Pixel 11のTensor G6、期待の性能進化は叶わず?GPUに旧世代PowerVRの噂

Yusuke Sakakura

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2026/04/29 13:06
Pixel 11のTensor G6、期待の性能進化は叶わず?GPUに旧世代PowerVRの噂

GoogleがPixel向けチップセットをQualcomm製から独自開発のGoogle Tensorに切り替えてから、5年が経過します。

Tensorに対する最大の懸念は性能です。ハイエンド向けのSnapdragonと比べると差は大きく、特にゲーム性能やGPU性能では物足りなさが指摘されてきました。

Pixel 10シリーズに搭載されたTensor G5では、製造をTSMCに切り替えたこともあり、大幅な性能向上に期待が集まっていました。ところが、実際にはその期待に届かず、特にGPU性能は控えめなものになりました。

ただ、これまでの報道によれば、Tensor G5はもともとPixel 9シリーズに搭載される予定だったチップとされています。開発スケジュールに間に合わなかったことで、GoogleはTensor G3に小幅な変更を加えたTensor G4をPixel 9シリーズに採用。押し出される形で、Tensor G5がPixel 10シリーズに搭載されたという見方です。

そのため、本命はTensor G6とも言われていました。Pixel 11シリーズでようやく大きな飛躍が見られるのではないかと期待されていましたが、最新のリークを見る限り、その期待も少し抑えた方がよさそうです。

CPUは進化、GPUは後退の可能性

Mystric Leaksのコメント欄に投稿された画像によると、Googleは今年もTensorのコア構成を見直す計画のようです。

Tensor G6では、Tensor G5の8コア構成から7コア構成に変更されるだけでなく、SamsungのExynos 2600と同じように、従来のリトルコアを置かない構成になる可能性があります。

Pixel 11シリーズのコードネームとTensor G6とされるチップセットの概要

ただし、省電力性を切り捨てるというよりは、リトルコアにあたるC1-Nanoを採用せず、C1-Proを効率重視のコアとして使う設計と見られます。低負荷時の消費電力を抑えながら、全体の処理性能を底上げする狙いがあるのかもしれません。

信ぴょう性が高いとは言えないものの、このコア構成は数か月前にGeekbenchに掲載されたPixel 11 Pro XLとされるベンチマーク情報とも一致しています。

Tensor G4 Tensor G4(キャンセル版) Tensor G5 Tensor G6
CPU
  • ビッグ:1x Arm Cortex-X3
  • ミドル:4x Arm Cortex-A715
  • リトル:4x Arm Cortex-A510
  • ビッグ:1x Arm Cortex-X4
  • ミドル:3x Arm Cortex-A720
  • リトル:4x Arm Cortex-A520
  • ビッグ:1x Arm Cortex-X4
  • ミドル:5x Arm Cortex-A725
  • リトル:2x Arm Cortex-A520
  • ビッグ:1x Arm C1-Ultra
  • ミドル:6x Arm C1-Pro
  • リトル:採用せず
GPU
  • 7x Arm Mali-G715
  • 900MHz
  • レイトレーシング:非対応
  • 仮想GPU:非対応
  • ダイエリア:14.7 mm^2
  • 製造プロセス:4LPE
  • 3x IMG CXT
  • ??
  • レイトレーシング:非対応
  • 仮想GPU:非対応
  • ダイエリア:14.82 mm^2
  • 製造プロセス:N3E
  • 2x IMG DXT
  • 1100 MHz
  • レイトレーシング:対応
  • 仮想GPU:対応
  • ダイエリア:16.6 mm^2
  • 製造プロセス:N3E
  • 3x IMG CXT
  • 1100 MHz
  • レイトレーシング:非対応
  • 仮想GPU:非対応
  • ダイエリア:14.1 mm^2
  • 製造プロセス:N3P

少なくともCPUに関しては、今年も一定の性能向上が期待できそうです。一方で懸念されるのがGPUです。

1つ目の懸念はPowerVRであることです

ハイエンドゲーム「原神」の開発元であるmiHoYoは、同ゲームの対応可能デバイスについて「PowerVR系以外のGPU」と案内しています。これに対してGoogleは「Pixel 10シリーズはサポート対象外ではない」と反論していますが、ゲーマーからは多くの不満の声が上がっていました。

もう1つは、Tensor G5に採用されているPowerVR DXT-48-1536よりも古い世代にあたる、PowerVR CXT-48-1536を採用することです。

Pixel 10シリーズではGPU性能に対する不満も目立っていました。それだけに、Pixel 11シリーズで改善されるどころか、2021年に登場した旧世代のGPUを採用するとなれば、反発を招く可能性は高いでしょう。

ただ、Googleの方針そのものは一貫しています。これまでもPixelでは、チップの性能やベンチマークの数字より、実際の体験が重視されてきました。

実際、ベンチマークスコアが10万、20万といった単位で離れていても、文字入力やスクロール、SNS、Webブラウジングといった基本的な操作で明確な差を感じる場面は多くありません。違いが出やすいのは、ハイエンドゲームや高負荷な処理など、一部の使い方に限られます。

つまり、Tensor G6のGPU選択は、性能競争で勝ちにいくためのものではなく、Google Pixelで実現したい体験に必要な性能と、チップサイズやコストのバランスを取った結果と見ることもできます。実際、最近発売されたPixel 10aでも、Googleは最新のTensor G5ではなくTensor G4を採用しています。

Googleらしい判断ではあります。ただ、性能面を理由にPixelを選びにくいと感じている人を振り向かせることは今年も難しいかもしれません。

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