毎月、電気通信事業者協会(TCA)と各携帯電話事業者から発表されている携帯電話の契約数(純増数・MNPの利用数)ですが、過当な競争につながることや携帯電話市場の実態を表しているわけではないとして今月始めに産経新聞が四半期ごとの発表に変更すると報じていました。
この報道を受けてTCAでは「決まっていない」とコメントしていましたが、本日2014年3月度の契約数を公表するとともに四半期ごとの発表に変更すると発表しました。
2014年4月度の契約数から主要3キャリアも四半期ごとの発表に
TCAによると、市場の成長具合を伝えるために事業者別の契約数を公表することに意義があったものの、市場が成熟期に移行したことで役割を終えたとのこと。携帯電話サービス市場の急速な成長を受け、TCAは、1996年より携帯電話等の月次の事業者別契約数を公表することで市場規模の現状を速やかに伝えるという役割を担ってまいりましたが、一人ひとりが携帯電話等を持つようになり、市場が成長期から成熟期に移行したことで、一定の役割を終えたと考えております。
引用元:携帯電話事業者別契約数の公表方法変更について|トピックス|一般社団法人 電気通信事業者協会(TCA)
つまり、20年も前は持っている人の少ない状況であり、携帯電話という一つのインフラがどれだけ普及しているのかを知るための指標となっていましたが、最近では1人1台は当たり前になっておりITUの調査結果によれば日本の携帯電話普及率は2012年の時点で110.9%となっているなか、普及率を知る必要はなくなったということなのでしょう。
キャリアのアピールに使われる携帯電話の純増数とMNPの利用数
普及率を知るための役割を終えた契約数ですが、最近では時期によってテレビなどのメディアでも取り上げられたり、最新機種発表会などにて「12ヶ月連続純増数1位!」などとアピールされることが多くなってきました。それもあって各社はキャッシュバックなどを増やすなどしてMNPの転入数を上げたり、契約数の対象になる3G通信機能を備えたフォトフレームとスマートフォンをセット販売して割安で販売するなど、異常とも取れる事象をたびたび目にしたり、体験することもあったかと思います。
四半期ごとの発表になるからとはいってこういった過当競争にどういった影響を与えるのかはわかりません。
個人的には3ヶ月ごとの発表になることで月ごとの発表よりも大きな数値が発表されるため、これまでよりも市場の動向は見やすくなるのかな?と思っています。
ちなみに、イー・モバイルやウィルコムなどは既に四半期ごとの発表を行っており、ドコモやau、ソフトバンクといった主要3キャリアのみが毎月発表を行っていました。
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