Google、最新の気象予測モデル「WeatherNext 2」を発表。Pixel天気アプリやGeminiの予報がより正確に
Yusuke Sakakura
Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

Googleが新しい気象予測モデル「WeatherNext 2」を発表しました。
Google DeepMindとGoogle Researchが開発した最新の気象予測AIモデルで、従来モデルと比較して8倍高速。1時間きざみの高解像度予測にも対応するなど、予測精度と処理効率が大きく向上しています。
これまで同モデルは、実験的なサイクロンの予測を通じて気象機関にさまざまなシナリオを提示し、意思決定を支援した実績があります。今回、その技術が一般向けのサービスにも広があり、Google Pixelの天気情報アプリやGemini、Google検索、Googleマップといった身近な機能の強化につながることになります。
WeatherNext 2とは
Googleによれば、天気予報ではあらゆる可能性を予測する必要があり、特に最悪のシナリオを把握することが重要としています。
最新のWeatherNext 2は、単一の起点から数百の予測シナリオを生成することで、急な天候悪化や複数の要因が絡む気象変化まで、より現実に近い形で予測することが可能です。
さらに、物理ベースのモデルを使用するスーパーコンピューターでは数時間かかる計算を、単一のTPU上で1分未満に短縮。気温・風速・湿度といった各種の気象要素や、0〜15日先の予測まで、99.9%の項目で従来モデルを上回る精度を記録しています。
これらの性能向上は、新しいAIモデリング手法「Functional Generative Network(FGN)」によるもの。モデル内部にノイズ(ゆらぎ)を取り込むことで、物理的な整合性を保ったまま多様な予測パターンを生成できるのが特徴です。
すでにGoogle検索、Gemini、Google Pixelの天気情報アプリ、Google Maps PlatformのWeather APIではWeatherNext技術が導入済み。今後数週間のうちにGoogleマップの天気表示にも展開される予定です。
Geminiの服装相談も便利に
AndroidとGoogle Pixelの天気関連の機能は、筆者のお気に入りのひとつです。
Google Pixelの天気情報アプリは、現在の天気、体感温度、最高・最低気温がひと目でわかる構成で、1時間ごと/10日先までの予報もわかりやすいビジュアルと振動で表現されます。
花粉症の身としては、草本花粉(イネなど)と木本花粉(スギなど)といった種類ごとの飛散レベルを確認できるのも嬉しいポイントです。




また、季節の変わり目や季節外れの天候では、Geminiへの服装相談が役立ちます。
「OK Google、今日の気温でジャケットは必要かな?」と話しかければ、日中の気温変化や夕方の冷え込みも考慮した具体的なアドバイスを返してくれます。ちょっと暑くない?と思ったときも、予想以上に冷え込んで帰り道に「ジャケット持ってきておいて良かった」と思うことも少なくありません。
WeatherNext 2の導入によって、天気予報の予測精度が高まることで、Geminiの服装アドバイスも精度向上が期待できます。



















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