Appleが毎年6月初旬に開催しているビッグイベントのWWDC2023では、秋に正式リリースされるiOS 17などの次期ソフトウェアに加えて、AR/VRデバイス「Reality Pro」の発表も噂されています。
何度も延期されていてWWDCでの発表にも間に合わないのではないかといった予想もあるなかで、Appleがスティーブジョブズシアターに100人の幹部を集めてReality Proをお披露目したようです。
BloombergのMark Gurmanは、幹部に対するお披露目イベントはこれまでのものとは異なる重要な位置付けで一般公開が間近に迫っていることを示唆しているとレポートしています。
いよいよ世に出てきそうなAppleのAR/VRデバイス「Reality Pro」ですが、いくつかの問題を抱えた状態で発売される可能性があるとのこと
1つは発売時点で購入の決め手となるアプリーーいわゆるキラーアプリがないことです。もう1つは数時間ごとに交換する必要があるバッテリーで、Appleらしい洗練されたデザインではないようです。
最大の問題は価格です。発売時の価格は3,000ドル、単純に日本円に換算すると約39万円とのこと。どれだけ興味を持っていても1ヶ月分以上の給料を支払って未完成のAR/VRデバイスを手に入れたいと思う人はごくわずかなはずです。
そういったこともあってAppleの幹部ですらも最初からヒット商品にならないと認識しており、普及するまでに多くの時間がかかったApple Watchと同じような道をたどる可能性があると評価しているとのこと。
Apple Watchも初代モデルはボロクソに評価されましたが、地道に改善を続けたことで今では多くの人が腕に巻いていて目にしない日がないほど普及しました。
ただ、スマートウォッチが腕時計という古くから強固に存在していたものをApple Watchなどに置き換えたのに対して、AR/VRデバイスはここ数年で認識した人がいるようなニッチもニッチな市場でApple Watchよりも道のりは困難になることは間違いないでしょう。
Apple Watchのように改善を続けたからといって、その先に成功が待っているかは分かりません。
なお、Appleは最初の1年間の販売台数を約100万台で見込んでいるようです。ちなみに、初代iPhoneは74日目で100万台、iPhone 3Gは最初の週末で100万台、初代iPadは60日以内で200万台の売り上げ記録を持っています。
これまでの噂によれば、Reality Proはアルミニウムボディを採用し、競合製品よりも軽い100g〜200gまで軽量化することを目標にしているそうです。
カメラによって捉えた手の動きと内蔵センサーによって捉えた目の動きによって操作が可能。ハンドコントローラーを必要とせず、人間の目と手だけで操作が完結することを目指しています。
砂漠や宇宙空間などのVR空間で映画を観ている気分になったり、ヘッドセットが作り出すVR空間にMacのディスプレイを表示できる可能性があります。
なお、Appleは価格が安いモデルと、性能がはるかに向上した後継モデルも準備していて初代モデルから2年以内に発売される予定とMark Gurmanは伝えています。
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