ソフトバンクが就職を希望している学生に対し、ソフトバンクモバイルの携帯電話の契約を獲得させていることが明らかになりました。
就職希望者である学生に対して携帯電話の契約を獲得させる行為は労働基準法に抵触する可能性があり、現在、厚生労働省が事実関係を調査しているようです。
ソフトバンクの広報部はこのような事実を認めています。
ソフトバンクに労働基準法抵触の可能性も、就職希望者に携帯電話の契約を獲得させる – GIGAZINE
ソフトバンク:携帯契約、就活学生に「営業」 厚労省調査 – 毎日jp(毎日新聞)
ソフトバンクグループのソフトバンクモバイル、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコムの3社は2010年春の採用に応募している学生に対して携帯電話の契約獲得実績を採用の判断基準にする方針を伝えていたことが明らかになりました。
ソフトバンクでは、営業・企画職、販売職で2010年春の採用に応募した学生を対象に「特別面接枠」を設置。特別面接枠に応募した学生に特設ホームページのアドレスを教え、専用のIDを交付。
就職を希望する学生の営業で新規契約やMNPによって獲得した顧客は学生からIDを教わり、契約の事実と名前を会社側に伝える。
学生が獲得した契約は「営業力」として筆記と面接に加え、採用の選考基準にしていました。
このような選考方法は、内定すら出していない就職希望者に賃金を払わないまま「営業活動」を求めていると受け取られかねない異例のもので、厚生労働省では労働基準法に抵触する可能性もあるとして事実関係を調査しています。
選考方法に対して一部の学生は「就職活動中の学生にソフトバンクグループが経済的な利益を得るような活動をやらせるというのは問題なのではないか」と疑問視する声が上がっています。
これらの反応に対し、ソフトバンク広報室は「必要な営業力をアピールしてもらうためのもの。多く契約が取れたからといって、すぐに採用するというものではなく、問題はないと思う」とコメントしています。
これは酷いですね・・・。不況の中、学生の弱みにつけ込んで人員募集さえも営業にしてしまうというのは如何なものかと。ちなみに、この事実は採用に応募していた学生が厚生労働省に伝えたことで発覚した様です。受け手が無い中勇気のいる行為だったと思います。