指紋認証が廃止された「iPhone X」には、新たに顔認証「Face ID」が搭載された。認証スピードは非常に高速で暗闇でも問題なく画面ロックを解除できるが、指紋認証で出来たことが顔認証で出来なくなったものもある。
代表的なものが複数人の生体情報の登録だ。Touch IDでは複数人の指を登録することで子どもとデバイスをシェアすることができたが、Face IDではできなくなってしまった。この件についてAppleがコメントしている。
Face ID、将来的には複数の顔登録が可能に?
「iPhone X」を利用するユーザーがAppleに対して「1つのiPhoneに複数の顔を登録したいんだ。そういった予定はある?」と問い合わせたところ、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長、クレイグ・フェデリギから返事が来た。フェデリギはスペシャルイベントで新製品などを紹介するおなじみの人物で今年9月に開催されたイベントにも登壇してiPhone XとFace IDのデモを行っている。
フェデリギの返答内容は「今のところFace IDは単一ユーザーの認証・利用を想定しているが、今回の要望を受けて今後、Face IDをさらに進化させていく」というものに留まっている。メールを送った人物はTouch IDは複数ユーザーの指紋を追加することができるとしたが、フェデリギは本来、ユーザー本人の指を複数登録するもので複数ユーザーの指紋を登録することを想定したものではないとしている。(ただ、Appleはサポートページで指紋は最大5つまで登録できるため、自分と子どもの指紋を追加するよう案内している)
Image by Reddit
iPhoneを複数人で使いたいという人も場面もかなり限定されるが、ファミリーで利用することが多い「iPad」では話しが違ってくる。たった一人だけが顔認証を利用して、その他子どもにはパスコードを入力させなければいけないのは非常に面倒だ。できればパスコードを教えたくないという親も多いだろう。
Face IDは、今後Appleの製品に標準搭載されていくはずだ。すでに2018年後半発売の新型「iPad Pro」にもFace ID搭載の噂が報じられている。それまでにはFace IDのマルチユーザー対応を期待したいが、さてどうなるだろうか。
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