ドコモとソフトバンクが2022年春に、フィッシング詐欺対策に公開的な迷惑SMS対策機能を提供します。
携帯各社は支払い料金の確定通知などをSMSで送信していますが、それを逆手に取って携帯電話事業者になりすまし、「未払い料金のお支払いのお願い」といった内容のSMSを無作為に送信して、ユーザーを騙してお金を巻き上げる行為が頻繁に行われていますが、ドコモとソフトバンクは迷惑SMS対策機能によってフィッシング被害の未然防止や拡大抑止に動きます。
人間では見分けが難しい迷惑SMSの受信を拒否
宅配業者や金融機関、ネット通販事業者などを装って、個人情報を盗み出すフィッシング詐欺は被害が拡大しています。フィッシング対策協議会によれば、2021年12月の報告件数が63,159件にものぼるなど、深刻な社会問題です。
フィッシング詐欺を行う迷惑SMSは、本物と間違えるように酷似していたり、送信元を偽装して本物の送信元と同じスレッドに迷惑SMSが表示される場合もあるため、人間では見分けが難しい場合があります。
これを解消するために、ドコモは不正なアプリをインストールするよう誘導したり、個人情報を盗み出そうとするサイトへ誘導したりするSMSを判定して受信しないようにする「危険SMS拒否設定」の提供を2022年3月中旬に開始するとのこと。
送信元情報や本文内容に基づいてドコモのネットワーク上でフィッシングSMSを自動判定して送信を止めて被害を抑える「危険SMS拒否設定」は申し込み不要で、ahamoを含むドコモ回線を利用する全てのユーザーに自動適用され、無料で利用できます。
5. 拒否対象となるSMS
不正なアプリをインストールするよう誘導したり、個人情報を盗み出そうとするサイトへ誘導したり、金銭や個人情報をだまし取る詐欺電話番号へ誘導したりするようなフィッシングSMSを拒否します。 フィッシングSMSの判定は、公的機関(警察庁、日本サイバー犯罪対策センターなど)と連携して得た情報および、お客さまや企業からのご申告などドコモが収集した情報をもとに行います。
- 引用元
- ドコモ
ソフトバンクは2022年春頃に、ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMOを利用中のユーザーに「迷惑SMS対策」機能を無料で提供します。こちらも申し込み不要で自動適用されます。
機能内容は、差出人をソフトバンクなどと詐称したSMSを拒否する「なりすましSMSの拒否」、本文にURLが含まれているSMSを拒否できる(携帯電話番号から送られてくるSMSが対象)「URLリンク付きSMSの拒否」、機械学習による解析を活用して、送られてくるSMSを迷惑SMSかどうか判断して拒否することで、悪意のあるウェブサイトへ誘導するSMSに有効な「迷惑SMSフィルター」、新たにアルファベットでの入力指定が追加されることで、発信元がアルファベットで表示されている迷惑SMSも拒否できるようになる「電話番号メール拒否・許可」というもの。