無料で合計最大15GBの写真および動画をバックアップできるGoogleフォトがRAW写真の自動保存を開始しました。
これまでRAW写真は専用のフォルダで管理され、手動で写真をバックアップするか自動バックアップを有効にしない限りRAW写真は保存されない仕様でした。
新たに撮影したRAW写真が自動保存の対象
RAW写真の自動保存がオンになると、ライブラリタブからアクセスできるRAWフォルダに「新しいRAW写真がフォトビューに表示され、バックアップされるようになります」と表示されます。
動作を確認したところ、新たに撮影したRAW写真は専用フォルダには表示されず、フォトタブに直接表示されます。過去に撮影したRAW写真は自動保存されず、専用フォルダに表示されます。つまり、自動保存の対象は新たに撮影した写真だけです。
RAW写真には“RAW”ラベルが表示され、写真を選択すると画面下部にJPEGとRAWのサムネイルが表示され、タップすると表示を切り替えできます。また、写真を削除しようとすると両方を削除するか、どちら片方だけを削除するかを選ぶことが可能です。
RAW写真の自動保存はPixel 8シリーズでのみ確認されており、手元のPixel Foldで撮影したRAW写真は自動保存されず、RAWのラベルすら表示されませんが、近いうちに対象機種が拡大する可能性は高そうです。
50MP RAWは1枚あたり50MBになることも
RAW写真の自動保存で問題となるのは容量を食いつぶすことです。
被写体や撮影モード等によって容量は大きく異なりますが、カメラを適当に構えて撮影したところ1.9MBのJPEGに対してRAW写真は17MBでした。さらに、Pixel 8 Proで利用できるプロ設定を使用して50MPモードで撮影したところ、5.7MBのJPEGに対してRAW写真は51MBと超大容量に。
Googleフォトに保存できる容量はGoogle Oneで契約しているプランで決定されます。無料プランは15GBまで利用可能。それ以上の容量を必要とする場合は有料プランの契約が必要で200GBは月額380円、2TBは月額1,300円、5TBは月額3,250円、10TBは月額6,500円。割安な年間プランも用意されています。
なお、過去に提供されていたPixelスマートフォン向けのGoogleフォト無制限アップロード特典はすでに提供が終了しています。
9to5Googleも指摘するとおり、現在のところ自動保存された写真を削除しようとしてもRAW写真だけをまとめて表示する方法はないようです。試しに検索機能を使ってRAWをワード検索にかけたところ、すべてのRAW写真はヒットせず、逆に文字認識によってJPEGまでヒットしてしまうため、RAW写真をまとめて削除することは困難です。
最大の問題はRAW写真の自動保存をオフにできないことです。対策としてはRAW写真の撮影を控えるか、自動保存ごとオフにするしかありません。