楽天モバイルがキャリアメールサービスの提供を2021年内に延期していたことが明らかになった。
今年1月に「Rakuten UN-LIMIT VI」を発表したイベントにて、メールアドレスを2021年夏頃に提供すると案内していた。
延期の理由は「万全を期すため」
楽天モバイルの広報は、延期の理由について万全を期すためと説明しており、総務省が年内の実現を目指しているメールアドレスの持ち運び制度と今回の延期とは関係がないという。
同社広報担当者によると「ユーザーへのサービス提供にあたって万全を期すため」としている。
なお、総務省では、年内にもキャリアメールのアドレスを、他社へ乗り換え後も使えるようにする持ち運び制度を実現させる方針。しかし楽天モバイルでは、そうした動きは「(今回の延期と)関係がない」としている。
- 引用元
- ケータイWatch
GmailやYahoo!メールなどのフリーメールサービスやLINEなどのメッセージサービス、TwitterやInstagramといったSNSの普及によって利用者が減っているキャリアメール。
総務省によれば、キャリアメールの持ち運びができないことで、携帯電話事業者の乗り換えをためらうユーザーが一定程度存在しているとのこと。これが公正な競争の阻害要因になっていることから、年内にキャリアメールアドレスの持ち運び制度を実現する方針を打ち出している。
キャリアメールの持ち運びで乗り換えをためらうのは、LINEやSNSをメインの連絡手段にしている若年層ではなく、中年層〜高齢層が中心と考えられるが、総務省は若年層をターゲットにしたドコモのahamoやソフトバンクのLINEMO、KDDIのpovoといったキャリアメールを提供していないオンライン専用プラン/ブランドに乗り換え後もキャリアメールの利用を可能にすべきとしている。
なお、キャリアメールの持ち運び運営に一定のコストが想定されることから、合理的な範囲内での利用料金の徴収、つまり有料化が認められている。