スマホ新法でブラウザと検索の「選択画面」が追加。KDDIがChromeとGoogle検索を推奨
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

12月18日のスマホ新法全面施行に向けて、Android公式サイトや公正取引委員会、通信事業者のKDDIも特設ページを公開(1,2)し、ブラウザと検索サービスを選択する「選択画面(チョイススクリーン)」について案内を始めています。
これまでは、iPhoneならSafariとGoogle検索、AndroidならChromeとGoogle検索がそのまま利用されることが多く、ユーザーが意識する機会はほとんどありませんでした。
しかし、選択の自由を確保し競争を促進することを目的としたスマホ新法により、スマートフォンの初期設定時やアップデート後に、ユーザーが自らブラウザと検索サービスを選択する画面が表示されるようになります。
選択画面の表示タイミング、並ぶ候補の決まり方
新たに追加される選択画面は、端末の初期設定時や、機種ごとに実施されるソフトウェアアップデートの適用後に表示されます。
選択画面に並ぶブラウザや検索サービスについて、Androidの公式サイトでは、Google Playのデータに基づくインストール数上位5つがランダムな順序で表示されると説明されています。
言い換えると、選択肢として並ぶには、要件を満たした上で日本のインストールランキングでトップ5に入る必要があり、競争のスタートラインに立つだけでも一定のハードルがある構造です。
- Brave
- Internet Browser(Samsung)
- Google Chrome
- Microsoft Edge
- Yahoo!ブラウザー
- DuckDuckGo
- Ecosia
- Yahoo!JAPAN
- Microsoft Bing 検索
選択画面が表示される端末について、KDDIはGalaxy S22 / Z Fold4 / Z Flip4以降、Xperia 1 V / 5 V / 10 V以降、Google Pixel 6以降、AQUOS wish4 / sense 8以降のモデルなどを挙げています。Androidの公式サイトではAndroid 15以上のデバイスが対象と案内されています。
KDDIはiPhoneに関する情報について準備中としていますが、配信間近となっているiOS 26でサードパーティのアプリストアが利用できるほか、サイドボタンの長押しでSiri以外の音声アシスタントを起動できるといった情報が出てきていることを考えると、同OSにアップデート可能なモデルが対象になると予想されます。
KDDIの案内に感じる違和感
気になるのは、KDDIが案内ページでChromeとGoogle検索以外の選択肢にぼかしを入れつつ、推奨ブラウザをChrome、推奨検索サービスをGoogleと記載している点です。

ユーザーサポートの観点から、「これまでと使い勝手が変わって困る」「元に戻す方法がわからない」といった問い合わせを減らしたい意図があるのでしょうか。
ブラウザや検索サービスが変われば、ボタンの配置や動作まで大きく変わるため、利用者が大きく混乱する可能性があります。
ただ、KDDIのような通信事業者はスマホ新法の対象事業者ではなく、中立的な立場を取る必要性もありませんが、ただスマホ新法の趣旨に反発するような案内には違和感を覚えます。
ただの案内ページで推奨するのであれば影響は限定的だと思いますが、キャリアショップでのサポートでも同じような案内が行われるのかは気になるところです。



















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