携帯業界では今年最後の大きな動きとして、料金改定が注目を集めました。
10月にドコモがオンライン特化プランのahamoにおいて、料金据え置きでデータ容量を30GBに引き上げると、他社が対抗策を示し、ソフトバンクも11月にLINEMOの大幅なプラン変更を行っています。
こういった実質値下げの連鎖にソフトバンクの宮川社長は「本当は動くか迷ったが、耐えきれなくなって追うことにした」と8日に開催された決算会見で語りました。
「売られたケンカは買うのが主義」
「耐えきれなくなって」という表現からahamoの料金改定はソフトバンクにそれなりの影響を与えたことがうかがえます。この発言のあとには料金改定によって競争力が維持できたこと、料金改定を行なった「11月以降は落ち着いた」ことを明かしています。
一方で「行き過ぎた値下げについて中長期で見ると本当にいいのかと疑問を感じている」と懸念を示し、「いろんなものが値上げされているなかで通信料だけが常に下がり続けている。我々にも取引先や社員がいるので、昇給も業界全体で考えないといけない」「中長期的には、物価の上昇に応じた値上げぐらいはどこかで当たり前のようにできるマーケットに落ち着いてくれるとありがたい」と語りました。
それでも値下げしたことについて「売られたケンカは買うのが主義なので」とコメントし、競争姿勢を崩さない意向も示しています。