5月1日、Appleが2020年第2四半期(2020年1〜3月)の決算を発表した。
新型コロナウイルスの感染拡大と経済悪化によってiPhone、iPad、Macといった主力製品が前年同期比で減収となったが、ウェアラブルやサービス部門は成長を続けている。
新型コロナ影響下でも売上高増を記録
2020年1月〜3月におけるAppleの売上高は583億1300ドル、純利益は112億4900万ドルを記録。
売上高は前年同期から約1%増となったものの、利益は約3%減となっている。
Appleは前期決算時に630億〜670億ドルの売上高と38.0〜39.0%の売上総利益率を予測していたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって予測を撤回。来期においても新型コロナウイルスを理由に予測を示さなかった。
iPhone、iPad、Macの売上高
製品別の売上高ではMacが53億5100万ドルを記録。今年3月にはMacBook Airを発売したものの前年同期から約3%減になった。iPadの売上高は43億6800万ドル。同じく今年3月にLiDARスキャナを搭載した新しいiPad Proを発売したが前年同期から約10%減になっている。
前期好調を示したiPhoneの売上高は289億6200万ドルで前年同期から約7%減に。昨年秋に発売された「iPhone 11」が前期好調の要因だったが、新型コロナウイルスの感染拡大による経済悪化によって売上高はマイナスとなった。
なお、製品別の販売台数は公表されていない。
Apple Watch、HomePod、AirPodsの売上高
Appleの主力製品はいずれもマイナスになったが、Apple WatchやHomePod、Apple TV、AirPods、iPod touch、Beats製品、Appleブランド、サードパーティ製アクセサリなどをまとめた「Wearables, Home and Accessories」はMacとiPadの売上高を超える62億8400万ドルを記録し、前年同期比では約23%増と今期も好調。
テレワークや外出自粛要請によってフルワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」やテレビの大画面でYouTubeなどの動画サービスが楽しめる「Apple TV」などの需要が高まっていることも好調の要因と見られる。
AppleCareやApple Pay、Apple Music、iCloud、ライセンス、その他サービスを含む「サービス」の売上高は前年同期比で約16%増の133億4800万ドルを記録。昨年9月に開始したゲーム遊び放題の「Apple Arcade」や昨年11月に開始した動画配信サービス「Apple TV+」もサービスに含まれており、外出自粛によって売上高が伸びた可能性がある。
新しいiPhone SEが登場
前年同期は減益・大幅減収を記録していたが、今年は新型コロナウイルスの影響を受けながらも売上高は約1%増を記録した。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、中国と韓国を除く世界中のApple Storeは休業しており、Appleが来期の予測を示さなかったことからもわかるように来期は厳しい決算になることが予想される。
先月発売された新しいiPhone SEは399ドルながらスマートフォン史上最速のチップセットを搭載することによってコストパフォーマンスが高く評価されており、ティム・クックはAndroidからの乗り換えが見込めると説明するなど1つの光になりそうだ。
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