楽天モバイル、年内に1万超の基地局追加→通信品質改善へ。ショップ拡充で契約者増の加速も
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

楽天グループが2025年度第1四半期の決算説明会を開催しました。
楽天モバイルを含むモバイルセグメントの売上収益は、前年同期比+10.9%の1,107億円。成長を牽引したのは契約者数の増加と正味ARPUの向上で、2025年3月末時点の全契約回線数(MVNO、MVNEを含む合計値)は863万人となりました。
一方で解約率は1.56%と前四半期および前年同期からやや上昇。楽天モバイルは、解約率の上昇について春商戦による一時的な影響とします。
今後は良化が目込めるとしながらも、解約率の改善に向けて、通信品質向上とその認知拡大が重要と位置づけ、2025年末までに基地局を追加する計画を発表しました。
通信品質の強化と認知拡大で
2025年第1四半期時点での基地局数は9.4万局となっていますが、新たに1万以上の追加基地局を設置することで、つながりにくい“カバレッジホール”を大幅に減らすほか、人口密集地域では混雑対策を事前に実施するとのこと。
これにより、不満の声(VOC)の発生率を改善し、快適な通信体験を提供。顧客満足度の向上と解約率の低下、契約者数の純増加速につなげる方針です。

契約者数のさらなる拡大に向けては、楽天モバイルショップの拡充とローカライズドマーケティングにも注力。
都道府県別の人口に対する契約者率を見ると、東京都では人口の約8%が楽天モバイルを契約している一方で、4-5%未満の地域も多く、地域間格差が課題になっています。
今後は、オフラインチャネルの強化としてショップ展開を進めると共に、マーケティング施策を地域ごとにローカライズすることで、中高齢の獲得推進および都心以外での獲得数拡大を強化し、全国的に楽天モバイルの魅力と認知度を高める戦略です。

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