Nothingが釈明。プロから購入した写真をNothing Phone (3)のサンプル画像として紹介していた
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア「携帯総合研究所」を運営しています。学生時代に開設して今年が16年目。スマートフォンの気になる最新情報をいち早くお届けします。各キャリア・各メーカーの発表会に参加し、取材も行います。SEの経験を活かして料金シミュレーターも開発しています。

Nothingは新しいスマートフォンを発売するたびに、スタッフやコミュニティが実際にカメラを使い、その作例をSNSに載せてカメラの性能や画質をアピールするプロモーションを行なっています。
プロのカメラマンが撮った作例をもとにカメラの性能をアピールするメーカーもありますが、1枚の写真にかけられる時間も腕にも違いがありすぎて参考になることはあまりありません。
Nothingのプロモーションは素晴らしいものでしたが、Nothing Phone (3)においては、プロのフォトグラファーが別のカメラで撮影した写真を使っていたようです。
The Vergeは、Phone (3)の展示機に含まれている写真が「Phone (3)で撮影されたものではなく、NothingがStillsでライセンスを購入した写真だ」という匿名のタレコミがあったと伝えています。
実際にStillsで販売されている写真のExifを確認したところ撮影されたのは2年も前に撮影された写真だったとのこと。
今年発売されたばかりのPhone (3)で撮影されたものではないことは明らかですが、Nothingはカメラ性能をアピールするためのデモ画面で「自分の目で確かめてください。こちらがコミュニティがPhone (3)で撮影した作品です」とアピールしていました。


デモ画面に使用されている5枚すべてのライセンスがStillsで販売されていて、フォトグラファーのRoman FoxもAndroid Authorityに対して、Nothingから写真が購入されたことを報告しています。
その写真(車のヘッドライトを撮影したもの)は2023年に富士フイルムXH2sカメラで撮影したそうです。
さらに、Android Authorityの取材に応じた他のフォトグラファーもNothingにライセンス販売したことが確認されたと伝えています。
この件に関してNothingの共同創業者、Akis Evangelidisは、展示機に表示されていたの画像はプレースホルダー(仮置き)で、差し替えられるべきもので、ユーザーを騙す悪意はなく単なる見落としだったと説明しています。
具体的には、量産に向けて実装やテストを行うために、初期バージョンの展示機には、仮の画像が組み込まれるとのこと。量産に入った段階で実際のサンプル写真に差し替えられるはずだったとしています。
ところが一部の展示機では画像の差し替えが行われずに、ライセンスを購入した写真が残ってしまったとのこと。現在はこの問題を修正して、展示機を最新版にすることで画像を差し替えるよう対応しているそうです。
一方、The Vergeは一般公開するつもりのない写真のライセンスを取得する行為は不可解だと指摘しています。
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