KDDIが8月1日に決算説明会を開催し、公正取引委員会が問題視していた「4年縛り」を緩和する方針を明らかにした。また、違約金なしでプランを解約できる「更新月」については現在の2ヶ月間から3ヶ月間に延長する。
アップグレードプログラムEXの再加入不要に。時期は未定
KDDIの高橋誠社長は、8月1日の2019年3月期第1四半期決算説明会の場で、公正取引委員会から独占禁止法および景品表示法上問題になる恐れがあると指摘された「アップグレードプログラムEX」について、スマートフォンを最大半額にする同プログラムの再加入を撤廃することを明らかにした。
「アップグレードプログラムEX」は、月額390円の有料プログラムでスマートフォンを4年の割賦払いで購入し、24回の割賦支払い後に端末を下取りに出して同プログラムに加入することを条件に機種変更を行うと、残り期間で支払う予定だった残金ーー最大半額分をゼロ円にするというもの。
公正取引委員会は、同プログラムについて条件を満たさなかった場合の負担が大きく一度契約してしまうと他の通信会社への乗り換えが難しいと指摘。消費者の選択権を事実上奪うものと判断され、独占禁止法上問題となる恐れがあるとした。この指摘に対するauの回答が「アップグレードプログラムEX」の再加入を撤廃するというもの。
再加入の撤廃は既存のユーザーも対象となる。2017年7月からスタートした「アップグレードプログラムEX」は、受付開始半月で割賦契約のうち84%が契約していたことから多くのユーザーに影響がありそうだ。
更新月は24ヶ月〜26ヶ月目に延長
4年縛りの緩和に加え、違約金を支払わずにプランを解約できる更新月についても2ヶ月間から3ヶ月間に拡大する方針を明らかにした。これまでは25ヶ月〜26ヶ月目だったが、24ヶ月目も違約金不要で解約可能になる。更新月の延長は、auだけでなくドコモも3ヶ月間に延長する方針を示している。
変更時期についてアップグレードプログラムEXはシステムを改修する必要があるため時期は未定。au広報部は「なるべく早い時期に」とコメントした。更新月の延長については「来春をめどに」としている。
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