楽天SPUはグループ外に広がるのか。ファミマ初参加でできた楽天市場への新しい入口
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

ファミリーマートが、楽天市場のポイントアッププログラム「SPU」に参加します。
7月1日から、ファミマで楽天ポイントカードを提示して月3,000円以上買い物すると、楽天市場での買い物でもらえる楽天ポイントが+0.5倍になります。これにより、SPUをフル活用した場合のポイント倍率は最大18.5倍に引き上げられます。
これまでSPUは、楽天カードや楽天モバイル、楽天銀行、楽天トラベルなど、楽天グループのサービスを使うほど楽天市場での還元率が上がる仕組みで提供されてきました。
そこに今回、楽天グループ外の企業として初めてファミリーマートが加わりますが、今後もグループ外に拡大していくのでしょうか。
まずはファミマとの取り組みに注力


楽天は、今回のファミリーマート参加について、SPUを楽天グループ外に広げる第一弾というより、まずはファミリーマートとの取り組みに注力する考えを示しました。
また、今後ほかの外部企業にもSPUを広げるのかという質問に対して、多くの企業との連携を前提にしているというより、まずはファミリーマートと深く、強固なタッグを組み、ユーザーの反応を見ていきたいと説明しています。
つまり、今回の参加をきっかけに、SPUを外部企業に解放して急速に拡大していくのではなく、まずはファミリーマートとの連携を定着させ、来店や楽天市場の利用にどれだけつながるのかを見極めたいようです。
一方で、ファミリーマートは他の共通ポイントに関する取り組みについて、基本的にはマルチポイント戦略を継続し、経済圏の重要なハブになっていく考えを示しました。
ファミリーマートでは、楽天ポイントだけでなく、dポイントやVポイントも利用できます。今回のSPU参加によって楽天ポイントの存在感は高まりますが、楽天ポイントだけを特別扱いすることはないようです。
なぜ最初の外部企業がファミマだったのか
SPUに参加する初めての楽天グループ外企業として、なぜファミリーマートを選んだのか。これについては両社の長年の連携が深く関係しています。
2007年には、楽天ブックスで注文した本をファミリーマートで受け取れるサービスを開始。その後も、楽天Edy、楽天ペイ、楽天ポイントカードの導入など、決済やポイントを中心に長年協力してきました。
楽天は、こうした取り組みを通じて、ファミリーマートとの相性の良さをデータやユーザーの反応から理解していると説明しています。
具体例として挙げられたのが、直近で実施された楽天感謝祭です。楽天モバイルのRakuten Linkアプリで、ファミリーマートの「シュークリーム ダブルシュー」を使ったキャンペーンを実施したところ、とてつもなく大きな反響があったといいます。
ファミリーマートがリアルに構えている店舗数が多いことはもちろん、長年の連携実績があり、楽天ユーザーとの相性も見えていたことが、グループ外企業として初のSPU参加につながったようです。
狙いはオンラインとリアルの相互送客
今回の提携で両社が狙うのは、楽天市場とファミリーマートの利用をつなげることです。
ファミリーマートは、楽天のデジタル経済圏とつながることで、強力かつ継続的な来店動機を作れると見ています。コンビニのキャンペーンは、短期間で来店を増やす施策になりがちですが、SPUは楽天市場を使う人にとって、毎月ファミマを使う理由になり得ます。
また、楽天会員は全国に広がっており、年齢層や地域にも大きな偏りがないといいます。全国約1万6000店を展開するファミリーマートにとって、楽天会員との接点を増やせることは大きな意味を持ちます。

一方で、三木谷氏は、ファミリーマートで買い物をすると自然と楽天市場のポイント倍率が上がり、楽天ユーザーはファミマで買い物をする機会が増えるとして、オンラインとオフラインをつなぐ新しい取り組みになると説明しました。
つまり、ファミリーマートというリアル店舗が、楽天市場の利用につながる新しい入口になります。
楽天は、今後すぐにSPUの参加企業を広げるというより、まずはファミリーマートとの取り組みに注力する考えです。ただ、楽天グループ外の企業がSPUに参加する前例ができたことで、今回の成果次第では、楽天市場への入口を増やす取り組みにつながっていくかもしれません。

















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