
フリマアプリ大手のメルカリが、3月4日より「メルカリモバイル」の提供を開始しました。
日本初となるギガを売り買いできるなど、メルカリならではの独自性を活かした通信サービスを提供します。
メルカリモバイルとは?

メルカリモバイルは、大手通信キャリアのネットワーク(サービス開始直後はドコモのみ)を借り受けるMVNOとしてサービスを提供します。
シンプルでお得な料金プランと、メルカリならではの特典が用意されています。
- メルカリアプリから簡単に申し込み
- 余ったギガを売りたい人と、足りない人をマッチング。ギガを自由に売り買いできる
- 料金プランは2GB・月額990円と20GB月額2,390円の2種類
- メルカリのポイントやメルペイ残高を支払に充当することも可能
日本初、ギガの売り買いが可能

メルカリモバイルの最大の特徴は、余ったギガをユーザー間で売り買いできること。
1GB単位で200円から500円の範囲で販売できます。ギガを売って得た収益はメルカリ残高にチャージされ、メルペイでも利用できます。
メルカリ公式からは1GBあたり550円で販売するため、他のユーザーから購入した方が安くなります。
メルカリモバイルでギガ売り買いしてみた。売れるのは赤いギガだけ。他のユーザーから購入したギガは売れない(転売できないギガ) pic.twitter.com/EXGFyIzjmZ
— Yusuke Sakakura🍎携帯総合研究所 (@xeno_twit) March 4, 2025
注意点は購入したギガの翌月くりこしができないこと。
例えば、3月に付与されたギガを購入すると、4月にくりこしはできません。また、プランに付随するギガから消費されるため、ギガの有効期限はかなり短くなりそうです。
また、購入したギガの転売は不可能。取引の際に販売手数料10%がかかります。
支払い方法はメルカードまたはメルペイスマート払いに限定
サービス開始直後の支払い方法は、メルカードまたはメルペイスマート払いに限定されています。
申し込みはメルカリアプリで

メルカリモバイルの申し込みには、メルカリアプリが必要になります。申し込みからギガの残容量や追加、ギガの売買もすべてメルカリアプリで完結します。
なお、申し込み時の本人確認には、マイナンバーカードとマイナンバーカードを読み取れるスマホが必要です。
まずはiOSアプリから提供を開始。Androidについては順次提供開始となります。会場で広報に確認したところ、サービス開始日はiOSのみとのことでした。
今後追加予定の機能
サービス開始当初は、eSIMのみ提供されますが、今後SIMカードも提供される予定です。
au回線への対応や通話定額、支払い方法の追加、メルカリならではのお得なプログラムの提供も追加される予定です。
メルカリならではのお得なプログラムでは、メルカードまたはメルペイスマート払いに設定している場合、お得に使えるなどを想定しているとのこと。
端末販売について
サービス開始時点で端末販売はありませんが、メルカリやメルカリショップを絡めて、端末と一緒にメルカリモバイルを検討してもらうことを考えており、今後大きな機会があるのではないかとしています。
・メルカリモバイルはMVNE経由での提供
・実店舗で契約できるオフライン展開の予定なし
・端末販売について:メルカリでの端末販売は年々伸びている。端末を買い替える時に通信も考えている人が多い。… pic.twitter.com/ZhZb46cLwM
— Yusuke Sakakura🍎携帯総合研究所 (@xeno_twit) March 4, 2025
オンラインブランド登場で苦戦するMVNO、メルカリモバイルの勝機は?
MVNO市場は大手キャリアのオンライン専用プランの影響を強く受けているのが現状です。特に昨年、ahamoが料金を据え置いたまま、データ容量を20GBから30GBに増量する実質値下げを実施し、他社も追随する動きを見せました。
MMD研究所の調査によると、MVNOのシェアは、通信料金が高止まりしていた2019年2月に13.2%を記録したものの、その後、楽天モバイルのMNO参入やオンライン専用プランの登場によって、2021年11月には9.3%まで低下しました。
その後、一時的に持ち直したものの、ahamoの実質値下げが発表された2024年9月には再び9.3%に低下。このデータからもMVNOが以前に比べて厳しい環境に置かれていることがわかります。
一方、メルカリモバイルの強みは、フリマアプリを活用する節約志向の強い既存のユーザー基盤を持っていることです。
節約志向が強いながらも手続きが面倒だった乗り換えも、いつも使っているメルカリアプリ上で申し込みができるのであれば、ハードルは低くなるかもしれません。
さらに、日本初となるギガの売り買いは、個人間売買の楽しさを知っているメルカリユーザーには強烈に刺さりそうな機能で、低くなったハードルを飛び越えようと考える動機になりそうです。
- | メルカリモバイル
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