世界中の通信事業者の通信品質を評価しているOpensignal社の国内調査において、最も重要視される「一貫した品質」部門をKDDIに奪われたソフトバンク。
8日の決算会見でナンバーワンを奪われた原因と奪還に向けた施策について説明しました。
Opensignalの最新調査でナンバーワンを奪われた原因について、宮川社長は今年1月に発生した能登半島地震を受けて3Gの停波を遅らせたことを挙げました。
元々は3Gで使っていた周波数を4G/LTEに転用して、基地局の増設やアンテナのチューニングを計画していたとのこと。ところが3Gの停波を最大で半年遅らせた(4月に停波、石川県でも7月31日に停波)ことで、計画の進行が遅れました。
停波以降は3GをLTEに切り替える作業を行なっており、11月にはすべての作業が完了する予定です。その後、リモートでアンテナの角度を調整するなど、チューニングを行う予定で宮川社長は「12月いっぱいにはある程度の結果が出る」と自信をのぞかせています。
通信品質の改善と向上については、他社も対策を進めています。特に品質低下の声が目立つドコモは2025年末までにOpensignal調査の一貫した品質部門でナンバーワン獲得を目指し、5Gの基地局数を増やす方針です。
5Gがスタートしてからこれまでの約4年間、5Gは超高速なネットワークに繋がったらラッキーといった状況でした。ついに普及期に入ったことで、より高い通信品質を求められることになりそうです。これから事業者間において熾烈な競争が繰り広げられ、品質の改善、向上のスピードも加速することが予想されます。
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