Googleが、12億人のユーザーを抱える世界最大のメールサービス「Gmail」において広告の最適化を目的としたメールのスキャンを取りやめると発表した。
Google、Gmailのメールスキャンを今年後半から取りやめ
Googleが月額プランで提供しているビジネス向けのGmailでは広告最適化を目的としたメールのスキャニングは実施されていない。この方針が一般ユーザーに無料で提供されているGmailにも反映されることが発表された。変更は今年後半に適用される。
変更が発表されたブログでは適用後はGmailのコンテンツを広告最適化のためにGoogleが使用したり、スキャンすることはないと明言されている。
Gmailのメールスキャンは度々問題になっていて複数の訴訟が発生。こういった問題を受けてGoogleはメールの内容を分析して関連性の高い機能をユーザーを提供するといった一文を利用規約に追加して大きな話題にもなった。
おそらくGmailを使っている人のほとんどがメールがスキャンされていたことは知らないだろうが、今年後半からは気にする必要がなくなりそうだ。
なお、メールスキャンは停止されるものの広告の配信自体は継続される。広告は他のGoogleサービスから収集した個人データを元に最適化されて配信される。Googleは広告の最適化や検索結果のカスタマイズ、スパムやマルウェアの検出などユーザーの利便性向上等を目的として検索内容やアクセスしたウェブサイト、視聴した動画、クリックした広告、現在地、端末情報など様々なデータを収集していることを明かしている。Gmailはその一部にすぎないということだ。
ただ、利便性向上やコンテンツの最適化を目的とした個人データの収集はTwitterやFacebook、Appleなど多くの企業が実施していて便利なウェブサービスを利用するかぎりある程度は承諾するしかない。Googleの場合は最適化を無効にすることもできる。
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