Opensignalが携帯電話回線を対象としたユーザー体感レポート(2023年10月版)を公開しました。
通信速度など単純なものだけではなく、動画の画質や読み込み時間など快適な利用体験につながる評価を全17の項目別に行うもの。
ドコモはカバレッジ(エリア)の単独受賞を含む6項目、auは受信速度やライブ動画視聴の共同受賞を含む5項目、最多受賞のソフトバンクは通信の安定性を評価する一貫性の単独受賞を含む9項目、楽天モバイルは送信速度の単独受賞を含む4項目を獲得しています。
独自のネットワーク構築が評価された楽天
前回、一貫性の項目を完全制覇して“最も安定している”と評価されたソフトバンクが今回も単独受賞しました。
一貫性では、送受信の通信速度・遅延・ジッター(揺らぎ、乱れ)・パケットロス・最初の1バイトを受信するまでの時間といった指標を用いて評価され、1位のソフトバンクは83.8%、2位の楽天モバイルは83.4%、3位はドコモとauが同率の81.2%で3位に。
楽天モバイルは前回調査の一貫性の項目で大手3社から大きく引き離されていましたが急速な改善を記録。Opensignalは独自の4Gネットワークの着実な展開によるもので注目に値すると評価しています。
なお、前々回のレポートではドコモが一貫性の項目を獲得していたものの、今年に入ってから繋がりにくいとの不満の声が相次ぎ、前回のレポートからソフトバンクが単独受賞しています。
ゲーム体験が評価されるソフトバンク
ソフトバンクはゲームおよび5Gゲームの項目でも単独受賞を獲得しています。
ゲーム項目はリアルタイムなマルチプレイヤー参加型ゲーム(フォートナイトなど含む)の体験を数値化したもので、遅延・ジッター・パケットロスやユーザーからの声を用いて評価されています。
送信速度はぶっちぎりの楽天モバイル
一貫性で2位を獲得した楽天モバイルは、前回の調査から引き続きSNSに写真や動画をアップロードしたり、ライブ配信する際に重要な送信速度において他社を大きく引き離しています。ドコモは5Gでも全体でも送信速度は10Mbps未満となりました。
一貫性で3位を獲得したドコモは、前回調査で単独受賞した受信速度が8Mbps低下してauに追いつかれ、5G受信速度で26.6Mbpsも低下したことで楽天モバイルに追いつかれています。
ドコモの強みはやはりカバレッジで4項目中3項目で単独受賞しています。なお、日本のスマホユーザーは電波が届かない状態で過ごす時間の割合が最も低い国の1つと評価されています。
4社のなかで唯一、単独受賞がなかったauはビデオ・ライブビデオ・5Gライブビデオエクスペリエンスの項目で共同受賞して強さを見せています。
なお、4社とも5Gビデオエクスペリエンスで68-78点を獲得するなど「とても良い」と評価され、満足のいく読み込み時間とほとんどスピードが低下することなくフルHD(1080p)以上のビデオストリーミング視聴ができることを意味すると報告されています。
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