Photo by Mozilla in Europe
昨年12月に「Firefox OS」の開発と販売を終了すると一部メディアが報じました。これに対しMozillaは「キャリアを通じてFirefox OSスマートフォンの販売は終了するものの、開発自体は継続する」と報道の一部を否定。
しかし、本日、Mozilla（モジラ）はスマートフォン向けに提供する「Firefox OS」の開発をバージョン2.6を最後に終了することを公式発表しました。
スマートフォン向け「Firefox OS」の開発が終了、コネクテッドデバイスに注力
Mozillaの発表によると、コネクテッドデバイスの開発に注力するためにバージョン2.6のリリース後にサポートを終了し、5月以降はスマートフォン向けのFirefox OSに関与しないとしています。
We have decided that in order to succeed in the new area of Connected Devices we must focus our energy completely on prototyping the future and exploring how we can make the biggest impact in IoT. Therefore we are announcing our plan to end-of-life support for smartphones after the Firefox OS 2.6 release. This means that Firefox OS for smartphones will no longer have staff involvement beyond May.
引用元：Firefox OS/Connected Devices Announcement – Firefox OS Participation – Mozilla Discourse
また、アプリストアのマーケットプレイスでは、Androidとデスクトップ向けのアプリの新規受付を3月29日もって終了し（マーケットプレイスではFirefox OS以外のアプリも配布している）、Firefox OSをサポートしていないアプリについては全て削除されます。Firefox OS対応のアプリは2017年まで新規受付を継続するとのこと。
Firefox OSは、2011年に開発が表明され、2013年にバージョン1.0のリリースを迎えます。翌年には公式のリファレンス端末「Flame」が日本でも発売され、auからは「Fx0」が発売されるなど、それなりに話題になりました。
低い性能でも快適に動作することから主に新興市場での成功が期待されましたが、サムスンを筆頭にAndroidと、アップルのiPhoneが多くのシェアを獲得している状態でFirefox OSに付け入る隙はなく、リリースからわずか3年で開発を終了することになりました。
ちなみに、Firefox OSとほぼ同時期に登場した同じ第三のOS「Tizen」は、ドコモがSC-03Fとして発売を予定していたものの直前でキャンセル、さらに、2013年に発売を予定していた初の商用スマートフォンの発売も延期。
中国メーカーのファーウェイは複数のキャリアからTizenを採用したスマートフォン開発の打診があったものの、同OSに成功できる望みがないとして開発を拒否したと報道されるなど、Firefox OSよりも早期に開発終了になるのではないかと見られていましたが、発売が延期されていた「Samsung Z1」が昨年発売され、後継機の「Samsung Z3」も発売されました。
サムスンのスマートウォッチ「Samsung Gear S」シリーズにも搭載され、昨年12月に新製品が発売されるなど、他のメーカーにOSを供給することはできずにいますが、自社製品に採用する形でしぶとく開発を継続しています。
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