アップルが2016年度第1四半期(2015年10月〜12月)の業績を発表し、同期間におけるiPhoneの販売台数が過去最高の7,400万台を突破したことを明らかにしました。
最新機種であるiPhone 6s/6s Plusは、新機能の3Dタッチを搭載するも“地味”と評価され、売上が伸び悩み、生産減も噂されていましたが、横ばいとなったようです。
iPhone 6s、9月にロケットスタートを切るも年末に失速か
昨年9月に発売されたiPhone 6s/6s Plusは、予約数が過去最高になったと報じられ、NTTドコモの加藤社長は同機種の予約数が昨年比で2割増になったことを明らかにしました。
――予約状況はどうか。
引用元:「予約数は昨年から2割増」――ドコモ加藤社長が新iPhoneを強力アピール – ケータイ Watch
去年より多い。言ってしまうと、2割ぐらい多い状況。
さらに、アップルは3日間の販売台数は1,300万台を記録し、過去最高の売上と報告するなど、引き続き好調を記録すると思われましたが、同社にとってアメリカに次ぐ世界2位の市場となった中国での発売日を昨年から繰り上げたものの、300万台の伸びに留まりました。
高価なiPhoneでも買ってくれる先進国では、スマートフォンの普及が落ち着いたことを要因として、2016年度は初のマイナス成長になると予測されています。
4インチの新型「iPhone 5se」と「iPhone 7」で巻き返しなるか
そんななか、アップルが業績を報告。2015年10月〜12月におけるiPhoneの販売台数は7477万9000台を記録したようです。前年同期比はマイナスにはならなかったものの、1%に満たない、わずか0.4%の成長に留まり、過去最低の伸びとなりました。
また、アップルは第2四半期(1月〜3月)の業績は売上高が500億ドル〜530億ドルになると予想、これは前年同期の580億円を下回る予想となっています。
iPhoneは2007年に初代モデルが発売されてから、順調に成長を重ねていますが、4月前後の発売が噂される4インチの新型「iPhone 5se」や今秋に発売されるであろう「iPhone 7」が魅力的なものにならない場合は、アップルにとっても2016年は厳しい年となるかもしれません。
アップルが注力するアジア市場は日本から中国にシフトか
アップルは国別の業績も報告しています。中国は14%の最高のプラス成長を記録、台湾・香港・シンガポールなど、その他のアジア地域でも4%のプラスを記録するなか、日本は-12%で最低のマイナス成長に。
アップルは、昨年末から年始の恒例行事としていた、アメリカのブラックフライデーセールや、日本で10年以上続いていた福袋LuckyBagの販売をやめました。
地域に特価した特別なセール企画が不公平と判断されたとも報じられていましたが、中国や台湾、香港など日本以外のアジアでは旧正月にあわせて、Apple Watch Sportの限定モデルを投入したことから、その線はないようです。
日本でも限定カラーのBeatsヘッドフォンが発売されましたが、大々的な告知は行われず、力の入れ方は雲泥の差。単純に注力する市場を日本を除くアジアへとシフトしたのかもしれません。
アップルは、2016年1月だけで中国に5店舗もApple Storeをオープンさせており、これからは中国や日本以外のアジアが優遇されるシーンをよく見ることになるかもしれません。
コメントを残す