超薄型スマホ「Galaxy S25 Edge」の電池持ち検証。1日使用は厳しい?
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

Samsungが5月30日に発売する「Galaxy S25 Edge」は、厚さ5.8mmというGalaxyスマートフォン史上最薄の超薄型モデルです。
Appleも今秋に薄型の「iPhone 17 Air」を投入するとの噂があり、超薄型スマートフォンは今後のトレンドになる可能性があります。
一方で懸念されるのが薄型設計によるバッテリー容量の制限です。
発売を目前に控えたGalaxy S25 Edge(日本での発売は未定)の電池持ちについて、複数のレポートが公開されています。
バッテリー容量は3,900mAh。近年の基準では控えめ
Galaxy S25 Edgeに搭載されているバッテリー超量は3,900mAhです。
最近では価格帯にかかわらず、5,000mAhのバッテリーを搭載するスマートフォンが増えており、電池持ちをアピールするモデルでは、それ以上の容量を搭載する機種もあります。
そうした中でGalaxy S25 Edgeのバッテリーは、やや物足りなさを感じる容量です。
スマートフォンで最も電力を消費する部品のひとつがディスプレイですが、Galaxy S25 Edgeは6.7インチ・QHD解像度の大画面かつ高精細なパネルを搭載しており、バッテリー容量と消費電力のバランスから考えても、電池持ちに対する懸念は妥当といえます。
Galaxy S25 Edge | Galaxy S25+ | Galaxy S25 | |
---|---|---|---|
画面サイズ | 6.7インチ | 6.7インチ | 6.2インチ |
解像度 | QHD+ (3120 x 1440ピクセル) | QHD+ (3120 x 1440ピクセル) | FHD+ (2340 x 1080ピクセル) |
バッテリー容量 | 3,900mAh | 4,900mAh | 4,000mAh |
実使用では兄弟モデルより劣るとの評価も
Android Authorityは、Galaxy S25 Edgeを初めて手に取った際に、その薄さに驚いたものの、バッテリー容量を知って懸念を抱いたと述べています。
実際、バッテリー容量は同じ画面サイズを持つGakaxy S25+ (4,900mAh)より1,000mAh少なく、さらにコンパクトなGalaxy S25ですら4,000mAhを搭載しているため、Galaxy S25 Edgeの電池持ちに対する懸念はさらに強まるとしています。
SamsungはGalaxy S25 Edgeの電池持ちはGalaxy S25とS24の中間程度だと説明していますが、Android Authorityの独自テストでは、多くの項目でGalaxy S24シリーズを下回り、Galaxy S25との比較でもほぼすべてのテストで劣る結果が出たとしています。
特に、動画の録画・再生時間はGalaxy S25に比べて平均で約20%短く、Zoom通話時間では約27%も短縮、ウェブブラウジングでも約8%の減少が見られたとのことです。

また、使用中に超薄型のメタルフレームが発熱することも確認されており、これがバッテリーの劣化や自己放電の増加につながる可能性があると指摘されています。
結論としてGalaxy S25 Edgeの電池持ちはフル充電でも一日を通して安心して使えるとは言いがたいとまとめてられています。
一方で、GSM Arenaは独自のバッテリーテストで、iPhone 16 Pro MaxやXiaomi 15 Ultraなど他社のフラグシップモデルと比べると電池持ちで劣るものの、Google Pixel 9 Pro XL (5,000mAh)とは大きな差が見られず、動画再生テストでは意外にも好成績を記録したと評価しています。
WIREDは午後には充電が必要で、充電器が手元にないときは電池をできるだけ消費しないようにスマホを使わないように気をつけていたとのこと。画面オンの時間は残量15%の時点で4時間程度と報告しています。筆者の経験上、6時間を超えると電池持ちは優秀で5時間は平均的、それ以下はあまり見たことがありません。
電池持ちと超薄型、どちらを優先するか
Galaxy S25 Edgeのような超薄型スマートフォンは、デザイン面での魅力がとても高い一方で、電池持ちとのトレードオフは避けられません。どちらを取るかは使い方や価値観によって大きく分かれるでしょう。
特に電池持ちや薄さといった要素は、実際に使ってみるまで、手に取ってみるまで真の価値が分かりにくく、購入前に判断するのが難しいポイントです。
多くの人、特に発売日にゲットしたいような人は、先行レビューを参考にして購入を検討することになります。
しかし、こうしたレビューは発売直後に短期間で行われることが多いため、特に電池持ち周りについては、ソフトウェアの最適化が不十分な状態で評価されていることも少なくありません。
Galaxy S25 Edgeもその例外ではなく、最適化やソフトウェア・アップデートによって電池持ちが改善される可能性もあります。
秋に登場が噂されているiPhone 17 Airにも同様の懸念があります。
iPhone 17 Airのバッテリー容量はわずか2800mAhと報じられています。Androidと単純比較できるものではなりませんが、iPhoneと比較しても約5年前に発売されたiPhone 12 / 12 Proとほぼ同じ容量です。
薄型設計が注目される一方で、実際の電池持ちや放熱性能については、発売後しばらく使用してみないと見えてこない部分も多いでしょう。
価格面では、Galaxy S25 Edgeが1,099.99ドル、iPhone 17 Airが899ドルとされており、いずれも気軽に買い替えられる価格帯ではありません。
最終的に、薄さという美しさを選ぶか、それとも安心感のあるバッテリー持ちを選ぶか――この選択は、スマートフォンに何を求めるかを自問するための良い機会にもなりそうです。
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