日常生活で顔の半分以上を覆うマスクが欠かせなくなった今、顔認証の必要性が低下し、逆に指紋認証を求める声が急増している。
Androidでは、ディスプレイ内蔵型を含めて指紋認証を搭載する機種が増える一方で、Appleは顔認証「Face ID」の採用を継続。今年秋に発売するiPhone 13シリーズでも、指紋認証は搭載しないと見られている。
さらに、Appleの未発表製品に関して最も信頼できる人物の1人であるBloombergのMark Gurmanの最新レポートによれば、Appleは数年以内にMacにも顔認証を搭載し、iPhone SEや“Pro”以外のiPadにも搭載される可能性があると伝えた。
UPDATE:2021/07/26 12:45初出時、記事のタイトルや本文にて、2〜3年以内または3年以内と記述していましたが、数年以内に訂正しました。お詫びして訂正します。
Appleの最終目標はすべてのデバイスにFace IDを搭載すること
Mark Gurmanのレポートでは、すべてのデバイスにFace IDを搭載することがAppleの最終目標であり、もし可能であればAppleはすでにTouch IDを廃止しているはずだ、と報告されている。
ただし、iPhone SEや“Pro”以外のiPadでは、セキュリティを確保しながら低コストで抑えることを理由に、Touch IDの搭載が継続されているとのこと。また、MacBookではディスプレイに厚みがないため、必要なセンサーを搭載できないと理由を述べている。
それでもMark Gurmanは、今年ではないものの数年以内にFace IDを搭載したMacが登場し、同じ期間内にすべてのiPhoneとiPadもFace IDに移行すると予想。最終的にフロントカメラが画面に内蔵されることでノッチが廃止され、高価格帯のデバイスの差別化に繋がるとした。
ユーザーから敬遠されている顔認証の導入を進める理由については、セキュリティとARの2点をあげていて、Touch IDはセキュリティしか提供できないとしている。AppleはARの開発に注力していて、Face IDと同じセンサーを使って「ミー文字」を提供している。
I think implementing Face ID in all of its major devices is the company’s ultimate goal. If it were possible, Apple would have already nixed Touch ID. But it has had to stick around for a couple of reasons. On the iPhone SE and non-Pro iPads, it’s a cheaper alternative that lets Apple cut costs while still offering security. On Mac laptops, the screens are too thin to implement the necessary depth sensor.
2023年前半にはFace IDを搭載したiPhone SEが発売か
Mark Gurmanのの見立ては突飛なものではなく、Appleの未発表製品に関して高い精度を誇るMing-Chi Kuoも、AppleがiPhone 11に代わる6.1インチの液晶ディスプレイとFace IDを搭載した600ドル以下の新型iPhoneを2023年前半に発売するとレポートしていた。おそらくiPhone SEの後継機を指している。
また、2022年に発売される新型iPhoneには、パンチホールデザインが採用されるレポート。少なくともハイエンドモデルに採用され、生産が好調であれば全モデルに採用される可能性があるとも報じている。2023年には、少なとも1台のハイエンドモデルにおいて、ディスプレイ指紋認証が搭載され、ノッチやパンチホールのない真のフルスクリーンデザインが採用されるだろうと予測していた。
Macについては、macOSのベータ版からFace IDの開発に取り組んでいる痕跡が発見されている。
- 2021年9月: iPhone 13シリーズで、ノッチが小型化
- 2022年: パンチホールデザインのiPhoneが登場
- 2023年前半: 6.1インチのディスプレイとFace IDを搭載した新型iPhone SEが登場
- 2023年秋?: 真のフルスクリーンデザインの新型iPhoneが登場
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