発表が間近に迫る新型iPhone(仮称:iPhone 13)では、4Gや5Gに繋がらない圏外エリアでも衛星通信を利用して音声通話やメッセージが利用できると報じられたことで、大きな注目を集めています。
ただ、Bloombergによれば、iPhoneが衛星通信に対応するのは来年以降で、利用できるのは一部の国と地域のみ。さらに緊急時に限定されるようです。
世界のどこでも音声通話やデータ通信が利用できる状態にはならない
多数の実績があるMing-Chi Kuoは、iPhone 13シリーズにカスタマイズのモデムチップが搭載されることで、低軌道衛星衛星通信に対応すると伝えていました。
しかし、BloombergのMark Gurmanによれば、ハードウェアが搭載される可能性はあるものの、来年までに衛星通信機能が動作することはなく、世界のどこでも音声通話やデータ通信が利用できる状態には今年も、来年も、近い将来もならないとしています。
最終的にはデータ通信が可能な独自の衛星を飛ばすこともAppleは考えているようですが、実現しても数年先になるとのこと。
また、衛星電話に対応するために必要なハードウェアの準備ができておらず、部品価格が高額なうえ、携帯電話事業者の反発を招く可能性があるなど、実現するために超えなければいけない壁があることから衛星電話が利用できるのはまだまだ先になりそうです。
では、iPhoneが衛星通信に対応すると何ができるのか。
Bloombergは、携帯電話の電波が届かないエリアでも衛星通信を使って緊急事態であることを通報する機能と、飛行機の墜落や船の沈没など、大規模な緊急事態を衛星通信を使って通報する機能と伝えています。つまり、極めて限定的な機能になります。
現在の計画では、ユーザーが宛先に「緊急SOS」と入力するだけで、緊急連絡先に通報することを検討していて、自身が交通事故やトラブルに遭遇した時には、事故の具体的な状況や位置情報、ユーザーの年齢や病歴、服用している薬などメディカルIDを報告できるとのこと。
なお、メッセージアプリでは、iMessageが青、通常のSMSが緑で表示されますが、衛星通信を使った緊急メッセージはグレーで色分けされるようです。
衛星通信サービスはイーロン・マスクのSpace Xが提供する「Starlink」が有名ですが、Appleに衛星通信サービスを提供するのは技術面やサービスの提供範囲を理由にGlobalstarと報じられています。
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