ソニー、360度の立体音響も録れるスマホ用マイク「ECM-AX10」発表。価格は約3万円

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Y.Sakakura

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ソニーがスマートフォン向けの空間オーディオマイクロホン「ECM-AX10」を発売します。

スマホのUSB-C端子に直接接続するだけで、周囲360度の音を立体的に収録できる小型マイクです。

4つのマイクを搭載し、音の方向や距離感まで記録する「アンビソニックス録音」に対応。旅行先の街並みやライブイベント、スポーツ観戦など、映像だけでは伝わりにくい臨場感を音でも残せます。

発売日は10月23日。市場推定価格は税込3万円前後です。

4つのマイクで360度の音を収録。重さはわずか24g

4つのマイクで360度の音を収録。重さはわずか24g

ECM-AX10は、本体上部に球形のマイクモジュールを搭載しています。

内部には4つの全指向性マイクを配置。周囲360度の音を収録し、高度な信号処理によって、音が聞こえてくる方向や距離感を再現します。

最大の特徴は「アンビソニックス録音」に対応すること。

一般的なステレオ録音は左右2チャンネルで音の広がりを記録しますが、アンビソニックス録音では前後・左右・上下を含む空間全体の音響情報を記録します。

ECM-AX10は4チャンネルの1次アンビソニックス録音に対応。高次アンビソニックスマイクで使われる信号処理技術を最適化することで、コンパクトな本体でも正確な音の定位を実現したとしています。

本体の長さは約116mm、重さは約24g。

USB-C端子を備えたスマートフォンに直接取り付けられるため、大きなマイクや録音機材を持ち歩く必要はありません。

録音方法は3種類。普通のカメラアプリでも使える

ECM-AX10は、用途に合わせて3種類の録音方式を選択できます。

3つの録音方式
  • アンビソニックス
    • 前後・左右・上下を含む360度の音響情報を記録する方式。専用アプリが必要
  • バイノーラル
    • 人間の耳で聞くような立体感を再現する2チャンネル録音。ヘッドホンでの再生に最適化
  • ステレオ
    • 左右2チャンネルで録音する一般的な方式。ヘッドホンやスピーカーで再生可能

アンビソニックス録音には、専用アプリ「Spatial Audio Video Tool」が必要です。

一方、バイノーラルとステレオは専用アプリ以外でも利用可能。本体側面のスイッチを切り替えられます。

また、専用アプリでは動画の撮影から確認、簡易編集、ファイルの書き出しまで対応します。

専用アプリでは動画の撮影から確認、簡易編集、ファイルの書き出しまで対応

アプリはiOSとAndroid向けに提供予定ですが、すべてのUSB-C搭載スマートフォンで動作するわけではないと案内されています。

端末によって画質や利用できる機能が異なるほか、一部の撮影シーンでは正常に動画を撮影できない可能性もあるとしています。

なお、専用アプリでの4K動画撮影は2026年12月以降に対応予定です。発売時点から4K撮影に対応するわけではないため、注意が必要です。

世界初の「Eclipsa Audio」認証マイク。YouTubeにも対応

ECM-AX10は、空間オーディオ技術「Eclipsa Audio」の認証を取得した世界初のマイクロホンとされています。

Eclipsa Audioは、GoogleとSamsungが推進する空間オーディオ技術です。

Alliance for Open Media(AOM)がロイヤリティフリーで提供するIAMF規格を基盤としており、複数の音声チャンネルやアンビソニックスを利用して立体的な音響体験を実現します。

ソニーによると、ECM-AX10は2026年9月15日にEclipsa Audioの認証を取得。専用アプリを使って収録した空間オーディオを、YouTubeで公開・再生することにも対応します。ただ、再生側にも対応機器が必要になります。

一方、ECM-AX10はEclipsa Audioに対応していない環境でも立体音響を楽しめるバイノーラル録音に対応しています。

こちらは一般的なヘッドホンでの再生を想定した方式で、ソニー独自の立体音響技術を利用して音の方向や広がりを再現します。

風切り音を抑える機能や、自撮り時の左右反転にも対応

本体には、撮影中に音声を調整するための機能も用意されています。

周囲の雑音を抑えるノイズカットフィルター、風切り音などの低周波ノイズを軽減するローカットフィルターに加えて、入力レベルを調整するアッテネータースイッチを搭載。

自動ゲインコントロールやピークレベルインジケーターも備えています。

また、スマートフォンならではの機能として、セルフィーモードスイッチを搭載しています。

風切り音を抑える機能や、自撮り時の左右反転にも対応

インカメラで自撮りするときに、映像と音声の左右が逆にならないように補正するものです。

さらに、内蔵センサーによってスマートフォンの縦向き・横向きを検知し、映像に合わせて音声の方向も調整します。

本体には3.5mmステレオミニジャックも搭載。ヘッドホンを接続すれば、録音中の音声をリアルタイムで確認できます。

付属品には、屋外撮影時の風切り音を軽減するウインドスクリーン、シューマウント・マイクホルダー、約40cmのUSB-Cケーブルなどが含まれます。

スマートフォンに直接取り付けるだけでなく、付属のホルダーとケーブルを使ってマイクを離して設置することも可能です。

10月23日発売。ソニーストアでは先行展示も

ECM-AX10は10月23日発売。価格はオープン価格で、市場推定価格は税込30,000円前後です。

10月9日からは、全国5店舗のソニーストアで先行展示が始まっています。

これまでのスマートフォン向け外付けマイクは、話し声をクリアに収録することを重視した製品が中心でした。

ECM-AX10が重視するのは、特定の人の声だけでなく、周囲の音まで含めて記録すること。

例えば、旅行先で聞こえる街の雑踏や自然の音、スポーツ観戦で周囲から聞こえてくる歓声など、映像と一緒にその場の雰囲気を残したい場面に向いています。

ただし、アンビソニックス録音には専用アプリが必要で、立体音響をそのまま再生できる環境にも制限があります。

スマートフォンに挿すだけで使える手軽さは魅力ですが、3万円という価格に見合う音質や臨場感が得られるかは、実際の収録結果を確認したいところです。

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