まもなく発表か、Siri史上最大の刷新。エージェント機能とChatGPT対抗アプリの姿が明らかに

Yusuke Sakakura

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2026/05/30 13:35
まもなく発表か、Siri史上最大の刷新。エージェント機能とChatGPT対抗アプリの姿が明らかに
Appleが6月9日午前2時から開催するWWDC2026で、Siri史上最大規模の刷新を発表する可能性があります。BloombergのMark Gurmanによると、新しいSiriはDynamic Islandに常駐するAIエージェントのような存在になり、アプリの起動、メッセージ作成、予定追加、メモ検索などをユーザーの代わりに実行できるようになる見込みです。さらに、画面上部中央から下にスワイプして開く「Search or Ask」という新しいインターフェースも追加されるようです。ここでは、端末内の情報だけでなく、ウェブ上の情報を参照したAI検索も利用できます。注目は、ChatGPTに対抗する専用のSiriアプリです。過去の会話履歴を確認したり、テキストや音声で質問したり、文章や写真をアップロードして分析させたりできると報じられています。新しいSiriにはGoogleのGemini技術が使われるとも伝えられていて、iOS 27で提供されれば、この秋にも20億台を超えるAppleデバイスに届く可能性があります。AppleがSiriを本当に使われるAIアシスタントに進化させられるのか、WWDC2026でその本気度が問われることになりそうです。

Appleが日本時間6月9日2時から開催するWWDC2026の基調講演では、iOS 27などの次世代ソフトウェアが発表される見込みです。

昨年大幅に刷新されたOSは、積極的に新機能を追加するのではなく、安定性の向上や既存機能の改善に注力するとされています。一方で、業界のトレンドは急速にAIへシフトしており、Googleが同様の開発者向けイベントで、AIを前面に押し出したことを考えれば、WWDCもAI中心の発表になる可能性が高そうです。

その中心となるのが、やはりSiriです。

Appleの未発表情報について高い信頼性を誇るMark Gurmanは、関係者への取材や確認した資料をもとに、新しいSiriのインターフェースやSiriアプリのイメージ画像を公開。新しいSiriについて、約15年の歴史で最大規模の刷新になるとし、長年求められてきた、まともに使えるSiriがようやく実現する可能性があると伝えています。

Siriが約15年で最大規模の刷新へ

新しいSiriには、2024年に発表されながら、まだ実現していない機能が追加される見込みです。

具体的には、ユーザー個人の情報を理解したり、画面上の内容を分析したうえで、ユーザーに代わって操作を実行する機能などが含まれます。

ただ、これらは歴史上最大規模の刷新の一部でしかなく、ほかにも、GoogleのGemini技術を活用した新しいモデル、AIを活用したウェブ検索、完全に再設計されたインターフェース、さらにChatGPTの競合となる専用のSiriアプリも登場すると報告されています。

Dynamic Islandに配置される新しいSiri

新しいSiriは、Dynamic Islandを起点に動作するAIエージェントのような存在になる見込みです。

起動方法は2種類。これまでのように、Siriと話しかけるか、iPhoneの電源ボタンを長押しすると、Dynamic Islandから新しいSiriのアニメーションが表示され、音声で操作できます。

もう1つは、まったく新しい「Search or Ask」インターフェースです。画面上部中央から下にスワイプすることで起動できるとされています。

新しいSiriのインターフェース
新しいSiriのインターフェース

現在のiPhoneでは、左上から下にスワイプすると通知センター、右上から下にスワイプするとコントロールセンターが表示されます。iOS 27では、画面上部中央から下にスワイプする新しいジェスチャーが追加されることになりそうです。

Search or Askでは、キーボードや音声入力を使って、ユーザーの代わりに作業を実行するよう指示できます。デバイス内の検索だけでなく、ウェブ検索にも対応する見込み。単にウェブページの一覧を表示するのではなく、Perplexityのようにウェブ上の情報を参照したうえで、ユーザーが求めている答えをAIが生成する仕組みになるようです。

検索結果は、Dynamic Islandからポップアップするリッチテキストカードに表示され、さらに下にスワイプすると、Siriアプリ内でチャットボット形式の会話画面を開けるとされています。

Search or Askの主な機能
  • アプリの起動
  • テキストメッセージの作成
  • 天気の確認
  • カレンダーへの予定追加
  • メモの検索
  • アプリ内ショートカットの実行
  • Appleの新しいAI検索システムを使ったウェブ検索

また、Siriと他社AIとの連係も強化される見込みです。すでに連携しているChatGPTに加えて、GeminiやClaudeなどの外部AIサービスに、Search or Askから直接問い合わせを送れるようになる可能性があります。

ChatGPTのようなSiriアプリ

Search or Askのようなエージェント機能など、AIは急速に進化しています。一方で、多くの人が最もAIに触れている場所は、ChatGPTやGemini、Claudeなどのチャットボットです。

今後、AppleがAIを本格的に推進していくうえで、チャットボット型の体験は欠かせません。そこで用意されるのが、ChatGPTのように使える専用のSiriアプリです。

Siriアプリのホーム画面には、過去の会話履歴が並び、以前のチャットを素早く再開できるようになります。履歴はリスト形式、または要約付きのカード形式で表示できるとのこと。

会話画面には、テキスト入力欄や音声モードに加えて、文章や写真をアップロードできる添付機能も用意される見込みです。資料や画像をもとに質問したり、内容を分析させたりする使い方が想定されています。

リッチカードにも対応するSiriアプリ
リッチカードにも対応するSiriアプリ

AIが先回りして情報を提案する機能も計画されています。例えば、予定を入れる前に空いている時間を確認したり、既存の予定と重なっていないかを調べたりできます。

また、ウェブや端末内の情報を使って、メール、メモ、テキストメッセージを書かせることもできるとされています。家電を修理する方法のメモを作成したり、カレンダーの空き状況を踏まえたメールを書かせたりすることも可能になるようです。

こうした新しいSiriを支える技術として、GoogleのGeminiが使われると報じられています。新しいSiriの一部はGoogleのクラウドインフラ上で動作する見込みです。

SiriとGeminiは本来、明らかな競合関係にあります。それでもGoogleにとっては、AI向けインフラをAppleに提供することで収益を得られるため、双方にメリットのある関係と言えます。

この秋、20億台を超えるAppleデバイスに、チャットボット型のSiriが追加される可能性があります。AIで先行するGemini、ChatGPT、Claudeにとって大きな脅威になるかもしれません。

ただし、20億台のデバイスに届くことと、20億人が使うことは別です。ユーザーにはChatGPT、Gemini、Claudeといった選択肢があります。Appleが今後もSiriを進化させ続けなければ、地図アプリのように、標準搭載されていても積極的には使われない機能になる可能性もあります。

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