての地位をさらに強化する戦略を示しました。
また、日本だけで留めておくのはもったいないと語るプラットフォームを世界中に広げ、法人向けのRakuten Link提供など法人ビジネスにも参入する計画を明かしています。
新社長の矢澤氏は、4年前に1本の基地局も1つのサーバーもない状況で、周りからは「無謀な挑戦」や「絶対にうまくいかない」と言われたものの、参入してから2年間で多くのことを成し遂げてきたと説明。
世界初の完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークを指す「イノベーション」と基地局の整備を指す「オペレーション」が楽天モバイルの車輪と語り、エリア拡大については今月末には基地局が4万局に到達し「業界関係者はスピードに驚いているはず」とアピール。徹底したオペレーションと既存の概念にとらわれず、楽天のビッグデータチームも協力して計画から4年前倒しでエリア整備計画を達成できたとのこと。
料金プランも画期的でテクノロジーによって月額最大2,980円でも黒字化できるビジネスを確立し、本格参入からわずか2年でユーザーに選ばれるキャリアになったと再びアピール。
それでも楽天モバイルの現在地は「まだ三合目」とし、今後数年以内に国内ナンバーワンのキャリアになることを目指すと宣言。そのための最大ミッションが国内携帯サービスの品質向上で、エリア拡大・店舗拡大・カスタマサポートの強化・災害/BCP対策の強化といった4点に注力するとのこと。
人口カバー率が96%に到達したエリア拡大については「残りの数パーセントが難しいという声も聞かれるが、想像を超えるスピードでエリア拡大したい」と語りました。なお、エリア面において最大の課題になっている屋内利用については、屋内の小型アンテナを毎日300〜400局増設することで対策していることを明かしています。
店舗拡大についてはKDDIから借りている地方も自社エリア化が進んでいることから店舗拡大したいと説明。「他キャリアは店舗からステップバック(後退)しているように見えるが、楽天はユーザーの声を対面でしっかり聞くために店舗が必要」と語りました。
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