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楽天モバイル、プラチナバンド整備に自信。他社から指摘も三木谷氏「十分お釣りが来る」と切り捨て

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Yusuke Sakakura公開日:2023/11/12 19:50
楽天モバイル、プラチナバンド整備に自信。他社から指摘も三木谷氏「十分お釣りが来る」と切り捨て

楽天モバイルがプラチナバンドの割り当てを受けたことで“繋がりやすさ”の改善が期待されています。

2026年3月に運用を開始(前倒し予定)とするプラチナバンドの開設計画に対して、他社から投資額の少なさやスピード感が指摘されていますが、三木谷氏は「十分お釣りが来るような形で可能」と一蹴しました。

プラチナバンド2024年早期開始。主要都市部から

楽天モバイルは10年間で1万局、500億円を投資するプラチナバンド開設計画を公表し「既存の基地局サイトを生かし、コストを抑えた効率的な基地局開設を行っていきます」として既存の基地局を活用する方針を示しています。

この計画に対してKDDIの高橋社長は既存の鉄塔に700MHzのアンテナを設置することは苦しいのではないかとし、ドコモの井伊社長も新たなアンテナ建設の必要性を指摘しています。

また、ソフトバンクの宮川社長は「さみしい計画」「10年間で1万局、500億円の投資ではさすがにできると思いません」と、ユーザーが繋がりやすさ向上を実感するには投資額や規模感の小ささに疑問を感じているようです。

これらの指摘に対して三木谷氏は「他社の場合は新しいアンテナを設置したり、ラジオのユニットを入れなくてならないが、楽天は700MHzのバンドを設置するだけで、同じアンテナから帯域を狭めることなく発射できる」「1万局544億円という計画も十分お釣りが来るような形で可能」とし、楽天がこれまで構築してきた仮想化技術がもたらす拡張性の高さをいかすことでクリアできると反論。

さらに、楽天モバイルが使用する「アンテナのパワーは業界の中でも1位2位を争うぐらいのパワー」で小型かつ強力で高性能と説明。「大きければいいものではない」と反論を重ねます。

我々のアンテナのパワーは業界の中でも1位2位を争うぐらいのパワー。既存のアンテナに対して2つのラジオヘッドを設置するため、設置場所は同じで設備投資という意味でも割安。同じポール、同じ高さで展開しやすい。ラジオヘッドは小型で強力。物理的で言えば700MHzの設備は大きいが、現在も十分なアンテナゲインがある。日本特有のスペックの4x4 MIMOにも対応している

工事の方は現地に行ってパカパカパカとはめて繋ぐ。それで700MHzも発信できる。これが仮想化技術の特徴。拡張性が非常に高いことが生きてくる

既存の1.7GHz基地局にプラチナバンドの無線機器を取り付けるイメージ
既存の1.7GHz基地局にプラチナバンドの無線機器を取り付けるイメージ

また、KDDIの髙橋社長は2026年3月運用開始とする楽天モバイルのプラチナバンド整備計画を「すごい遅いペース」と指摘します。

これに対してサービス開始時期は最低限の義務であり、前倒しで運用を開始すると反論。初期段階では、主要都市部から優先的に対応し、2024年早期でのオンエア開始を目指します。

プラチナバンドを待たずに繋がりやすさ改善も

長期的な改善が計画されているプラチナバンドに加えて、短期的な改善が見込める新しいローミング契約もこれから本格的にスタートします。

新しいローミング契約とは、2023年4月にKDDIと締結したもので、それまでのローミングに含まれなかった東京都23区・名古屋市・大阪市を含む都市部の一部繁華街のエリアを対象に加え、地下鉄・地下街・トンネル・屋内施設などのインドアやルーラルエリアでも引き続きローミングを提供するという内容。

発表から数ヶ月経過していることから、すでに全面運用されていると思っていたユーザーも多いと思いますが、当初の計画から遅れが生じており、現在はインドアやルーラルエリアに加えて、人の多い繁華街の一部で稼働している状況。

三木谷氏は「ほとんどのところは年内に開始していただける。残存も来年の早い段階で開始できる」とし、今後数ヶ月で繋がりやすさが改善される見込みです。

新しいローミング契約による改善はこれから本格化
新しいローミング契約による改善はこれから本格化

設備投資額は大幅に縮小

待望のプラチナバンドを獲得した一方で、今年2000億円を予定していた設備投資額は予定を大幅に下回る予定です。

2024年も半減する方針を示し、今年だけでなく来年以降も設備投資額を大幅に縮小させて収益性を向上させていく方針です。

2024年の設備投資額は半減見込み
2024年の設備投資額は半減見込み

投資額を抑える理由は「現在のネットワークで1300万人をサポートできる」能力があること。2023年10月時点の契約者数が542万人であることから十分な余力があり、2024年末までに800万人から1000万人を目標にしていることもあって「そこ(1300万人)を超えてくる時をめどに新しい投資も将来的には必要になるが当面はあまり必要ない」とします。

オープンシグナルの調査では、楽天モバイルの通信速度や利用体験といった通信品質が高く評価されるなど、キャパシティーについては満足度が高いことから投資は不要と判断したようです。

一方で圏外率の低さを示すカバレッジ項目では、他3社が少なくとも1つの単独受賞、共同受賞したのに対して楽天モバイルは受賞なしに終わりました。カバレッジについてはプラチナバンドを含む設備投資を続け、新たなローミング契約による品質向上に繋げていくようです。

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