povoのeSIMを移行・再発行する方法まとめ。機種変更の手順を解説
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

KDDIのオンライン専用ブランド「povo 2.0」(ポヴォ)では、物理的なSIMカードとスマートフォンの画面上で申し込みをして利用できるeSIMが提供されています。
専用ピンを使って取り出して新しいスマホに差し替えるだけでいいSIMカードに対して、eSIMの場合は再発行やQRコードをスキャンするといった面倒な手順が必要になります。
また、eSIMの設定に失敗すると回線が使えなくなってしまうリスクもあるため、慎重な作業が必要になります。この記事では、作業に失敗しないようにpovo 2.0のeSIMを入れ替える方法を解説しています。
機種変更・スマホの買い替え時はeSIMの移行が必要
機種変更やスマホの買い替え時など、これまで使っていたスマートフォンから新しい機種にeSIMを移行する場合は再発行が必要になります。
povo 2.0では、eSIMを再発行する方法として「アプリから手続きする」か「eSIMクイック転送」を利用します。
アプリから手続きする場合は、本人確認のために免許証のアップロードや自撮りする必要があるため、手間も時間もかかります。
対してeSIMクイック転送は、本人確認がいらないため、手間と時間が大幅に短縮されます。
ただし、eSIMクイック転送はiOS 16以降にアップデートしたiPhoneのみ利用可能。Pixelスマートフォンでは端末のセットアップ時(データ移行時)のみ利用できます。
どちらもeSIMの再発行にかかる手数料は無料です。受付時間には以下のとおり大きな違いがあるため注意しましょう。
- アプリから手続きする
- 受付時間:9時30分〜20時00分
- 本人確認のため、免許証やマイナンバーカードと共に自撮りが必要
- BluetoothまたはiCloudで転送する
- 受付時間:1時00分~2時50分、7時00分から23時50分
- iPhone⇄iPhoneのみ対応。Androidでは利用不可
- 手続きには初期化前の旧端末が必要
アプリでeSIMを再発行する
アプリからeSIMを再発行する場合は、まずpovo2.0専用アプリからeSIMの再発行を申し込みを行い、発行されるコードを使ってeSIMをダウンロードする必要があります。
1.eSIMの再発行を申し込む
- povoアプリを起動して画面左上のアイコンをタップします
- 「契約管理」に進みましょう
- 画面を一番下までスクロールして「SIMの再発行・交換」をタップします
- SIMタイプで「eSIM」を選択し、再発行理由などを入力して「次へ進む」をタップします
- 「契約管理画面へ戻る」ボタンを押します
- 「次へ進む」ボタンをタップします
- 本人確認書類を選択して注意事項の確認をチェックしたら「次へ進む」ボタンを押します
- カメラの使用を許可するために「次へ」ボタンを押します
- 「許可」を選択してカメラの使用を許可しましょう
- 「撮影開始」ボタンを押して本人確認書類を撮影します
- 本人確認書類の表面を撮影します
- 撮影した画像を確認して「OK」ボタンを押します
- 「撮影開始」ボタンを押して本人確認書類を斜めから撮影します
- 本人確認書類を斜めから撮影します
- 撮影した画像を確認して「OK」ボタンを押します
- 「撮影開始」ボタンを押して本人確認書類の裏面撮影します
- 本人確認書類の裏面を撮影します
- 撮影した画像を確認して「OK」ボタンを押します
- 「撮影開始」ボタンを押して顔正面の撮影を始めます
- 顔を撮影します
- 撮影した画像を確認して「OK」ボタンを押します
- 「撮影開始」ボタンを押して首を振って顔の撮影を始めます
- 「開始する」ボタンを押して顔を撮影します
- 「次へ進む」をタップします
- 本人確認書類と表示内容に違いがないか確認して「次へ」をタップします
- 以下の画面が表示されたら手続き完了。本人確認が完了するのを待ちましょう
- 本人確認が完了したらpovoアプリを起動して画面左上のアイコンをタップします
- 「契約管理」に進みましょう
- 本人確認後に表示される「SIM有効化」ボタンを押します
- 画面をスクロールして「次へ」ボタンを押します
- 「eSIMの設定」ボタンを押します
- 各種コードを確認します。続きの手順は*iPhoneはこちら*から、*Androidはこちら*から確認してください
2-1.iPhoneでeSIMを設定する
- 新しく購入したiPhoneの設定画面を起動します
- 「モバイル通信」に進みます
- 「モバイル通信を設定」に進みます
- 以下のような画面が表示される場合は「その他のオプション」をタップします
- 「QRコードを使用」をタップします
- povoのアプリに表示されたQRコードをスキャンします
- QRコードをスキャンできない場合は「詳細情報を手動で入力」をタップします
- povoアプリに表示される2つのコードをコピペして「次へ」をタップします
- 「続ける」ボタンを押します
- 「完了」ボタンを押したらeSIMがiPhoneに追加されます。最後に開通テストを行います。
2-2.AndroidでeSIMを設定する
- 新しいAndroidスマートフォンで設定画面を表示します
- 「ネットワークとインターネット」に進みます
- 「SIM」に進みます
- 「新しいeSIMをダウンロード」ボタンを押します
- QRコードをスキャンします
- 「ダウンロード」ボタンを押します
- ダウンロードが完了したら「設定」ボタンをタップします
- 「SIMを使用」のスイッチをタップします
- 「はい」を選択してeSIMを有効化します
- 画面をスクロールして「アクセスポイント名」に進みます
- povoを選択して完了です。povoがない場合は次の手順に進みます
- 画面右上の「+」をタップします
- 名前に「povo2.0」、APNに「povo.jp」と入力し、APNプロトコルを「IPv4/IPv6」に変更します
- 画面右上のメニューアイコンをタップします
- 「保存」を選択します
- povoのAPNを選択して完了です
eSIMクイック転送でeSIMを移行する
eSIMクイック転送は、iPhoneの設定画面を操作するだけで最もカンタンにeSIMを移行できる方法です。
ただし、これまで利用していた初期化していないiPhoneが必要。手元にiPhoneがない場合、すでに初期化してしまった場合はこちらの手順を参考にアプリからeSIMを移行しましょう。
なお、eSIMクイック転送にはBluetoothを利用する方法とiCloudを利用する方法の2種類があり、iCloudを利用する方がカンタンにeSIMを移行できます。
iCloudでeSIMを移行する
iCloudを使用するeSIMクイック転送は、これまで利用していたiPhoneと新しいiPhoneで同じApple IDでサインインし、両方でロック画面のパスコードを設定する必要があります。
また、どちらもWi-Fiかモバイルデータ通信(4G/5Gなど)への接続が必要です。
- Bluetoothをオンにする
- 新しいiPhoneの設定画面を起動する
- 「モバイル通信」に進む
- 「モバイル通信を設定」をタップ
- 「近くのiPhoneから転送」を選択
- これまで使っていたiPhoneで「続ける」を選択
- 画面に表示された検証コードを新しいiPhoneで入力する
- 新しいiPhoneで「別のiPhoneから転送」をタップする
- eSIMのダウンロードが完了したら「完了」をタップ
- アクティベートが完了したら発信テスト用番号「111」に発信して音声通話テストする
- Wi-Fiをオフにした状態でSafari等でモバイルデータ通信のテストをして完了
BluetoothでeSIMを移行する
Bluetoothを使用するeSIMクイック転送は、どちらかのiPhoneがWi-Fiも、モバイルデータ通信も使えない時に利用する機能です。
- 新しいiPhoneの設定画面を起動する
- 「モバイル通信」に進む
- 「モバイル通信を設定」をタップ
- 「別のiPhoneから転送」を選択
- これまで使っていたiPhoneで「SIMを転送」を選択
- Wi-Fiをオフにした状態でSafari等でモバイルデータ通信のテストをして完了
開通テストを行う
最後に以下の手順で音声通話とデータ通信が行えるかテストを行い、問題がなければeSIMの移行は完了です。
- 発信テスト用番号(111/通話料無料)に電話をかけます
- ガイダンスを最後まで聞いて電話を切りましょう
- Wi-Fiをオフにして4Gまたは5Gで適当なサイトが表示されるか確認します